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このリストがあれば楽!退職後の税金の手続きについてまとめました【“深く考える人”が幸せになれる 仕事の辞め方ガイド 3-6】


こんにちは。
このマガジンでは、”深く考える”性質の人が「仕事を辞めたい」と思った時に現れる様々な葛藤について、
「誰よりも仕事を辞めたい人に寄り添う」を目指して、退職を経験した立場から執筆しています。


前回は、退職の手続きを終えてから実際に退職する日までのちょっと気まずい期間をどう乗り切るかと言うお話をしました。


今回は退職後にやるべきことということで、ちょっと事務的なお話になります。

転職をせずに一旦無職になる時、
実は「やるべき」ことがあります。
それは税金の手続きです。

今まで会社が給与から天引きして収めてくれていたものを、
今度は自分で納める方に切り替える手続きとなります。

色々不安はあると思いますが、
とりあえず「これがあれば大丈夫!」という、
穴埋め式のやることリストを作りました。

私は専門家ではないので、
「絶対にこの情報が正しい」というものをお伝えすることは、
あいにくできません。

しかし実際に手続きを経験した立場から、
同じ人がやりやすくなるものを作ることならできます。

このリストがあれば、調べる時間をかなり短縮できると思います。

コピーしてスマホのメモなどにペーストすれば、
自分専用のリストを作ることができます。

また、いきなり税金について一つ一つ調べても、
結構複雑で、何がなんやら…となってしまうため、
あらかじめこちらにざっと目を通しておいたり、
調べる前に手元に置いておくなどすれば、
調べやすいかもしれません。

退職前の不安な時期や、
退職後のはじめのうちに、ぜひご活用ください。

また、退職した多くの人が気になりそうな、
所得税についてや、私が過去に苦戦したポイントについても話しています。




やることリストについて


こちらでまとめている、やることリストは、

  • 失業手当

  • 健康保険

  • 年金

  • 住民税

の4つとなっています。

(失業手当だけ、納めるための手続きではなく、もらうための手続きとなります。)


コピペして使えるリスト(中身あり)


一応ざっと内容がわかるように、まずは中身ありのリストを載せます。
私が実際に手続きした時に、まとめた情報です。

対象者は基本的には
・20〜30代の独身の方
・副業なし
・一旦無職になる退職
を想定しています。

扶養に入る等の場合は少し違ってくると思います。

どのような手続きが必要か、
どこに手間がかかるかは人によって違う部分もあると思います。

傷病手当などこちらのリストにない手続きが必要な場合は、
お手数ですが参考に、ご自身で追加してください。

また、こちらに記載している情報はあくまで「ざっと全体像を掴む」ためのもので、
情報が厳密には違っていたり、古い可能性もあります。

必ずご自身で調べながら、自分専用に答え合わせ・記入をしながら使っていただけたらと思います。

またリストはコピペして内容を編集しやすいように、改行や見出し装飾を使っていません。
見にくかったらごめんなさい。

こちらが使いにくければ、後に空のリストも載せておきますのでそちらをご利用ください。

※「その他メモ」には、窓口で言われたことなどを追記すると、
後で見返した際にわかりやすいかもしれません。


ーーーーーーーーーー

退職後のやることリスト

【失業保険】
☆条件に該当するかをまず確認
●期限:離職票届いたらなる早(給付が退職日から1年以内のため)
●場所:住んでいる地域のハローワーク
●持ち物:本人確認書類、離職票、被保険者証、マイナンバー、通帳かキャッシュカード、証明写真、印鑑(認印)、必要があれば医師の診断書等
●その他メモ:原則2,3ヶ月待機期間。求職活動しているように見せる必要あり。
●金額:離職前の給与の50〜80%がもらえる(働いたのが10年以下だと90日間)

【健康保険】
☆任意継続か国民健康保険、どちらへ切り替えるかをまず決める
→条件、ざっくりの金額を調べ、自身の就職の予定等を含めてどちらにするのか考えます。

<任意継続の場合>
●期限:退職後20日以内(必着)
●場所:住んでいる地域の協会けんぽ支部(郵送)
●持ち物:「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」をHPよりダウンロードし、書いて送る
●その他メモ:離職票のコピーを送ると、保険証の発行が早くなる
●金額:会社員時の金額の2倍程度

<国民健康保険の場合>
●期限:退職後14日以内
●場所:住んでいる地域の市区町村役所 保険年金課
●持ち物:離職票(資格喪失年月日のわかるものであればOK)、マイナンバー、本人確認書類、印鑑
●その他メモ:
●金額:年収200万で39歳以下だと大体月1.2万円(地域により異なる)

【国民年金】
●期限:退職後14日以内
●場所:住んでいる地域の市区町村役所 保険年金課
●持ち物:年金手帳、離職票、本人確認書類、印鑑
●その他メモ:免除の申請も検討するといいかも
●金額:月16590円(令和4年度)

【住民税】
退職月によって支払いの方法が違う。
・退職月1〜5月→5月までの住民税が退職月の給与から天引きされる。6月以降の請求は後で来るのでコンビニ等で払う(年4回)。
・退職月6〜12月→退職月以降の請求が来るのでコンビニ等で払う(年4回)。
●特に申請の必要なし
●金額:昨年の所得の10%が目安(地域による)


ここからわかるように、手続きで出向かうのは基本的にハローワークと市町村役所くらいです。
(あと、証明写真を撮るために出かけるくらいでしょうか)

ハローワークは一度だけでなく、面談や説明会などで何回か行く必要があると思います。


コピペして使えるリスト(中身なし)


