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雨の厳島を訪れて

広島にある厳島に行ってきた。
神が住まう島、厳島だ。
 
厳島に行った日は雨が降っていて、
霧もでていた。
厳島行きの船が港から出発すると、
本島はしだいに見えなくなって行き、
白い霧の中から厳島が姿を見せた。


”神が住まう島、厳島”

どこか別世界に来ているようだった。
 船を降りると、雨がさらに強くふりだしたように感じた。
 
島に着いて始めに感じたのは、鹿の香だ。
鹿の姿は見えないが、動物特有の香りがした。
「大雨でも会えるだろうか。」
鹿に会うことも1つの目的だったので、
そんなことを考えながら船に乗っていた私。
鹿の香りを感じられて気持ちが上がる。
 
香りだけで、肝心の鹿がいない。
「やっぱり、どこかで雨宿りしてるのかな。」
・・・
思っていた矢先、鹿が歩いていたので
笑ってしまった。
他の観光客にカメラを向けられ、
きょとんとした顔でツーショットに答えている鹿。
愛らしかった。
 
さて、厳島に来たらまずは厳島神社へお参りだ。
おこがましい言い方にはなるけれど、
神様にご挨拶に伺わせていただいた。
 
有名なあの大鳥居は、真っ白な海でも朱色で映えていた。
写真でみた青い海の中の大鳥居よりも、
厳かでたくましく見える。

神社に実際に行ってみて、
「すごいところにあるな」と思ったのが感想だった。
大鳥居はもちろんだけど、
神殿造りの建物もちょうど潮が満ち引きする場所に建てられている。
加えて、海の上に建っているのに、見上げれば近くに山がある。

「あぁ、こういう所を神様は好まれるのだな」と勝手に思った。

本殿でお参りをし、おみくじをひく。
余談だが、私は神社でおみくじを結構引く方だ。

神様からのお言葉を頂けたようで嬉しいし、
自分が今進んでいる道がどうであるかを、
示してくれているような気がするからだ。

厳島神社のおみくじは何やら難しい言葉で書いてあった。

私は参道でグルメも堪能した。
カキ丼を食べ、もみじ饅頭も食べた。
 
特段、もみじ饅頭のお店の前を通った時には、
甘い香りがただよってきて幸せな気分になれた。

千畳閣と大聖院

厳島は厳島神社だけではない。
観光客でも行くことができる場所はいろいろある。
私は、千畳閣と大聖院も見学させて頂いた。
 
千畳閣は豊臣秀吉公が建立を命じた建物らしい。
ただ、完成する前に亡くなってしまったので、未完のまま。
木造の体育館のようだった。

この建物は少し高い場所に建っていたため、
辺りを見下ろすことができた。

神殿づくりの厳島神社に、霞のかかった山と海。
それらに、千畳閣の軒からしたたる雨粒が重なる。
幻想的な眺めだった。
辺りは非常に静かで、雨音だけが目立って聞こえた。

千畳閣の後に向かったのが、大聖院だ。
大聖院は1200年以上も続く寺院だそうだ。
たくさんの階段を登りながら、
点在する仏像や地蔵を見学させて頂いた。

仏像や地蔵の多さにも驚いたが、
庭好きな私は、小さくも可愛らしい庭園との出会いが嬉しかった。

緑と赤の葉が混ざり、小さな花も咲いていて、
池と小さな東屋のような建物に、鶴の像。
お庭の可愛さがギュっと詰まっている庭は素敵だった。

おそらく自然現象の靄がお庭から湧きだす姿も見ることができ、
高所にあるお庭の良さも知ることができた。

後で調べてみると豊臣秀吉公が好んだ庭園ということらしく、
寺院と同様に歴史の深い庭園であることも分かった。

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尾道&しまなみ海道への旅


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