忍耐強い試みと分析

 タイトルは1902年に書かれたジェームズ・アレンの『「原因」と「結果」の法則』でまずハッとした言葉です。

 最近考えが暗い方向にいくことが多いなあと思い、何かしら打開策を、と手にした本です。

「環境の変化と心の状態の変化はつねに連動している」

「環境と戦うことをやめ、それを自分のより急速な進歩のために、また自分の隠れた能力や可能性を発見するための場所として有効に利用する」

「自分が密かにめぐらしつづけている思いは、まず生き方として、つづいて環境として、その姿を明確に現すことになる」

「もし自分の心と人生を根気強く観察し、分析したならば、弱さとはそもそも身勝手な欲望から発しているものであるということにも気づくはずだ」

 試みを続けていったその分析結果から環境の変化と心の状態の変化の連動性に気が付いていく。これって今の自分にすごく必要なことだな、と本を読んで思いました。

「忍耐」って言葉があんまり好きではありませんでした。これ以上我慢をしろと⁉ なんて思ってたんですよね。だけど「忍耐強い試み」という言葉を見て、「そうか。諦めずに粘り強く試みを続けることが忍耐なのか」と気が付きました。

「きっと良くなる」という希望は大事だけど、思うだけでは叶わない。それには忍耐強い試みが必要。その分析によって「心と環境は連動する」という結果を得られるのだったら、その試みを続ける強い動機になるな、と思いました。得られる、というか得たいし、それはもちろんプラスの心と環境という方で、です。

 暗く重い心になりかけたときにまた読み直したいな、と思った一冊でした。


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