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SPLIT(1966) BGGに投稿してもらえなかったゲーム(1)

このゲームは、誰が開発したのか?日本輸入元は誰だったのか?由来がいろいろと不明です。アメリカでの発表年は1966年とのこと。

ゲーム盤で使用されているプラスチックの質感(光沢・肌ざわり)が、「ボクは1970-1980ネンゴロにツクラれたヨ」と語っていました。ルールの日本語訳も添付されていましたし。紙の古びた感じも1960-1980的でしした。(私が現物を拝見した当時の紙の変色具合による)
これより古い時は、プラって見た目の質感が古びた感じに変調するはずだし、逆にそれより新しい年代に発表されたなら、きっと誰かがBGGにちゃんとルールを投稿したはずです。

2024年現在、SPLITでBGGを検索すると「1966年作Whitman社」ということでゲーム盤の写真だけが出てきます。BGG的にはルール不明扱いです。
・・・かわいそう。
さらにBGG上では、同姓同名のゲームがぞろぞろ出てきます。今、日本でSPLITを検索したら、おもちゃ屋の店頭で販売されているカード付きのパズル系ゲームのほうがHitするのでしょうね、きっと。

このSPLITに代表されるような「中途半端な製造年のゲーム」は、こんな風にして人類史から永久に失われてしまうのです。
「そういうのって、もったいないから、デジタル記事にして未来へと残したい!」
そんな思いと裏腹に、
「いや・・わざわざデジタル文献として残す価値があるとは思えない完成度だよね?これ!」
そんな、悪魔のささやきとが、ラジくまるの中で激しく戦っています。

というわけでいろいろ内部葛藤はあったのですが、最終判断としては記録をここに残します。

「1870-1980年前後」に作られたアブストラクトゲームには、今とは違う「ルールのおおらかさ」があります。別の言い方をすれば、明白なテストプレイ不足が感じられます。
ルールをブラッシュアップし、2024年のゲーム市場に復権させてあげたい気も少しはあるのですが、さすがに他人の作品を、私のマンパワーを消費して改良してあげましょうなんていう熱意が出てくるわけもなく。
記事にしてルールを紹介する程度でご勘弁ください。という立ち位置に落ち着きました。

ざっと軽くテストプレイしたのですが、このゲームは、珍しく「後手有利」になっています。後手有利に偏ったバランスに仕上がってしまっていて、快適にゲームできない状況です。
後手有利を打ち破る「良い定石」がないものか、あるいはルールの調節はできないものか、ちょっと(1時間くらい)考えてみましたが、発見できませんでした。・・考察を中断しました。
*もしかすると、ラジくまるが単にバカなだけ、かもしれないです。
*万一「先手の定石など」を1つ2つ発見なさった方はぜひコメント投稿をお願いします。

ところで、いろいろとダメ出ししておいて、なんで記事を書くの?という疑問をお持ちのことと思います。
実は、ボードのデザインがすごく美しくて、見た目が好きだからなのです。ボードは平らではなく、美しくも滑らかな凸曲面を描いています。
カクカクしている(失敗している)ところは全然なくて、全体を通して非常になめらかに、にゅるーーーんとした曲面を描いています。そこんところが、たまらなく愛しいカタチです。写真では、そういった美しさはお伝えすることはできないです。実物を見てもらうしかこの話はご理解いただけないと思います。

ルールは×だけど、ボードは◎ということで、どうしても嫌いになり切れず。そんな葛藤があります。

ここまで前振りておきながら、ルール提供は明日になります。
お待たせしてしまいすいません。


ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。