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「枝を折る」について思うこと

「とあるキッカケがあり…」などと語り始めると後ろ向きに見えるだろうが、決してそういうことではない。

理由は後述するが、僕が彼女について綴るのはこれが2回目となるので、どう書いていこうか少々迷っているのだ。


まず、「キッカケ」とは何か。

先月、僕は初の有料記事というものを書いた。

これは僕が所属するサークルの企画で「有料のマガジンを出す」ことが決まり、そこに収録するための投稿だ。

予想を大きく超えて多くの方々に購入頂き、また、僕個人の記事に対しても有難い感想を多数お寄せ頂いた。

まずは御礼を申し上げます。
ありがとうございました。

このマガジンを発刊するにあたり、所属メンバーで話し合った結果「購入頂いた方のうち先着5名様の紹介記事を書く」という特典を付けることになった。

【購入特典】
・マガジンを購入頂いた中から先着5名限定で運営メンバーより紹介文を書かせていただきます。
・紹介文を希望されないかたは、お申しつけください。
・紹介文を書くメンバーはだれが当たるかお楽しみ。

こんな内容でした

販売開始から間もなく(本当にあっという間だった)5名の方が決まり、水面下で「誰が、どの方の紹介記事を書くか」という話し合いが行われた。

その中にお名前を連ねていた一人が枝折しおりさん。

彼女のジャンルはショートストーリー、エッセイ。
以前催された音声配信イベントでもお話をさせて頂いたことがある。
関西系の方言を話す、素敵なnoterさん。

無論、僕が紹介するまでもなく彼女は既に人気noter。
それでも、まだ彼女をご存知ではない方がいらっしゃればと思い、僭越ながら僕が書かせて頂くということで挙手をした次第だ。


実は以前、こんな記事を書いた。

【書評】などと偉そうにタイトルを付けてしまったが、彼女の処女作が何を目的に、どんな気持ちで制作されたものなのかを、僕なりに感想を交えて書かせて頂いた記事だ。

記事内より引用するが、

…ハッキリとした数字には言及しないが、作者はいわゆる“若い世代”だ。
若い、若くないというのは非常に主観的で危険な尺度だが、例えば一回り以上離れた僕と比較しても決して長い人生経験ではない。
しかしそれに反して、各話に登場する人物たちは精巧に描かれている。
あたかも「彼ら」の人生を体験してきたかのように。
作者よ。

本当にその年齢なのか。
本当にその性別なのか。
本当は僕と同じくらいのオッサンではないのか。

そんな疑いを持ってしまう程、彼女の想像力は豊かだ。
結局のところ生きてきた年数など問題ではなく、作者がどれだけ文学に対して真摯に向き合ってきたかということの方が重要なのだろう。
これまで数多の作品と対峙し、自身の血肉として取り込んできたことは容易に想像がつく。

偉そうに書いちゃったなぁ。

こういった紹介記事を読んで頂いても、自分がフォローしている人ではない場合、なかなか実際に訪問しづらい気持ち、わかる。
僕も少しそういうところがあるので。

そんな方は、彼女が用意したこんなマガジンはいかがだろうか。
とりあえず、ものは試しに。


【どん兵衛にお湯を注ぎ、食べるまでの待ち時間が退屈な方へ】


【どん兵衛の麺を食べ終わり割り箸を持つ手が空いて、片手にカップ、片手にスマホを持った状態で何となく残ったスープを飲みながらも手持ち無沙汰な方へ】


【どん兵衛のスープ全部飲むのもアレだし、でも未練が少しあるけど満腹感はあるからちょっとだけ間を空けようか、という方へ】

「このくらいの時間で読めます」という表現、情報系のページだと目にすることもあるが、note内では意外と珍しいんじゃないだろうか。※個人的見解


ちなみに、僕が好きな記事の一つ。


これについては、

【どん兵衛を食べながら読もうと思っている方には推奨しない。】



“5分で読めるマガジン”の「どん兵衛にお湯を注いだそこのあなた。」に乗っかって悪ふざけしてみた。



なんとなく彼女の執筆スタイルが好きになってきたら、今度はプロフィールページを覗いてみよう。
ここにもまた、ショートストーリーSSが載せられている。

プロフィールをSSで表現するという時点で只者ではない予感がする。

結びの一文には“挨拶”としては「お?」と思う記載もあるが、先日、それを打ち消すかのような内容の、プライベートなレポートが投稿された。

2022年の七夕の日、彼女は最愛の人との結婚式を挙げた。
彼女の明るさ、幸せさ、今後の素敵な未来を予感させるような素晴らしいレポート。

これまでの生活スタイルと比較して、変化する部分はきっと少なくないだろう。
彼女が執筆に割ける時間の増減は僕には分からないが、個人的には今後も書き続けていって欲しいと考えている。
ファンがそれを待ち望んでいるぞ!という理由も勿論あるが、作品を生み出すこと自体が、彼女自身が自分らしくいられる手段なのではないかと勝手に思っている。
そうして彼女が幸せそうな姿を見て、我々ファンもまた、幸せな気持ちになれるのだ。
どうか、これからも自分のために書いて欲しい。


一介のnoterが書いた安っぽい記事で恐縮だが、結婚のお祝いに代えて。

ご結婚おめでとうございます。
末永くお幸せに。

祝辞



…あ、マガジン購入の特典記事だった。


ご購入、ありがとうございました!


さいごに。


冒頭、彼女についての2回目の記事ということもあり「どう書いていこうか少々迷っている」と書いた。

ここで参考までに、ある一つの解説を載せる。

しおりとは、本の読みかけのところに挟んで目印とする、紐や紙片など。案内書。手引き。
************
しおりは、動詞「枝折る(しおる)」の連用形が名詞化された語。
「しおる」とは、山道などを歩く際、迷わないように木の枝を折って道しるべとする動作のことで、そこから道しるべを「しおり」と言うようになった。
さらに意味が転じ、書物の間に挟んで目印とするものや、案内書などを「しおり」と言うようになった。

語源由来辞典より引用


当記事を書くにあたり、いま一度いくつかの作品を読み返した。

結局のところ迷うことなくこの記事をスラスラと書けたのは、彼女の洒落た名前が、数々の作品の素晴らしさをも表していたからなのかもしれない。

膨大な記事をようするnoteの世界に、しっかりと何枚も挟み込まれたしおり枝折の話。




…よし、決まった。


アンソロジーメンバー 一同より。



他の4名の方の紹介記事はこちら。
是非読んでみてください。


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