ご自身で記入がしやすいよう、中身なしのリストも載せておきます。


退職後のやることリスト

【失業保険】
☆条件に該当するかをまず確認
●期限:
●場所:
●持ち物:
●その他メモ:

【健康保険】
☆任意継続か国民健康保険、どちらへ切り替えるかをまず決める
●期限:
●場所:
●持ち物:
●その他メモ:
●金額:

【国民年金】
●期限:
●場所:
●持ち物:
●その他メモ:
●金額:

【住民税】
●特に申請の必要なし
●金額:



所得税について


所得税の手続きはないの?
と不安になる方もいるかもしれませんが、
退職直後については、何もしなくて大丈夫です。

多くの場合、会社で自動的に徴収された分以外に追加で納めるべき所得税がゼロだからです。

むしろ多く収めすぎた分が、返ってくる(還付される)ものだと思って大丈夫です。

では、どうすれば返ってくるのでしょう。

これは退職した年に就職をするかどうかで変わってきます。

●年内に就職した場合
→自分でやることは無し。年末調整で還付されます。

●年内に就職しない場合
→確定申告をすることで還付されます。

と言っても難しいイメージがありますよね。
確定申告は1月〜12月の収入や納税状況などを、翌年の3月中旬までに書面で申請するものです(ネット申請あり)。

フリーランスなどの場合は、この確定申告によって、その年に払うべき所得税が算出され、請求が来るのです。

今回のように所得税の納税額がゼロで、還付があるだけの場合の確定申告は「還付申告」と呼ばれているようです。

還付があるだけなので、申告しなくても罰せられることはありません。
しかし確定申告をすると、翌年の健康保険や住民税がかなり安くなる可能性が高まりますので、しておいて損はないと思います。

※もし年内に給与以外で一定額以上の収入がある場合は、確定申告の義務があります。


過去につまづいたポイント


ここで、過去に私がつまづいたことについて、
いくつかお話ししたいと思います。

人によって違うとは思うのですが、もしかしたら何か役に立つかもしれません。

「あれ?」と思ったら、覗いてみてください。


失業手当の「求職活動」について

つまづいたというより、結構調べたのが、
失業手当支給条件の「求職活動」を満たす行動。

これ、ガチの就職活動(面接受けたり)しなくていいというのは、結構有名です。
年度や窓口にもよるのでなんとも言えないのですが、
どんな行動が提示できれば許されるのか、
という視点から書かれている役立つページもたくさんあります。
ぜひ調べてみてください。


税金が請求されるのは毎月とは限らない

国民健康保険の話です。
多分、地域によると思うのですが、
12ヶ月分を「第○期」という形で10回くらいに分けて納める(1期分が1.2ヶ月分)ことが多いと思います。(なんてややこしい…)

だいたい6月末あたりから翌年3月末までのスパンになっています。
なので、4月や5月に「あれ、健康保険請求来てないぞ…」と思ったら、そういうことなので気にしなくて大丈夫です。


引っ越しがある場合、少し複雑に。

退職した年度に引っ越しがあった場合は、
国民健康保険住民税に影響が出ます。

国民健康保険の場合。
基本的に役所の方が全部やってくれるのですが、
手続きにどうしても時差が生まれるせいで、
前住んでいたところの役所から、
なんかめちゃ安い請求書が届くことがあります。

ですが後から正しい請求書が届くので、そちらは気にしなくて大丈夫です。

住民税についてですが、
基本的に払うのは昨年度住んでいた地域の住民税となります。

特段こちらもすることはないのですが、知っておいた方がいいと思いました。

※どちらも前の住所の住民税と今の住民税の二重払いすることはありませんので、安心してください。


急にお金の不安に襲われる

案外多そうなのが、これです。
税金の手続きには期限があるため、
この時期にいっぺんに長期的な支出に思いを馳せたり、
大きな額の請求書を見ることになると思います。

別にいっぺんに払う必要はないのですが、
「なんとなく不安になる」ことはあって当然です。

そんな時はぜひ、このマガジンの2章を読んでみてください。

特に、以前より時間ができたので、
具体的に数を数えることをすると、
「案外大丈夫じゃん」と、安心するかもしれません。

また、「お金をもらう」可能性についても忘れず、
自分が本来持っているチャンスを潰さないように気をつけてくださいね。



ここまで、退職直後にやること(リスト)や、
その他退職した方が気になりそうなことについてお話ししてきました。

やっと自由になったと思いきや…ちょっとめんどくさいなと思うかもしれません。

特にハローワークという場所は、
必死に職を探そうとしている人たちがいたり、
「その人たちを”支援”しよう」という意識に包まれた人たちに囲まれて、
「もしかして、自分は大変な選択をしてしまったのかな…?」
「支援しなくてはならない、厄介者になってしまったのかな…?」
とどうしても思わされてしまう環境でもあります。

でも、決して自分がその空気に染まる必要はありません。

私たちには私たちのこれからの目的があり、ハローワークにはただお金を受け取りに来ているだけですよね。

自分のために、ちょっとお出かけしに来ているようなもの。
だからそんな気分を保つため、いつも以上に意識して自分の好きなように過ごしてみるといいかもしれません。

私の場合、せっかく時間があるため、
役所の近場でおいしいご飯屋さんを探すなど、
できるだけ楽しんでやっていました。

あまり事務的な「正しさ」を守るために時間をかけすぎず、
ほどほどに人に頼ったり、自由な時間を楽しみながらやると
いいのかなと思います。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

次回は、最後に自分に優しい退職後の過ごし方についてお話ししたいと思います。


このマガジンの全体の目次はこちらです。
よかったら他の記事も読んでみてください。




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