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流行は抑えつつ人とかぶらない。そんな「私らしさ」も作られているのでしょうか?

高価な商品やサービスを購入することで自己顕示欲求を満たしたり、優越感を得たりするという心理効果をヴェブレン効果と言います。

これは、価格が高ければ高いほど欲しくなったり、良い物だと思ってしまうものです。

この効果は、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインが1950年に提唱したもので、社会学者ヴェブレンの「有閑階級の理論」に基づいています。ヴェブレンは、有閑階級の人々が見せびらかしのために高額な消費をするという現象を「衒示的消費(げんじてきしょうひ)」と呼びました。

ヴェブレン効果は、マーケティングの分野で重要な概念となっています。

高級ブランドや限定品などは、ヴェブレン効果によって需要が高まる可能性があります。そのため、価格設定や付加価値の提供などにおいて、ヴェブレン効果を考慮する必要があります。

また、消費者としては、ヴェブレン効果によって自分の本当のニーズや価値観が歪められていないかを注意する必要があります。

ヴェブレン効果は、自分の所属する階級やグループに対する帰属意識を強めたり、他者からの評価や尊敬を得たりする効果がありますが、同時に社会的な競争や不平等を助長したり、個人の幸福度を低下させたりする問題点も指摘されています。

ヴェブレン効果は、バンドワゴン効果やスノッブ効果という関連概念と同時に語られることがあります。

バンドワゴン効果とは、多くの人が支持しているものに自分も乗っかろうとする心理効果です。スノッブ効果とは、他の人が持っていないものに価値を感じる心理効果です。

これらの効果はあいまって消費行動に影響を与えます。


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