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「これで良かった」バイヤーズリモース

5月に入り面談時期となりました。特に3年生の担任の先生方は生徒の進路選択という大きな局面を迎え、必死に相談に乗っている姿が印象的です。現在は担任無しの学年主任という立場になりましたが僕も今までに4回、3年生を担任し、この5月の面談を特に大切にしてきました。ここで決めた進路に向かって必死に頑張ることができる生徒は自分の納得できる希望進路を実現する可能性が高まるように思います。逆に迷いがあり進路を決めかねている生徒は最後まで奔走することが多いです。これを心理学の効果で考えてみると



バイヤーズリモース


と言います。これは人が大きな決断をした際に、「本当にこの選択で良かったのだろうか?間違っていなかっただろうか?」と不安になる効果です。マーケティング用語としてのこの効果は商品を購入した直後に急に後悔してしまう心理現象を指します。しかも、商品が高額であればあるほど、この後悔は大きくなります。どれにするか迷い、購入までの過程でテンションは徐々に上がっていき、買う瞬間に最高潮へ達します。進路選択も同じで考える過程の中で迷いが生じたまま決定した進路先だと合格した後に「実は…」と後悔することが稀にあります。



認知的不協和


バイヤーズリモースを考慮した上で認知的不協和という心理状態も理解しておく必要があります。これは自分の感情に矛盾が生じた際、理屈をつけて不安な気持ちを解消しようという心理が働きます。例えば自分が納得したはずの進路先でも一旦矛盾した気持ちが生じると「親が勝手に決めた」や「本当は進学じゃなくて就職が良かったけど、先生が勧めるから仕方なく…」という考えが浮かんできます。しっかりと悩み生徒の気持ちを生徒・保護者そして私たち教師が共有しておくことが必要ですね。



自分が選ばなかった選択肢にも責任を持つ

「これで良かった」 (1)

度々引用していますが心理学者アドラーは人生の嘘というものを厳しく批判しています。これは自分の人生の選択を他人のせいにする姿勢を持つことを指します。人生には多くの選択が求められ「複雑で大変だ」と思いがちですが実はシンプルです。つまり私たちは「AかBか」常にその2択を迫られていて、最後は自分の責任で選ばないといけないということです。そこで大切なことが自分が選ばなかった選択肢にも責任を持つということです。「進学か就職か」という問いがあり進学を選んだ場合、就職しすぐに得られるはずだった自由な時間や給料などを手放し、その就職していた人生よりもより良いものにすることに全力を注ぐことが大切だと思います。人生の岐路につく生徒たちに寄り添い、不安な気持ちを和らげることができるように生徒たちの声に耳を傾けていきましょう!



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