江戸時代の高級ホテル@塩尻宿

画像1 江戸時代の高級旅籠が、ほぼそのままの姿で見れるのが、ここ。長野県篠尻宿の小野家住宅。
画像2 外観は、立派ながら、普通の町家。天保期の建築なので、間もまく200年になります。中には上の写真みたいな「桜の間」をはじめ、素敵な内装の部屋が複数あって旅人を待っています。
画像3 入ってすぐのミセのスペースには、魔除の鍾馗がでっかく襖に描かれています。
画像4 屋号は、銀杏屋。古い看板と、銀杏をあしらったマークが味わい深い。
画像5 簾に透かし細工で、銀杏が浮かび上がっているのが、分かりますか?江戸期の手業。
画像6 ディテールではこうした手の込んだ細工をして、しゃれた効果を生んでいるのに驚きました。
画像7 家人の方が、提灯の収納箱から、折り畳み提灯を出して説明してくれました。各部屋も丁寧にご案内いただきました。今も、この家に実際に住みながら、電話予約を受け付けて、土曜日に限定して公開をされているそうです。暮らすには不便であろう、相続文化遺産を壊すことなく、修復して守りながら住み続け、さらに公開までもしてしまう。その心意気に頭が下がります。
画像8 白眉は、やはり2階の「桜の間」。あまりに感動したので、もう一度写真をあげておきます。宿泊した人は、満開の桜に包まれながら、どんな季節でも春に思いを馳せることができたでしょう。
画像9 床柱にはこんな遊びも。
画像10 「鶴の間」です。
画像11 富士と三保の松原が、部屋の壁に広がります。鶴がこちらから、飛んできて、床の横に降り立つ
画像12 「鹿の間」です。ここは紅葉も描かれて、秋を感じさせてくれます。床の壁をよくよく見ると。
画像13 ここにも、紅葉が。
画像14 一番奥の「竹の間」。墨で描かれた、竹と雀で、囲まれます。
画像15 屋根裏っぽいスペースの「梅の間」。ここも墨で勢いよく描かれた梅がすてきです。
画像16 「梅の間」の窓から見える屋根は、板葺きで、石が置かれた、古い形式が再現されていました。
画像17 江戸時代にタイムスリップできるスペースです。たくさんの人が押しかけすぎても困ってしまわれると思いますが、もう少しこんな楽しい場所が残っていることは知られても良いように感じます。
画像18 お庭の奥には、隠居所的な蔵屋敷もありました。宿の名前を象徴する銀杏の古木も。とにかく天保期に宿泊客のためにワクワクしながら建てた人の気持ちが、伝わってくる、楽しい建物でした。末永く大事にお暮しください。

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