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「間違えるなら答えない」ゼロサム思考

僕は生徒に発問(質問)して授業を進めていくスタイルなので授業では必ず1人1回答える機会を与えます。というかあえて全員発言する機会を設けるように意識的にしています。せっかくの授業、ただ座って50分間、何も発言しないのはきっと「つまらないだろう」と感じているからです。しかし、なかには答えをなかなか言えず下を向き、授業が中断してしまうこともたまにあります。おそらくそれは「100%の答え」でなければ恥ずかしいという気持ちが働き、間違った答えを言うことで自分の評価が下がることを気にしているのかもしれません。一種の完璧主義ですね。

学校では生徒が自分の評価を気にする場面がしばしばあり、例えば試験に向けて友人から「勉強を教えて欲しい」と相談された際、自分が教えることで友人のテストの得点が伸びると自分の順位が下がり損をすると思い、教えてあげないといったケースです。教えることで自分の順位や偏差値を下げたくないといった自分の評価を優先した考え方をする生徒も見かけます。これらの考え方を経済学や心理学の考え方で説明すると


ゼロサム思考


と言います。これは、「1人が得すればもう1人が損をする」と思い込むという思考です。「白黒思考」「0か100か思考」とも呼ばれるもので、物事の白黒をはっきりさせようとする考え方もこれにあたります。すべてきちんとできなければダメで1か所でもミスがあれば成功できない、などといった考え方は、まさにゼロサム思考です。そもそもは〈全員の利得の和は常にゼロになる〉という「ゼロサムゲーム」という言葉に由来しています。ゼロサムゲームの代表例は漫画『カイジ』のエスポワール号の限定じゃんけんがわかりやすいと思います。誰かとじゃんけんをしてその星を取り合うという様はまさにゼロサムゲームです。その他にもオセロ、将棋、外国為替取引などが挙げられます。


競争から共創へ


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このゼロサム思考は多くのデメリットを抱えています。例えば世界的に見ると移民問題などは移民を受け入れると自国の仕事が減るのではないかと思い込み、受け入れを拒否することで難民が生まれるなどです。このゼロサム思考から脱却するために必要なことは競争から共創へシフトするということです。これは競争するのではなく、ライバルと協調した方が利益になると考えることが大切です。上の図はラーニングピラミッドと呼ばれているもので勉強をする際、授業(講義)をただ聞いているだけでは5%の定着度しかありませんが人に教えることで90%もの定着度を得ることができます。最初に例に挙げた試験に向けて教えてもらいたいと友人にお願いされた場合は迷わず教えてあげることで結果として自分の勉強に役立つということを意識した方が良いですね。




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