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3年生の教室に行くと養護の教員が準備した植物とコアラのポストカードが置いてありました。そこには受験や入社試験で頑張っている3年生に対して応援のメッセージが書かれていました。よく文字を読むと飾られているこの植物がユーカリの葉だとわかりました。


コアラとユーカリ


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コアラは独自の進化を遂げています。ユーカリの葉の中には毒になる成分の青酸化合物などが含まれています。それにも関わらずコアラはそれを主食にしています。人間であればこの葉をたくさん食べてしまってもお腹を壊してしまう程度ですが、普通の動物たちは全く食べないそうです。なぜユーカリの葉を食べることができるのかというとコアラの肝臓はこの毒を分解する強い力を進化の過程で身に付けているそうです。それを得るために母コアラは離乳食として微生物入りの柔らかいフンを子どもに食べさせるそうです。つまり微生物をお腹の中で代々受け継いでいるということです。これにより生息するオーストラリアではエサに関して競合する相手がいないという状況を作り出しているということですがこれはコアラに限ったことではありません。

パンダと笹


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最近、上野動物園の双子のシャオシャオ・レイレイで話題のパンダも同様です。進化の過程で竹や笹を食べるようになりましたがこれらは固く、他の動物は食べることができません。それを腸内微生物の働きによって笹に多く含まれる食物繊維であるセルロースの分解を行っています。しかし、笹から1日に必要な栄養分を摂取することは並大抵ではありません。パンダはそれらを1日に9〜14キロほど食べますが消化できているのはその内の17%程度だと言われています。そのためエネルギー消費を抑えるためにゆっくりとした動きで生活するスタイルが身に付いたようです。肉を与えればクマ科であるパンダも食べることができるようですが高緯度に住み着き、笹を主食にすることでエサに関して競合する相手がいないという状況を自ら作りあげています。


授業の終わり「後ろに飾られているユーカリには実は毒があるのを知っていますか?」と聞くと皆んなキョトンとしていました。それに続けて3年生に対してこの「コアラとパンダ」の話をしました。苦手なことも自分から積極的に取り組むことで他の人では真似できない強みになることを理解して、共通テストまで残り92日を過ごしていこうと伝えると生徒たちも真剣に話を聞いてくれていました。私たちもコアラやパンダを見習っていきましょう!

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