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成毛眞(著)|2040年の未来予測

どうも、読書家のヒデです。

今回は日経BPさんから2021年1月12日に出版された、成毛眞なるけまことさんの『2040年の未来予測』をご紹介したいと思います。

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本書の著者、成毛真なるけまことさんは、元日本マイクロソフトの社長で、40冊以上の著作を書かれている方です。

そんな成毛さんが書かれた本書は、20年後の2040年の未来の可能性や、日本のリスクを解説した1冊になっています。

20年後の未来なんて、「予測しても確実にわかるわけではないし、そんなに大きな変化があるとは思えない」と思っている人もいるかもしれませんが、テクノロジーは指数関数的に進化していってると言われるように、2040年の未来は、今とは全く違う世界になっているんです。

それは歴史を紐とけば明らかなんです。

例えば、19世紀にダイムラーが自動車を作ったときも、20世紀にライト兄弟が飛行機を発明したときも、ほとんどの人が、それらをバカにしました。

そして直近では、2008年に日本でiPhoneが発売された当時も、世間では懐疑的な声が多かったんです。

「こんなおもちゃみたいなものは、誰も使わない」とか「今の携帯電話で十分」だとか「こんなの流行るわけない」という声が多かったんです。

ですが、みなさんも知っての通り、批判されてきたそれらは、今では当たり前になり、誰もがその恩恵を受けているのではないでしょうか。

要するに、現代の世界を見渡せば、未来予測はできてしまうということです。

そして進化のスピードは、どんどん速くなっていっています。

過去の20年よりも、これからの20年の方が、変化のスピードは格段に速いんです。

今後の20年で、過去120年分の変化が起こるとも言われています。

ですが残念なことに、世界がこれだけ猛スピードで変化していって、テクノロジーの明るい未来がある一方で、日本が衰退の一途をたどっていくのは避けられない事実なんです。

本書では、世界の明るい未来や、日本のリスクについて、かなり網羅的に書かれているのですが、今回は、日本のリスクについてお伝えしたいと思います。

日本のリスクをお伝えするので、少し暗い気持ちになってしまうかもしれませんが、未来に起こりうるリスクを知っておくことで、自分自身が、未来に向けてどのように行動し、どんな対策を立てればいいのか、それを知るきっかけになるのではないかと思います。

貧しくなる日本

まず初めに、日本のリスクと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、少子高齢化による人口の減少に伴った、日本の経済リスクではないでしょうか。

少子化に超高齢化社会、人口は減り続け、国力はどんどん弱くなり、2040年の日本はますます貧しくなり、悲惨な状態になっていると予測されています。

〝失われた30年〟という言葉をよく耳にしますが、他の国々のGDPは上がり、所得が増える一方で、日本のGDPは上がらず、所得は増えず、世界から見て日本は安い国になってしまっているんです。

こうした状況は今後も変わらないどころか、日本の経済成長はマイナス成長だと言われているんです。

日本の債務残高は、2018年のIMF(国際通貨基金)の調査で、188カ国中188位で最下位だったんです。

要するに、日本は家庭で例えると、収入よりも支出が多い状態になっているんです。

この状態を解決する方法は非常に単純で、支出を減らせばいいだけなんです。

ですが、日本がそれができずに、借金を膨らましているいちばんの理由は少子高齢化です。

どれだけ頑張っても、高齢者が増えることは避けられないですし、20代の若者を急に増やすなんて事はできないんです。

当然ですが、人口というのは最も読みやすい指標で、2040年の労働人口というのは、すでに確定しているんです。

働ける人が減れば、当然、日本の経済成長は見込めず、ますます貧しい国になっていくんです。

給料は増えないが税金は高くなる

労働人口が減れば、所得税や法人税といった、国に入るお金も増えないので、消費税と社会保険料が、引き上げられるのは避けて通れません。

実際に2019年に消費税は8%から10%に引き上げられ、社会保険料に関しては、10年前と比べて、ひとりあたり26%も増えているんです。

その一方で、会社員の平均年収は、ほとんど変わっていないんです。

労働人口が減るなら、外国人労働者に期待する声もあるかもしれませんが、世界の国々が経済成長をしていく中で、安い国になった日本に、わざわざ安い給料で働きにくる外国人がいるでしょうか。

