きみこそがレモンの人にふさわしい
シリーズ・現代川柳と短文 008
(写真でラジオポトフ川柳096)
生のフルーツが苦手だ。味が、ではない。自分でもうまく言い表すことができないが、しいて言うなら「フレッシュすぎて苦手」という言い方がまずまずしっくりくる。みずみずしさに押し負けてしまうような感覚。たとえばこれがドライフルーツならむしろ好きですらある。しかしバナナはむりだ。わたしはジョナサンのクラシック・ショコラ・パフェを愛好している人間だが、つねにバナナ抜きのそれを注文している。バナナの存在しないクラシック・ショコラ・パフェはひょっとすると未完成なクラシック・ショコラ・パフェかもしれないから、それを愛好することはクラシック・ショコラ・パフェを愛好していることにはならないかもしれない。
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