自信が持てない人にやって欲しい5つのこと

皆さんは【自信】をもっていますか?
研修でこのような質問をすると、全体の1~2割ぐらいの人が手を挙げる感じです。

そこで自信を持てない人に「なぜ自信がないのか?」と尋ねると、理由は人それぞれなのですが、

・自分には特別な能力がない…
・何の取柄もないただの人だから…
・人に誇れるものがない…
・あの人と比べると、自分なんてまだまだです…
・お金がないから    etc

みたいに、まあネガティブな回答が続々と出てきます。
かくいう私も昔は自分に自信の持てない人間でした。

私の両親は母親が公務員、父親が会社員で、一般的な中流階級の家庭で育ちました。両親ともまさに真面目を形にしたような人です。なので昔から私の行動に対してもとても細かく干渉し、何か大きな失敗をしないようにといつも先回りしてアドバイスをするような両親でした。

そのような両親に教育を受けて育った私も取柄は真面目で、あまり自己主張をする事もなく、親の意見に従うような子供だったように感じます。そんな子供だったので、自分に自信がなく、根本はネガティブ思考、自分の意志よりも流れに身を任せるタイプで、決して独立して会社を経営するような人間ではありませんでした。

しかし悩みながらもいくつかのことを実践するうちに、いつしか自分自身も大きく変化し、今では自信をもてる人間になれました

今日は私が実践してきた中で最も効果があった事を5つ厳選してご紹介したいと思います。

ちなみに、今回使っている【自信】という言葉は何かを人に自慢することでも威張った態度をとることでもありません。私の考える【自信】とは

自信=自分を信じる能力

と定義します。
つまり、自信は能力(スキル)なので、後から身につけることが可能だと私は考えています。


私自身が自信を持てない人間から自信をもてる人間へと変わることができたので、この記事を読んでくださる皆さんも以下5つのポイントを実践することで自信というスキルを身につける事がきっとできると思います。

それでは、5つのポイントをご紹介します。

【5つのポイント】
1.コツコツとできることを進める
2.まあいいかと思う(手放す)
3.自分を聴す
4.人を褒める(認める)
5.夢を見える化する


■1.コツコツとできることを進める

人生の道はつながっている ~第2章~〉でも書きましたが、人はやるべき事で頭がいっぱいになってしまうと思考停止に陥ります。そんな時、自分に自信がもてない人は『自分はなんてダメな人間なんだ』『どうしてこんなにも頭が悪いんだ』と自分を攻めてしまいます。

でもそれはその人がダメな人間でも、頭が悪いのでもなく、単純に問題の整理が出来ていないだけなのです。そんな時こそ抱えているの問題を洗い出して、【自分でコントロールできること】だけに全てのエネルギーを集中する必要があります。

【自分でコントロールできること】は時間さえ確保すれば必ず解決することができます。同じ5分を使うにも、どうすれば~とただ悩むよりは、どんなに小さな事でも解決した方が、現状よりは一歩前進します。

まさにこの『一歩前進』したという感覚が大切です。この感覚の積み重ねが自分を楽にし、小さな成功体験となり、自分もやればできる!という自信につながっていきます。

同じ場所にずっと留まっているのは誰でも嫌ですよね?だったら半歩でも0.1歩でも前進しましょう!前進するスピードがどんなに遅くても、さっきの自分よりは確実にゴールに近づいています。

【自分でコントロールできること】はどんな些細なことでも構いません。前進した感覚をたくさん味わいたいなら、出来るだけ細分化して書き出せばOKです。(例:やるべき事を洗い出した、スケジュールを立てた、いつまでにやり終えると決心した等)問題が解決したか、してないかは気にせずに、とにかく手を動かして、終わったら書き出したことに横線を引き消す、この動作を繰り返しましょう。

■2.まあいいかと思う(手放す)

自信のない人の特徴として【自分でコントロールできないこと】にいつまでもこだわって、無駄に時間を過ごす傾向にあります。どんなに悩んでも苦しんでも自分でコントロールできないことは結局どうしようもないのです。そんな時は思い切って手放してみましょう。

手放すとは『考えない、悩まない、後戻りしない』という事です。もっと言うと『手放すことを決断する』ことが重要です。

私の場合【自分でコントロールできないこと】に対して『まっ、いいか』と思うようにしてます。『まっ、いいか』という言葉は一見無責任な感じがしますが、ただ放置したり丸投げする言葉ではなく、一旦横に置いといて、ある程度自分の背負っている荷物を降ろして身が軽くなったら戻ってくる決意表明のような言葉になっています。

結局、抱えた問題と正面から向き合うには心を落ち着けたり、視点を変えたり、別の知識やスキルを身につける時間が必要なのです。その時間を作るために私の場合は『まっ、いいか』を上手く使うようにしています。


また【自分でコントロールできないこと】は更に細分化することで、隠れていた【自分でコントロールできること】が発見できたりします。

例えば、入社2年目の若手社員が所属部署で無駄な会議が多すぎることで悩んでいたとしましょう。会議はいつも部長が思いつきで開催し、長時間話し合っても結局何も決まらないのが当たり前になっていて、何のためにやるのか全く意味が分かりません。しかし立場的に無駄な会議は止めましょうとは言えず、いつもMTG(ムダ、退屈、我慢)の時間を過ごしています。

こんな場合、皆さんだったらどうします?諦めて手放しますか?
確かにこの問題は一見【自分ではコントロールできないこと】のように思えます。しかし、なぜ会議が無駄な時間になるのか?どうやったら無駄な時間を少なくできるのか?そのために自分ができることはないか?といった視点でみるといくつかの解決策を考える事ができます。

