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【お母さんといっしょ】 #938


私が37歳の時にお母さんが死んだ

シングルマザーでずっと一緒に住んでいたお母さん
身体が不自由で入退院を繰り返していた
お母さんの負担にならないよう
いつもお母さんには弱音は吐けなかった
お母さんに心配かけちゃダメだって思うから
高校は行かせてもらったけど
それ以上の進学はしなかった
それよりもお母さんの負担を無くす為に働きたいと思った

町工場で事務の仕事についた
私はあまり喋る方では無いので
休憩時間も隅っこで静かにお弁当を食べている

21歳の時に同じ職場の人に告白されたけど
お母さんの事があるから断った

好きな人は作らないようにした
私はお母さんと一緒に居る為に

そしてお母さんは死んだ


お通夜もお葬式も済ました


お母さんが居なくなった
悲しい
でもそれ以上にこれから私はどうして良いのか分からなくなった

何を目的に生きていけば良いのか分からない
今まではお母さんという存在が私の生きる目的のように思っていた
もっと一緒に暮らせると思った

もう何も無い
何も残っていない


だから私も私の幕を閉じた


静かにこの世から消滅した

ラジオからは涙そうそうが流れていた




ほな!

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