今や、日本の平均年収は韓国よりも低いんです。

要するに、日本の借金はこれからもっと増えていくということです。

その1番の理由は、やはり高齢者が増えることにあります。

高齢者が増えると当然、医療や介護や年金などの社会保障費はどんどん膨らんでいき、2019年に124兆円だった支出は、2040年には190兆円にまで拡大すると予測されているんです。

そして、それを払うのは、今の若い世代の人たちなんです。

そんな未来に不安を感じて、海外移住を考える若者が増えるかもしれません。

現に今でも、海外移住をしている方は、少なくありませんよね。

そうなると、ますます日本の働き手は減り、経済は衰退していく一方です。

そこで、国の税収を確保するために取られる対策が税金を上げることです。

本書では、2030年以降には消費税を20%以上にしなければならないと書かれています。

さらに、OECD(経済協力開発機構)は最大26%に引き上げることを日本に提唱しているんです。

そして年金に関しても、70歳まで働いて、それから年金を受け取るようにしないと、今と同じ金額はもらえないと言われているんです。

今後の日本のGDP

少子高齢化によって人口はどんどん減り、消費税や社会保険料は上がる一方で、給料は増えない。

そんな日本の、今後のGDP(国内総生産)はどうなっていくでしょうか。

日本の人口は、2008年をピークに減り続けています。

2045年には1億1000万人を割り込み、2100年には、6000万人まで減ると予測されています。

そして、出生率は増えない一方で、医療の発達によって長寿化が進み、2035年には3人にひとりが高齢者になります。

そうなると当然、日本のGDPは減少していきます。

日本のGDPは今後40年で、25%減少すると言われています。

GDPとは、簡単に言ってしまえば、日本全体の給料の合計です。

GDPが25%減るということは、単純に給料の4分の1がなくなるということです。

そうなれば、預貯金だけで老後資金を貯めるのは、ほぼ不可能です。

そこで著者の成毛さんは、預貯金ではなく投資をしなさいと言います。

これには私も100%同意で、いまだに日本人の多くが、「投資は怖い」「投資はお金が減るリスクがある」「投資はギャンブルだ」といって、銀行にお金を預けています。

ですが、銀行にお金を預けているだけでは、お金は増えないどころか、減っていってることに気づいていないんです。

円安になったり、物価が上がれば、当然日本円の価値は下がって、銀行に預けているお金が実質減っているのと同じことなんです。

さらに、今の銀行の金利は0.001%です。

これは、100万円を10年預けても、100円しか利息が付かない計算です。

そこで、成毛さんは貯金ではなく、投資にお金を回せと言っているんです。

その中でも、アメリカ経済に連動したインデックスファンドを、成毛さんはおすすめしています。

私もアメリカのインデックスファンドに投資をしているので、おすすめする理由はよく分かります。

アメリカのインデックスファンドは、どれだけ低く見積もっても、年利3%程度での運用ができます。

毎月4万円を積み立てたと仮定すると、30年後には2100万円を超える計算です。

同じ期間、貯金に回していても1500万円にもならないんです。

経済成長は見込めない、人口も減り続ける、税金は上がり給料は増えない、そんな日本で生きていくためには、貯金より投資ではないでしょうか。

今回は、日本の未来のリスクについて解説してきましたが、リスクを知ることによって、未来に向けての行動も変わってくるのではないでしょうか。

本書には、他にもテクノロジーの可能性や、災害についてのリスクも書かれているので、気になる方はぜひ、本書を手に取ってみてください。

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回は以上です

最後まで読んでいただき、ありがとうございます

それでは素敵な1日を

読書家のヒデでした

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