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#64 手柄は部下に

【私の仕事術:❻部下の育成】
上司の手柄は部下のもの、部下の失敗は上司の失敗

「横田さん、素晴らしいね、よくやってくれたよ」と褒められる時、私は必ず「とんでもないです。1番頑張ってくれた●●さんのおかげです。」と必ず部下のおかげと言います。

本当に部下が頑張ってくれたので、その感謝の気持ちをこめて、というのは言うまでもありませんが、部下を育てるという視点でも、意図的にそのようにしています。

それは『いろんな部署の役職者に、部下の名前と顔を覚えてもらい、社内の評判をあげる』為です。


■なぜ社内の評判をあげるのが良いのか?

「横田さんのところの彼、とってもいいね」
「この間のプロジェクトにいた人、横田さんのところの部署だったんですね」

と、これまでもよく他部署の責任者から部下への労いや誉め言葉をいただきました。

なぜ、社内の評判があがる事が、部下を育てる事につながるのでしょう?

私は下記のような良いスパイラルが発生するからだと考えています。

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これまでの会社でも、全社的なプロジェクトが立ち上がると各部署からキーパーソンが呼ばれて集まりますが、まさにそこに呼ばれるような人間になると、仕事の幅が広がり、部下は大きく成長します。

また部下にしてみれば、私が褒めて喜ぶのも嬉しいでしょうが、他部署から褒められるのは、その何十倍も嬉しいはずで、より仕事に対するモチベーションもあがるでしょう。

もう1つ重要なのが、ボーナス等の評価を決める会議の時です。

評価の決め方は責任者が集まって、”目線合わせ”とか”すり合わせ”と言って、各責任者が自分の部下の評価を説明します。そして全体を俯瞰し「Aさんの評価はこれ」と評価者の中で決めていくのです。各責任者は自分の部下がかわいいから、「この子はこれを頑張った!」と自分の部下自慢みたいになります。

この会議までに名前や顔、実績を他部署の役職者に十分アピールしておくと、各責任者も「あー、あの仕事をやっていたもんね」と私の説明に対して、納得してもらいやすくなり、結果、部下に良い評価をつけてあげる事ができます。

そして評判が上がれば、各部署から引き抜かれる事や昇格時の推薦も得やすくなる等、色々な場面で良い方向に向かいます。

私は「頑張った部下の為に良い評価をとってくる」事が上司の仕事と考えてますから、ここはかなり重要です。良い評価がもらえれば、更に頑張ろうと自発的に自分を高めるようになるので社内の評判をあげるのは部下の成長にとって、とても大事です。


■部下の失敗は上司の失敗

一方、部下が何らかの失敗をしてしまった場合はどうするのか?

失敗といっても色々な失敗があります。
❶売上等の目標数値が計画通りにいかなかった。
❷システム開発等、スケジュール通りにいかず遅延した。
❸ミスやトラブルで関係各所に迷惑をかけた。
❹法律違反

上司として、まずなぜこのような事が起きたのかは部下に確認し、何がダメだったのか、再発防止はどうしたらいいか?それは管理責任者としておさえておき、当然お客様や関係各社へのお詫び、リカバリーをします。

中には許せないような失敗もありますが、管理責任者なので、管理不行き届きだと言われてしまったら、ぐうの音も出ません。

また、だいたい失敗した部下も、失敗したと自覚し深く反省もしていますので、これ以上責めても仕方ありません。そして失敗するとそれをひきずってしまい、伸び悩む部下もいますから、それは避けたいところです。

その為にも自分がかばうしかないかな?という事で、色々思う事があっても部下の失敗は上司の失敗だと考えるようにしました。

ただ、私も怒られたくないので、そうならない為にも、日頃から部下が失敗しないように気にかけてはいました。

とはいえ、部下の頑張りなしに、組織の成果は出せませんので、多少の失敗は目をつむり、頑張った時は精一杯褒めてアピールをして部下を育てていく、上司ってほんと大変だなと思います。

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