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名曲誕生:想いを繋ぐ【おもむすび】。超短編小説「おもむすび」第2章「初デート」。

おもむすび配信中です。

第2章: 初デート

神楽坂の石畳を歩き、隼人と直美は選りすぐりの小さなバーにたどり着いた。隼人はこの特別な夜のために、心地よい雰囲気の場所を選んでいた。店内に一歩足を踏み入れた瞬間から、二人のデートは約束されたように素敵な時間へと変わっていった。

隼人は、お酒が苦手であるにも関わらず、直美との時間を楽しむために、モヒートを注文した。彼の顔が次第に赤くなるのを見て、直美は内心で彼の苦労を察しながらも、その姿に心を奪われた。

「もしかして?お酒苦手?」

直美が優しく尋ねると、隼人は

「いえ、得意ですよ」

と笑顔で強がった。

しかし、デートの終盤に隼人は重要な告白をした。

「直美さん、今夜は楽しい時間を過ごせて本当に嬉しいです。実は、お酒が苦手なのは本当ですが、それよりも大切なことがあります。僕は…直美さんともっと一緒にいたいんです。」

隼人の真っ赤になった顔と、心からの告白に、直美の目は優しさでいっぱいになった。

直美は微笑みながら

「はい、わかってました。わかってましたけど、ありがとう」

と答えた。彼女は隼人の一生懸命さと、真剣な気持ちに心を動かされ、彼女自身も隼人との将来を真剣に考え始めていた。

この夜、隼人と直美の間には新たな絆が生まれ、二人の関係は大きく前進した。隼人のお酒への苦手を乗り越えた努力と、直美への深い思いが、彼らの関係をより強固なものにした。初デートは、笑いと真心に満ちた温かい記憶として、二人の心に深く刻まれた。

第3章へ続く

第1章はこちら


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