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映画MEMO #1 陽だまりの彼女

映画館やAmazon primeで観た映画の感想を好き勝手に語るシリーズ。邦画中心になりそうな予感。好みが偏っているので感想も偏る可能性あり。

原作のキャッチコピーが苦手だった

この映画の原作は、越谷オサムさんによる同タイトルの恋愛小説。発売された当時に読んで、面白いと思った記憶はあるものの、なぜかイマイチ好きになれなかった理由があった。それは「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」というキャッチコピー。本の帯にも載っていたけど、なんともそれがむず痒いというか、本当か?と疑ってしまうというか。映画でも本でもそうしたキャッチコピーはありがちだけど、そのときはどうしてもそこが引っかかってしまい、映画化されると聞いても観る気になれなかった。大好きな松本潤が主演だというのに。

松本潤が冴えない男、とは?

主人公の奥田浩介は交通広告代理店に務めるサラリーマン。毎日が会社と家の往復で、彼女はおらず、イケイケの大学生活を送る弟に小バカにされているような平凡な青年。あるとき、新規クライアントであるランジェリーメーカー「ララ・オロール」でのプレゼンにて、中学時代の同級生・渡来真緒と再会したことから物語が動き出す……のだが。

浩介を演じるのは嵐・松本潤。
ここで一つの矛盾が生まれたことをおわかりだろうか。


松本潤の顔面を持ってして平凡な青年、とは一体??????


私が松潤を好きなことを差し置いても、あの顔面で彼女はいないおろか、冴えない日々を送っているなんて想像できるだろうか。できるわけない。

だがしかし。
浩介が登場して感じたのは、絶妙なシンクロ感だった。

もちろん浩介のキャラクターを理解して演じているだろうから、合っている(合わせている)のは当たり前だけど、それでも松潤が“どこにでもいそうな青年”に違和感なく見えていたのはうれしかった。まあ考えてみれば、ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士」での変人キャラも見事に演じていたし、松潤はこの先、王子様キャラよりそういう方向がいいのかなと勝手に考えていた。

話が逸れました。

ヒロインの渡来真緒を演じるのは上野樹里。なんだろう、不思議系の女の子を演じさせたらピカイチだなーと改めて思った。ふわふわとどこか危なっかしい雰囲気、こちらのペースが乱されるゆったりした口調、時折見せる意志の強さ。今回はある秘密を持った設定だったけど、それを浩介に悟られまいと一人で奮闘する姿も含めて似合っていたと思う。

ちなみに主演のふたりしか注目しておらず、見始めて驚いたのは浩介の弟役。今をときめく菅田将暉でした。美しすぎる兄弟。存在が最高。

いわゆる胸キュンとは違うトキメキ

ここからは映画の好きなところを羅列します。

◎幸せな気持ちになるふたりの姿
とにかくね、浩介と真緒のツーショットがとてもかわいい。江ノ島をデートするシーン、婚姻届を出すシーン、ゴロゴロしながら話すシーン、ベランダで並んでビールを飲むシーン、はしゃぎながらカートを押す買い物シーン。それらすべてが美しくあたたかく、「陽だまりの彼女」ではなく「陽だまりの彼氏彼女」では?と思うほどふたりの間に流れる空気が心地よくて。ちょっとバカップルっぽいところも、このふたりなら恥ずかしくなくて、むしろかわいい姿を見せてくれてありがとうございますくらいの気持ちだった。
中でもおすすめは、ふたりが並んで歯磨きするシーンです。

◎太陽みたいな眩しさを放つ菅田将暉
浩介の弟を演じる菅田将暉がまたいい味を出している。ちょっと軽い感じの、チャラい大学生が似合ってるのはもちろん、ふたりの引越しを手伝った後の「末長く…お幸せにっ!」と満面の笑みで言う姿がまさにかわいい弟。年齢が若く、キャラクター的にも太陽のように眩しい弟がいるからこそ、浩介と真緒ののほほんとした空気感が際立っている気がした。

◎最後のキス
ざっくりネタバレすると、物語の最後にふたりは離れ離れになってしまう。そこでする最後のキスが切なくて苦しくて、でも前向きで、思わず涙した。浩介は「輪っかが閉じちゃう気がする」とキスを拒むけど、真緒は「また別の輪っかをつくろう」と促す。終わりたくない浩介と、終わるしかない真緒。あああああ頼むから幸せになってくれえええと願わずにはいられない。

◎美しすぎる横顔
真緒と離れた後の浩介が、作品のテーマソングであるビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」を聴いて涙するシーン。ひとこと、言わせてください。

松潤の横顔が美しすぎる!!!!!!!!!!


浩介、ごめんな。ここだけは『松潤…!!!!らぶ…!!!!』と思ってしまったよ。涙を流す横顔美しすぎた。
欲を言えば、ここで終わってよかったかも。


総じて言えるのは、観てよかった

松本潤と上野樹里のバランスがこんなに良いなんて。やっぱりちゃんと観ないと良し悪しはわかりませんな。申し訳ないことに、映画のオリジナルキャラクターにも気づかなかったほど原作の内容をまったく覚えていないので、読み直してみようかなと思った。ふたりの声で再生できたら読後感が変わる気がする。

にしても、俳優・松本潤をもっと観たいなぁ。

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