ひいらぎ

アディクションと12ステップに関する情報をゆるめに発信する。 noteはブログ(『心の…

ひいらぎ

アディクションと12ステップに関する情報をゆるめに発信する。 noteはブログ(『心の家路』)のネタのメモ書き。備忘録。

最近の記事

『リトル・レッド・ブック』関連情報

これは『リトル・レッド・ブック』に関する情報の翻訳です。 Ed Webster wrote The Little Red Book, which had a chapter explaining how to work each of the twelve steps. Dr. Bob thought it was the best description of how to work the steps that had ever been written. He sen

    • 「続けられるかどうか」なんて心配しなくていい

      日本のAAに始めてサービスオフィスが開設されたのは1979年のことだった。ただこれは三ノ輪マック(当時)のなかにAAの連絡事務所を形式上設けたというにすぎず、マックというアルコール依存症回復施設とAAとが区別なく一つのものとして扱われていた時代にAAのオフィス活動が始まったことを示している。 AAが独立したオフィスを構えたのは1981年10月だった。東京の信濃町に小さなマンションの一室を借り「AA日本・ゼネラル・サービス・オフィス」(JSO)と名付けた。ゼネラルとは「全国的

      • 読書メモ:The Laundry List: The ACoA Expereince

        The Laundry List: The ACoA Expereince Tony A./著 ACoA(アダルトチルドレン・オブ・アルコホーリックス)の創始者トニー・Aが、自身の問題と回復、ACoA共同体の始まり、その12ステップの解説やミーティングやグループの運営について書いた本。 本書を読んでいて、最も強い印象を受けたのは vulnerable(バルネラブル)という言葉を明らかにポジティブな意味で使っていることだ。バルネラブルは、脆弱だとか、傷つきやすさ、というネガ

        • オリジナリティを出すのは後からでいい

          ■ 自分が平凡であることにガックリうなだれる人たち アルコール依存症の診療をしている医師が、「アルコール依存症の人は、他の人と同じであることを嫌う」という話をしてくれたことがありました。 自分はアルコール依存症だと認めても、「自分は他のアルコール依存症者とは違う、自分には特別な事情があるんだ」と主張するのだそうです。であるから、他のアルコール依存症者と同じ治療を受ける必要はなく、自分に合った方法があるはずなんだという主張へと移っていくのだそうです。 そうした主張に対して

        『リトル・レッド・ブック』関連情報

          ヨブ記解題

          人様にヨブ記を読めと言った手前、自分でもちゃんと読んでおかねばなりますまい。というわけで、これはヨブ記のまとめです。 ただし、僕はキリスト教徒ではないので念のため。引用はすべて新共同訳からです。 これは、義人の苦難(悪いことをしていない善人がなぜ苦しまなくてはならないのか?)という古くからあるテーマを扱っています。 ヨブ記の要約東の国にヨブという人がいました。信仰厚い、行ない正しい人で、そのためあって息子7人、娘3人と、多くの財産に恵まれ、幸せに暮らしていました。 ヨブ

          ヨブ記解題

          読書メモ『福音派とは何か?』

          なんでこんなエントリが?ブログを書いている関係で、本をわりとたくさん買っています。もちろん、全部読んでいるわけではありません。大多数の本は、必要なところだけ目を通してあとは積んでおきます。でも、時々カバーをかけて持ち回して精読する本があります。これはそうして読んだ本の中身をメモしておくエントリです。 妻と一緒に銀座の映画館に『ボブという名の猫2 幸せのギフト』という映画を観に行き、そのあと映画館の近くにある教文館の書店に寄りました。ここは一階は普通の書店ですが、上の階はキリ

          読書メモ『福音派とは何か?』

          パラアルコホリズムについてもう少し

          以前の記事に、アルコホーリクの持つ自己中心性=ACの持つパラアルコホリズム=共依存 であると述べました。 ACoAのBRB(ビッグ・レッド・ブック)は、パラアルコホリズムとは何かを端的に説明しています。BRBの「ランドリーリスト」の一覧のなかに、パラアルコホーリックという言葉が登場しますが、その言葉には脚注がつけられています。 だがなぜか、今回出版されたBRB日本語版のオンライン版では、この脚注のが欠落しています(よく見たらちゃんとありました。Kindleの操作を知らずに

          パラアルコホリズムについてもう少し

          性格上の欠点と役に立たなくなった信念

          大阪に行ってきた先日、バック・トゥ・ベーシックスのワークショップに参加するために、大阪に行ってきました。東京からならば新幹線で往復するのが最も合理的なんでしょうが、今回は(今回も)飛行機で往復しました。新幹線で東京・大阪間を移動すると27,000円ほどかかりますが、飛行機で格安のチケットを探せば1万円ぐらい安くなるからです。というわけで、行きは羽田→伊丹、帰りは関空→成田というちぐはぐなルートになりました。 朝6時頃に羽田空港に着いたものの、搭乗までまだ1時間近くありました

          性格上の欠点と役に立たなくなった信念

          ACの強迫観念とランドリーリストの関係

          noteは、自分にとってまだ消化不十分のアイデアを書きとめるための場所にしています。・・・消化不十分っていう表現は良くないか。完全に消化されると○んこになっちゃうからな。生煮えという表現にしておきます。 「AC(アダルトチルドレン)の人がステップワークをするときに、何を強迫観念とすれば良いか、また強迫観念とランドリーリストとの関係はどうなのか」という質問をいただきました。 時宜を得たご質問なのかもしれません。というのも、つい先日ACoAのメインテキスト(ビッグレッドブック

          ACの強迫観念とランドリーリストの関係

          成功体験が自分を苦しめる (1)

          成功が続くと、人はそのやり方を変えられなくなってしまう――ときには、たった一回の成功体験が、その人を生涯苦しめる信念を刻み込んでしまうこともある。

          成功体験が自分を苦しめる (1)