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妻と僕のPMDD生活37日目

それでも一緒に居たいと思えるだけで。

先日、久し振りに大きな喧嘩をした。

小さな小競り合いこそ、
妻がPMDD期には起こるけれど、
あんなに大きな喧嘩は久し振り。

原因は僕だ。

僕は仕事で上手くいかずイライラしていた。

僕には怒りをぶつける相手がおらず、
そんな術も持ち合わせていない。

僕がイライラしていることを察知して
妻は「何かあった?」と聞いてくる。

始めのうちは僕もノーコメントで、
弁護士に委ねるが如く黙秘していた。

見兼ねた妻が「早よ言え!」と催促し、
僕はポツリポツリと言葉を発する。

話すうちにその時の感情が込み上げ、
僕の語気はどんどん荒ぶってくる。

その津波のような怒りを止める事ができず、
感情の波に呑まれるがままに、
記憶がないほどに負の感情を露わにする。

すると妻は「何で私が怒られてるの?」と、
僕に対して激しく指摘をしてきた。

感情はどうあれ今回ばかりは妻が正論だ。

こんなことが想定されるから、
僕は黙秘していたのかもしれない。

だから言いたくなかった。

楽しい夕食だったはずなのに、
僕のどうしようもない言動で、
味を感じないモノクロの夕食になった。

いつもの僕なら妻に指摘された時点で、
催眠術から解けるようにハッとなり、
妻に何度も謝るのだけれど今回は違った。

売り言葉に買い言葉で妻にも捲し立てる。

妻が正論で僕は異論。

そんなことは頭で理解していても、
僕の負の思考は止めどなく出てくる。

妻は僕が食べていたラーメンを取り上げ、
シンクに持っていて全てを捨てる。

「もう食べるな!」と妻は激昂する。

当たり前の仕打ちだ。

だけど僕は荒々しくノートパソコンを手に、
下の書斎へ逃げ込むように降りようとする。

あまり覚えていないけれど、
下には行かずソファで横になる僕。

これが妻と僕の大きな喧嘩の断片的な記憶。

その後は妻と子が時間を設けるために、
スーパーに買い物に行き、
僕の好きなお菓子を買ってきてくれた。

「甘いもので疲れを取る」
妻の提案らしい。

家の中で1人になった僕は、
催眠術から目が覚めて激しく猛省をする。

そして妻と子が帰ってきてから、
2人に何度も何度も謝った。

僕は滅多に感情を出さない。
仕事でも家庭でも。
人に迷惑をかけないよう、
知らぬ間に自分の中で制御している。

小さな時からずっとだ。

友だち?にも、家族にも、誰にも、
僕の本当の気持ちを打ち明けたことはない。

「メガッパって良い人」
それが周りの評価で、
それが覆るのが怖かった。

だから夫婦2人の時間も同様に、
良い人になろうとして黙秘しようとする。

僕の悪い癖で、僕の生きる術だ。

妻はそこを指摘する。

「1人で考えるな」と。

僕は今までずっと1人で解決してきた。

1人だったら迷惑を掛けないし、
何より人に打ち明けたり委ねたりが苦手だ。

だったら何故妻と一緒に居るのか?

本当の理由は僕にさえ分からないけれど、
きっと妻はPMDDであれ心地良いのだと思う。

男とか女とか関係なく最良のパートナー。

僕の願望だけど、こんな僕だけど、
妻と僕は一緒に生きるべきだと思う。

側から見れば一緒に居ない方が
良いと思われそうだけど、
僕たち夫婦は一緒に居た方が良い。
と、僕は思う。

理由は簡単でお互いに無いものを、
夫婦2人だったら補えるからだ。

なんて綺麗事を並べてるうちは、
まだまだ甘いのかもしれないけれど、
それでもやっぱり一緒に居たいと思える。

理由なんて何だって良い。

同じ趣味だとか、違った感性だとか、
似て非なる面持ちだとか、習慣だとか。

一緒に居たいと思えたなら。

それでもお互いに認め合えるのなら。

そんな人に出会えると思っていなかった。

僕は幸運だと思う。

妻に怒られることもあるし、
妻にキレられることもあるし、
妻に捲し立てられることもある。

PMDD期は特に。

それでも妻が良い。

寝ながらオナラをする妻にもそう思う。

メガッパ

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