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探究テーマ:「内的世界の創造と解放」①

今回は、私のコーチングにおける探究テーマの核である「内的世界の創造と解放」について、その入り口を①として綴っていきたいと思います。(②以降も随時更新していきます)

このnoteは、コーチ仲間のそでこと立ち上げた20代コーチコミュニティ『COACH X』のAdvent Calendar 2023の記事です。

前提となる、「コーチが内的世界を扱う重要性」については、『「あり方」が育まれるということ』『「自己探究」が対話と場に与える影響』で綴ってきました。
コーチは、クライアントへ純度の高い好奇心を持ち、その人の大切なものと深く繋がって出てきた言葉や動作、まだ明らかではないが大切なものを示すシグナルやフラートをキャッチする感度を育むことが大切です。
そのためには、コーチがテーマを持って自身の内側を探究し、知り、磨いていくこと=「内的世界の創造」が重要だと考えています。
また、そうして気づいた大切なものを外側の現実世界で表現、行動していくこと=「内的世界の解放」も重要です。
創造と解放を繰り返すことで、内外の世界の乖離が少しずつ溶け合っていき、ビジョンを体現しながらパワフルに生きていける。そんなコーチの姿を見て周囲はエンパワーメントされていくと、自身の体験や仲間との関わりから実感しています。


内的世界

私は、自身で用いる「内的世界」という言葉を、「個別性が最優先される主観的現実」と定義しています。
それは、非言語的な感覚運動、情動、表象やイメージなど、他者にはわかりにくい感情経験を表します。言い換えれば、「各個人が有するその人らしい幻想的な世界」とも言えるでしょう。

人類の無意識領域には個人的、普遍的なものが混じり合い、豊かで奥深い知恵と経験が眠っています。

無意識やイメージによって創られる内的世界を漂い、外的(現実)世界に意識を戻すと深い気づきを得ます。
その気づきは、「これまで知ることのなかった新しい洞察を得た」というよりも、「無意識の中では既にわかっていたものに触れて思い出した」という感覚が近いように思います。
実際には目に見えないものをあたかも見て、体感するような現象に、私は人間ならではの不思議で魅力的な力を感じ、探究心が湧き続けます。

「可能性を信じる」とは何か

内的世界を探究するプロセスには、外的世界で考え続けるだけでは得られない自然体な力があります。
例えば、WBCを見たおじいさんが「野球選手になりたい」と興奮気味で語りかけてきたとします。それに対して「エネルギーに満ちていますね、何に気が付いたのでしょう?」と、おじいさんの内側にある何がその言葉を発させたのかに好奇心を向け、一緒に内的世界を探究する。
すると、「こんなにも野球選手になりたいと思うのは自分の中で何が起きたのか」「WBCから得たものやそのエッセンスは何だったのか」「残りの余生を誰とどう過ごしたいのか」……と、おじいさんの内側にある大切なものに触れていく可能性があるのです。
こうして得られる気づきは、純粋でパワフル。その人が自然なあり方で生きるヒントがあります。この領域は、「野球選手になりたい」という言葉に対して「それは無理だよ」「難しいと思うけど少しでも近づけることをやってみよう、何から始めようか」と現実的な状況や方法(外的世界)だけに焦点を当てた対話でたどり着くのは困難です。
おじいさんが野球選手になることは最重要ではなく、なぜその言葉が出てきたのか、何がその気持ちにさせたのかを探究するプロセスにこそ意味があります。
ユングの目的論に主眼を置いた時、その可能性を閉ざすことなく意味があるものとして信じたいという想いから、内的世界の創造を大切にしているのかもしれません。

外的世界への接続

一方で、内的世界にとどまり続けているだけでは現実(外的世界)は変わらず、むしろその差に苦しくなってしまうこともあります。
自身の内側で起きていることを、少しずつ外的世界に解放していくことも重要です。大切にしたいと気づいたことを、心に置いて日々生活する。言葉にして発信したり、形にして表現する。行動することで、必要なことが必要なタイミングで起きることに気づくアンテナを養います。
内的世界を創造し、解放する。こうして内外の世界が溶け合い乖離が少なくなっていくほど、個人が生きたいように生きられると考えています。
こうしたプロセスを経た本質的な変容は、不思議なほどにパワフルです。私はここに大きな可能性を感じ、探究を続けています。
こうしたプロセスは、個の変容だけでなく組織の変容を生むことにも繋がります。どのように組織変容が生まれるか、その打ち手や可能性については、②以降のnoteで発信していこうと思います。
また、私がリードするコーチングを主軸に法人向けの人材開発・組織開発を行う「THE COACH for Business」にて、実践を重ねながら知恵と経験を育み、探究・実証していきます。

さいごに、「THE COACH for Business」では人材開発・組織開発施策に関してディスカッションが可能です。
・組織課題のヒアリングと抽出
・その打ち手となる手段の紹介(コーチング、マネジメント、1on1、心理的安全性、リーダーシップ開発など)
・人事施策におけるコーチングの活用方法や導入事例など

少しでもご興味があれば、以下よりお気軽にお申し込みください。
https://the-coach-22448737.hubspotpagebuilder.com/the-coach-inquiries

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