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何度聞きなおしてもオチが鬼太郎

 現代川柳と400字雑文 その15

 つい話を盛ってしまう。というより、伝わりやすくするために細部を簡略化してしまう。あるていどは話術の範疇として許容されるだろうが、たとえば他人に映画をすすめる際、97分の作品を90分と言いきるのはやや微妙かもしれない。嘘をついているような気もするからだ。ところで、この話の「他人」とは実は自分のことだ。要するに、「記憶力に自信がないから、97分の映画を観たのに、だいたい90分として記憶する」みたいなことをわたしはよくやってしまう。結果、記憶と実際が微妙にずれて、困ったことになる。自分の年齢を「ざっくり35」と把握していた頃だ。たまたま一週間ほど入院したのだが、はっきりと正しい年齢が答えられずに周囲に余計な心配をかけた。おかげでいまははっきりと年齢を答えられるが、曜日の感覚は当時もいまもあいまいなままだ。この話、よく考えるとたんにずぼらなだけかもしれない。きょうは水曜日。


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