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クリスマス 髪は上から切っていく
シリーズ・現代川柳と短文 059
(写真でラジオポトフ川柳147)
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かつて通っていた美容室には店長と見習い美容師のふたりがいて、店長のほうがわたし好みの接客ををしてくれた。カット中、まったく話しかけてこないのだ。黙って一心不乱にハサミを動かすさまはまるで仏像を彫る仏師。やがて見習い美容師もカットを担当するようになったが、逆に彼はずっと話しかけてくるスタイルだった。がっかりした。仏師の無口っぷりから学ばなかったのだろうか。しゃべりまくって楽しげな雰囲気っぽくなったとしても、客がそれを望んでいるとは限らない。まだ間に合う。いま一度仏師の仕事を見つめ、考えを改めてもらいたい。仏像(わたし)はそう思った。
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