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スキーマ療法⑦ セルフモニタリング(具体例)

さて、前回のnoteで告知させていただいた通り、私が実際に行ったセルフモニタリングを1つ公開します!

もし、取り組んでみたい!という方がいらっしゃったら、参考になれば嬉しいです。

①出来事

ここには、自分のなかで印象的であった出来事や、日常のなかで心が動いた出来事を、「完全に事実のみ」で構成された文章にして記入します。

『今日は久々に家族で出掛けた(単身赴任中の父はこれなかったので代わりに伯母が来た)
帰宅後、疲れていたが、帰宅後にちゃっちゃと動かないと母がキレ散らかす(いままで遊んできたくせに!とかいう。これは不信スキーマとかではなく長年いつもそう。事実。)ことがわかっていたので、とりあえず少しは(荷物を)片付けをした。それが終わったあと部屋(室温四十度近く)で休んでいたら怒鳴りながら母が来て「ちょっとは手伝ったらどうなん!」「こっちはずっとやってんのに!」「こっちだって座りたいわ!」と言ってきたので、洗濯物を干すのを少し手伝ったが、熱中症っぽい吐き気を感じたので母がみていないうちにスポドリをとって部屋(クーラーのおかけで三十度近くに)に戻ってきた。』

②自動思考

ここにはその出来事が起きたとき、思ったことを整理せずそのまま書いていきます。いわば思考の垂れ流しです。

『なんか、昔からずっとこれが嫌で、いつからかお出掛けが終盤になると鬱っぽくなってたし、それが変に癖付いたのか親以外とのお出掛けのときもなってた。ただでさえ聴覚の問題とか親からの言葉に敏感でつかれやすいタイプなのに帰宅後気が抜けたところにガミガミ言われるのが怖い。片付けたくないとかではなくて、少し休みたい。家帰ったら急に機嫌悪くなる母がこわい。中学生くらいからなにも感じてないふりしてたけど遮断だなこれ…いまも遮断してるかも。でもたしかに洗濯物とかは皆同じタイミングでやらないと一回でできる量と乾かせる量が限られてるから言うこときかないといけないのかなあ…でも母は自分のやりたいようにやろうとしすぎ…こわい…昔から自分(わたし)のタイミングとかぜんぜん考慮してくれたことないわそういえば…あと母の台詞を文字に起こしてみて初めてわかったけど、母は、具現化した「罪悪感を誘発するペアレント」だ。つかれた時とかも、めっちゃつかれた素振りを見せながら「わたしはこんなにボロボロになって働いているのに…ブツブツ」って言うし、あとなんか被害を大袈裟に言うし(「こんなんお母さん死んでまうわ!」とかね)
(そういうのやめてほしいっていったら「冗談やんか」とか言われる)』

③感情

ここには、その時感じた感情の種類と、その感情の度合いを数値で書きます。

『不安50、怒り50、恐怖100』

④不適応スキーマ

ここには、その時の自分に働いていた不適応スキーマはなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『不信スキーマ, 虐待スキーマ, 情緒的剥奪スキーマ, 巻き込まれスキーマ, 服従スキーマ』

⑤ハッピースキーマ

ここには、その時の自分に働いていたハッピースキーマはなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『自己表出スキーマ(感情や振る舞い)』

⑥不適応モード

ここには、その時の自分の不適応モードがなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『脆弱なチャイルドモード, 怯える怖がるチャイルドモード, 不安なチャイルドモード, 罪悪感に苛まれるチャイルドモード, 怒れるチャイルドモード, 特定不能のチャイルドモード, 罪悪感を誘発するペアレントモード, 服従モード, 遮断防衛モード』

⑦適応的モード

ここには、その時の自分の適応的モードがなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『なし』

⑧満たされていない中核的感情欲求

ここには、その出来事が起こった際に満たされなかったと感じた中核的感情欲求はなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『安心したい, 安全でいたい』

⑨満たされた中核的感情欲求

ここには、その出来事が起こった際に満たされたと感じた中核的感情欲求はなんだったのかを考え、記入します。無い場合は、空欄で構いません。

『なし』

⑩行動

ここには、その出来事が起きている最中から、セルフモニタリングを行うまでの間におこした行動を書きます。

『荷物を片付ける、部屋にこもる、洗濯物を干す、部屋に戻る、ポカリ飲む、ピアグループのLINEする、モニタリングかく』

⑪身体反応

ここには、その出来事が原因であると思われる、身体に起こった変化や、身体の感覚を書きます。

『からだが固まる(緊張)』

⑫コーピング

ここには、自分がその出来事によって傷ついていたりショックを受けていたりするなど、何らかのマイナスな反応があった場合に、それを癒すために自ら起こした行動や考え等を書きます。なにも出来なかったときは、空欄にするか、その旨記載します。出来事によってはコーピングが必要無いこともあるため、そういった場合は私は不要と書いています。

『部屋で一人になる』

⑫サポート資源

ここには、自分がその出来事を乗り越えたりやり過ごすために役に立った外部および内部の要素や物質、環境等を書きます。自分がこれに助けられたな、と感じたものならなんでも書くことが出来ます。無かった場合は、空欄で構いません。

『自分の一人部屋があること』

⑬生得的気質

ここには、その出来事に現れていた、もしくは影響していた自分の生まれもった性質であると考えられるものを書きます。

『(感覚の)フラッシュバックを起こしやすい, 感覚過敏』

⑭感想

セルフモニタリングを書き終えての感想を書いたり、自由記入欄として使用したりしています。

『これは結構重要なエピソードな気がする。しばらく家族でのお出掛けを意識的に避けていたので忘れていたけど、これににたことが過去に何百回と繰り返されている。』


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