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ポケモンGOから生まれる祖父母と孫のコミュニケーション

「じいじ、一緒にレイドバトルしよー!」

アレクサで実家とテレビ電話をつないで、小3長男がじいじを誘う。

「おっ、レイドか。なんのレイドや?カイオーガか?」

そんな会話をきいて、じいじの横にいたばあばが「いいなぁ、ばあばリモードレイドパスがなくてできないよ〜」と残念そうに言う。


祖父母と孫の共通話題はポケモンGO。
レイドバトルは、ボスポケモンを協力プレイで倒すという種類のバトルである。

こんな風に、自分の両親と息子が一緒にゲームをする未来なんてちょっと前には想像したこともなかった。

わたしが小さかった頃、両親がゲームをしている姿をみたことはほとんどなく、やっていたのは家族みんなでの人生ゲームと桃太郎電鉄くらい。

弟たちはポケモン赤緑世代ど真ん中だったけど、ゲームにうとい両親とわたしは知ってるポケモンはピカチュウくらいというレベルだったのだ。


ときは流れ、息子が生まれ、息子はポケモンのアニメが大好きになった。

実家に帰省したときには、おじさん(わたしの弟)がスイッチでポケモンをしているのをずーっと見ていてスイッチがほしいと言っていて。
それでスイッチを買う前に、ポケモンGOだったらモニタータイムも調整しやすいし、歩くから健康面も安心なのではないかとお試しではじめてみたのがきっかけだった。

「ぼくが保育園行ってる間にちゃんとポケストップまわしてボール集めておいて」と指示されて、通勤時間にポケストップを回してポケモンを捕まえるようになって、わたしもずいぶんポケモンにくわしくなった(それでも息子にはかなわない)。

おかげでポケモンはわたしと息子の共通の楽しい話題になった。

一緒に楽しめるっていいなと思ったのと、父の健康促進にもいいなと思って、何年か前に実家に帰省したときに父にもすすめ、実家ではみんなでお散歩レイドに回った。

気付けば父もポケモンにくわしくなり(父はメモ用紙にタイプ別の相性を書いて勉強していた。笑)、実家と電話をつなぐと息子はじいじとポケモンの話をしている。

そんな中、やっとスマホを買った母もポケモンGOをはじめ、ばあばまでポケモンの話ができるようになったのだ、すごい。
なんなら初速のはまりっぷりはばあばが一番くらいで、この年になって母の新しい一面を知った感すらある。


そんなわけで冒頭にもどると、リモートでもレイドバトルができるようになったことで実家とじいじ、ばあばとも一緒にバトルができるようになった。

レイドバトルがはじまると、「なかなかゲージへらんなぁ」「じいじ、もっとがんばって!」「ほら、しゃべってないではやく攻撃して」などと、おしゃべりしながら戦い、残り30秒を切ったときにはみんなで焦り、時間ギリギリでボスポケモンを倒したときには離れた場所にいるとは思えない一体感がうまれた。

なかなか会えないけど、息子とじいじとばあばの距離はたぶんそんなに遠くない。
ポケモン仲間だから。


子どもとゲームの是非はさまざまあるけれど、わたしはポケモンGOを通してゲームというコンテンツをきっかけにうまれるコミュニケーションの力ってすごいなぁと思っているし、ゲームというコンテンツの奥深さを知るきっかけをくれたのは、息子であり、ポケモンGOなのだと思う。


…ちなみに。
両親の結婚記念日にこれからも健康でいてね的なメッセージを送ったら、毎晩ポケモンデートしてるから大丈夫的な返事がきたので、親子や祖父母と孫だけでなく、シニアカップルのコミュニケーションにもよい効果があるのかもしれない。笑




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