本末転倒

この世に神はいるのかと嘆いてしまうこともある。

正直言って、僕は、右の副腎に24mの腫瘍がある。不幸中の幸いではあるが、良性の腫瘍というのは判明している。

ただね、この腫瘍が悪さをして、血圧がいきなり高くなる。

それは、一体、どれくらいなのかといえば、最高で220、最低で140という、とんでもない数値が、2日間続いた。

ピンとこないかたもいるだろうが、このような数値になると、ほとんど寝たきりになる。まともに立っていられない。

どうしようもなくて、救急車を呼んだ。

即入院である。

それは、致し方がない。

ただ、僕は職人だから、現場に穴をあけることに関して、後ろめたさはある。しかしながら、残念なことに、今の社長に関して、少しも後ろめたさはない。

というのも、一度、緊急で入院したときには、会社も忙しいのはわかっていたものの、どうしても働けない状況に陥った時に、もう、正社員では無理だからと言われた。

まぁ、終身雇用の時代は終わっているのは、理解するが、ただ、会社が忙しい時期に、なぜ入院するのかといわれてしまい、挙句の果てには、僕が、入院している間、どれだけ、忙しかったかをくどくどと言われる始末。

退院してから、復帰してもいいようにこき使われてしまう。今の仕事につくのは、初めてなので、当然、ミスをする。

そのことについては、大変、迷惑をかけたと感じている。

ただね、僕も、違う分野で親方をしていたので、新人がミスをするのは当たり前だと認識している。

そのミスを、カバーしてから、どうして、そのようなミスにつながったのかをヒアリングし、そのミスによって、どれだけ命の危険があるのか、それとも、どれだけ、客先に迷惑をかけるのかを説明して、相手が納得できるように諭すように伝えるのが、上に立つ者の仕事だと思うんだよね。

それを、ミスしたときに、一方的に、どうしてミスをしたのかと責められ、罵倒されても、納得はできないよね。

ただ、それ以上に許せないのは、他人の悪口を平気に言ってしまっている、会社の土壌が嫌なんだ。そもそも、株式会社とはいっても、少人数で回している。

なので、もちろん、他社からの応援も必要にはなってくる。その相手を、平然と、こき下ろすのが許せない。

そういった態度に僕は辟易している。なおかつ、入院したから、正社員では無理だといわれる始末。

もちろん、正社員だと、会社の負担も大きいだろう。その理屈はわかる。
ただね、人が弱っているときに、平然と、そういった対応をする会社はいかがなものかとも考える。

それでも、今の仕事を辞めないのは、ニッチな仕事だからだ。これから先、僕は、一人前になり、なおかつ、人脈を広げて、いずれは、独立すると考えているのだから、正社員であろうが、一人親方であろうが、関係はない。

今は、ただ、我慢する時だ。

いずれ、僕は独立をして、次に繋げていく。

それが、僕の原動力となっている。

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