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くまが出た村だ電球われる音

 現代川柳と400字雑文 その42

 熊、というより「熊のキャラクター」はなぜこんなに愛されるのだろう。そこでは「擬人化」が大きな役割を果たしている。似たような位置・バランス感の四肢があり(つまり哺乳類?)、要は人間っぽく見立てることが容易で、ゆえに親しみやすい。ちなみにその生き物が「擬人化」を受け入れやすいかどうかについては、その生き物にメガネをかけた際の違和感の大小で測ることができる。たとえば頭の中で熊にメガネをかけさせてみよう。うん、かわいい。かしこい熊だ。仲間内では「博士」と呼ばれているだろう。今度は飲み物の自動販売機にメガネをかけさせてみよう。どこにかければいいんだ。まあてきとうな位置に。するとなんだかそのあたりに目があるように思えてくるから不思議だ。発動までやや時間を要することもあるが、やはり擬人化は強力である。しかし自動販売機よりは熊のほうが擬人化を受け入れやすいことがわかる。

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