【本と旅】ひとり、京都の宵山へ
本と旅は切っても切れない関係。旅の途中で読みたくなる本もあれば、本の影響でその土地へ訪れようと思ったことも。今回は後者のできごとを書きます。
何年も前に読んだ森見登美彦の宵山万華鏡。宵山というお祭りの中で繰り広げられる幻想的で色彩豊かでちょっと不気味でおかしい出来事のインパクトが強く、ずっと心に残っています。
この本がきっかけで「宵山」というワードと、祇園祭の存在を知りました。
そしてついに昨年の夏、念願の祇園祭デビュー。1ヶ月間にわたる祇園祭の壮大さに驚くことになりました。
まずは7/10の神輿洗い。
同じ日から山と鉾が立ち始めます。
釘を使わずに建てられていく様がとても美しい。
ここまで見て一度東京へ帰ったものの、山鉾が煌びやかに飾りをまとう姿を見たくなり、急きょホテルを押さえ、3日後にはまた京都へ出向き7/14〜17の前祭を過ごすことに。
そしてついに、初めての宵山へ!
宵山は想像以上に幻想的で、「宵山万華鏡」の世界観そのものでした。祇園囃子の音は本当にコンコンチキチ〜コンチキチンだったし、カマキリもいた。本に登場する姉妹も雑踏をくぐり抜けて小走りしてそうな雰囲気。
それぞれの山や鉾に歴史があり、祇園祭の一連の儀式にも意味があり、知識ゼロで出向いた私は現地で相当な情報量のインプットをすることとなりました。無知ってすごい、ここから増える知識の伸び代がすごい、と毎日一人で興奮。
昼は暑いので21-22時くらいからのんびり歩き、人が少ない通りを夏の夜風にあたりながら歩く時間が好きでした。
びっくりしたのは、かなり遅い時間まで御囃子を演奏していたこと。23時頃でも聴く事ができました。東京のお祭りは21時頃には終わるので、祇園祭の本気度と地元の人たちの協力が素晴らしいのだと感じます。
京都最後の日は、山鉾の巡業を観賞。
色とりどりで煌びやかで豪華絢爛な彫刻や飾りをつけた迫力満点の山鉾。神聖な雰囲気と共に祭りの華やかな雰囲気を盛り上げています。
はじめての祇園祭は感動に溢れる素敵な体験でした。何度もリピートする方の気持ちがわかった気がします。
この時は前祭の期間に訪れたので今年は後祭へ行こうと計画中。その時までに、また別の森見登美彦作品を読んでおこうかな。
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