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「競争相手は誰?」レッドクイーン理論

新年度が始まり多くの学校でクラス開き、つまり新しい担任のもとで新しいクラスがスタートしました。担任の先生方は4月当初から研修、準備を続け、生徒たちが過ごしやすいクラス作りについて頭を悩ましてきたはずです。もちろんこれから実際に1年間かけて理想とする形に生徒たちと一緒になって活動していきますがその道は前途多難です。私も経験がありますが中には「隣のクラスの方がいい」という生徒の声に心を痛めることも…担任の先生の「色」によってクラスの雰囲気は大きく変わってきます。学年主任として一定のバランスは保ちながらそのような先生方の「色」は大切にしてもらいたいです。まず自分のクラスをより良いものにすることで他のクラスもその影響を受けてより良くなっていくはずです。これを生物進化学、経営理論では

レッドクイーン理論


と言います。これはスタンフォード大学のウィリアムバーネット教授が唱えた進化論の分野において、生物種の進化が競争的な相互作用の中で進んでいくという理論のことです。この理論の名前はルイス・キャロルの小説「鏡の国のアリス」に登場するレッドクイーンから付けられました。この理論名からわかるように鏡の国の理(ことわり)である「ひとところに留まっていたければ全力で走っていかなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」ということがキーワードです。進化は生物種間の競争や捕食の圧力によって引き起こされると考えます。この競争は、生物種がより高度な能力を獲得し、生存と繁殖に成功するために必要不可欠なものです。
例えばキツネがウサギを捕食するために追いかけているシーンを想像してみましょう。キツネはウサギを捕食するために必死で追いかけます。するとウサギも生き延びるために必死で逃げます。キツネもウサギに追いつかないと餓死してしまうから必死で追いかけます。この時、ウサギの足がキツネより遅いと全滅してしまいますがキツネより足の速いウサギが進化して誕生すると、ウサギはキツネから逃れ生き延びることができる様になります。
これをクラス運営に当てはめると学校全体の質をを引き上げるためにはまず自分のより良いクラスをつくることが大切だと思います。

競争する相手は隣のクラスじゃない

同質化競争という言葉があります。競争相手が差別化戦略を用いてきた際に、それと同じ戦略を採用し、相手の差別化を無効にする戦略のことです。「隣のクラスは担任の先生が3日に一枚クラス新聞を書いているから私は2日に1枚書こう」や「生徒の良い所を10個/日言っている〇〇先生に対抗し、自分のクラスの生徒には30個/日言おう」と他のクラス担任との競争そのものが目的化してしまっては本質を見失っています。その結果、視野が狭くなり別の競争環境で生存できる力を失ってしまうのです。矛盾するかもしれませんが競争すべき相手は競争相手ではありません。例えば「ディズニーランドのキャスト教育を見習う」や「ワークマンのしない経営を学び、さらに良い仕組みにする」、「AmazonのAIホイールを学級経営に取り入れる」など隣のクラスとは異なる競争相手にすることで今まで見えなかった景色を見ることができるかもしれませんね。


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