読書記録『コトラーのマーケティング5.0 』(フィリップ・コトラー)3 人間は比類ない認知能力に恵まれた独自の存在である
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デジタル化への準備度評価
デジタル化への準備がどの程度整っているかの評価基準として、顧客の準備度と起業の準備に応じた次の4つの象限を紹介していました(p135)。
オリジン(端緒)
顧客の準備度:低
企業の準備度:低
オンワード(前進)
顧客の準備度:低
企業の準備度:高
オーガニック(有機的)
顧客の準備度:高
企業の準備度:低
オムニ(全体的)
顧客の準備度:高
企業の準備度:高
例えば、オーガニック(顧客の準備度:高、企業の準備度:低い)とは、顧客はインターネットで情報を集め、買う物を決められるほど、デジタルに対応できているものの、企業側はデジタルへに対応できておらず、購入は人対人になっている状態です。
オーガニックの例として、自動車販売を挙げていました。
日本の状況はまさにその通りだと思いますが、アメリカもそうなのでしょうか。
日本はデジタルへの対応が遅れていると言われがちですが、意外と日米共通な点もあるのかもしれません。
デジタル化への準備度評価のポイントは、オーガニックの場合は企業側自身がデジタル化を進め、オンワードの場合は顧客をデジタルへ移行させるのように象限によって対応が異なることです。
ここでも「自社が置かれている状況を把握し、適切な対応をとること」の考え方を貫いています。
人間は独自の存在
AIを語るにあたり、人間の特徴について分析されていました。
AIや機械学習の開発の要になっているであろう箇所を的確に示しており、着眼点の鋭さに唸ります。
コトラーは、AIが人間に脅威を与えるほど、人間レベルになるには二十年ほどかかるであろうとも述べていました。
余談ですが、自分自身の生活経験に基づいて、自分の全体的な物の見方を発達させる点は、ライターにおいても重要だと感じます。
生活経験は人によって異なるはずです。
そうすると、同じ知識を得ても、物の見方は異なる形で発達するのではないでしょうか。そのようにして生まれた独自の見方によって「その人だからこそ書ける記事」が生まれ、その人オリジナルの価値につながるのだと思います。
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