・なぜ会議が無駄な時間になるのか?
 →長時間話し合っても何も決まらないから

・どうやったら無駄な時間を少なくできるのか?
 →テーマを明確にし、話が逸れないようにする

・そのために自分ができることは?
 →会議前に部長へテーマを確認し、会議室のホワイトボードに大きく〈今日のテーマ:〇〇〇〇を決める〉と書いておく

これをやるだけでも随分と会議の時間が変わります。テーマとは違う話に逸れそうになるたびにホワイトボードの文字を指させばいいだけなので。
(これは私が実際にやって随分と効果を発揮した事例です)

このように細分化することで必ず【自分でコントロールできないこと】の中にコントロールできることを発見することができます。それが見つかればまた一歩前進できるので楽になりますね。

■3.自分を聴す

【聴す】これどう読むかわかりますか?

【ゆるす】と読むそうです。ある研修でこの読み方を学んで、なるほどな~と感心したのをいまでも覚えています。聴くと書いてゆるすと読むなんて、妙に納得です。

確かに聴く行為は相手を受け入れることなので、無意識のうちに相手をゆるしているのかもしれません。そう考えると、私たちは自分自身の声に耳を傾け、自分自身を【聴す】ことも大切なのではないでしょうか。

私がコミュニケーションカード【Qエッション】を作った理由〉にも書きましたが、近年自分を好きになれない人がとても多く存在します。それってとても悲しいですよね。

もっと自分に興味を持って、自分を【聴す】ことができれば、今以上に自分の素晴らしい所を発見し、自分を好きになれるのだろうと思います。

私は自分を【聴す】ために、寝る前ベットに入ってその日一日を思いだしながら自分の凄かったことや良く出来たと思うことを自分で褒めるようにしています。

「今日のプレゼン凄かった。聞いてた人を魅了してたねー。これは上手くいくこと間違いなし!」

みたいない感じです(笑)
ちょっと文字にすると気持ち悪いのですが、これが結構利きます。可能なら声に出した方がより効果的です。自分で発した声は自分の耳が聞いています。地味ですが、この積み重ねこそが自信につながっていきますので、是非やってみてください。

■4.人を褒める

人は誰でも人に認められたい、褒められたいという強い欲求をもっています。子供の頃は親から無条件に褒めてもらいながら人は成長しますが、大人になったとたんにその行為が減ってしまい、欲求は満たされないまま日々の生活を送っています。

実際、日常生活を送る中で人に褒めてもらう場面ってなかなかないですよね。褒めて欲しいが褒めてくれる人は周りにいない。そんな時どうするか…。一番手っ取り早いのは、自分から相手を褒めることです。先ほどお伝えしたように人は誰でも認められたい、褒められたいという欲求を持っています。そんな時に目の前に自分を褒めてくれる人が現れたらどうでしょう。自分の欲求は満たされますので、次は相手の欲求を満たそうとする行為に変わっていきます。

赤ちゃんに笑いかけると赤ちゃんが笑うように、人は褒められると相手を褒めたくなります。そうやって褒める人を周囲にどんどん増やしていきましょう。

人は不思議なもので、周りの人が褒めてくれると自分の中で「本当にそうなのかな?」と思うようになってきます。自分では思ってもないことを人に褒められたり認められると自然に受け入れて、そのように行動してしまうのです。

また嬉しいことに、人を褒めようとすると自然に人の良い所を探そうとします。人の良い所に目がいきやすくなることで人間関係も良好になり、人の役に立っている感が自信に繋がっていきます。結局、人を褒める行為は周囲の人にも喜ばれるだけでなく、自分自身をも変える力となり、より自分を好きになるきっかけにもなるのです。

■5.夢を見える化する

皆さんは夢をもっていますか?夢と書いてしまうと何だか抽象的になってしまいますが、要はやりたいこと、実現したいことですね。

私は2012年に独立する前に自分のやりたいことや興味があることを全て紙に書き出してノートに挟んでいました。

途中ですっかりその事は忘れていたのですが、ある日ふとその紙を見つけ、改めて中身を見た時にとても驚きました。書いていた事の8割は達成できていたのです。紙の存在自体を忘れていたので強烈に意識していたわけではないのですが、紙に書き出した事によって、頭の片隅に残っていたのだと思います。

文字に起こしただけでこれだけ効果があるのなら、ビジュアル化して常に見て意識したら凄い事になるんじゃないかと思い、5年前からやりたい事を写真やラストに置き換えて、紙にペタペタと貼り、ノートの表紙や携帯の待ち受け画面にしてます。

正直それによって何かが劇的に変化したわけではないですが、それでも貼っている内容のいくつかは叶っていくので、毎年お正月休みに内容をアップデートしています。結局5年間続けてみた結果、最初に貼ってた内容の6割くらいは新しいものに入れ替わっています。

これは本当にやる価値があると思っているので、社員研修でも実施しています。ある企業の中途採用者向け研修の一部に取り入れ、3時間くらいかけて受講生にやりたい事をビジュアル化してもらいます。
(研修の進め方については別の記事で紹介します)

受講生の中には60歳を超えた方もいらっしゃるのですが、皆さん子供のように目をキラキラさせて作業に取り組みます。そんな姿をみて、人には夢や希望が大切なんだなと改めて感じています。

研修の振返りの際に皆さんから出てくる言葉はとても前向きで明るく、自信に満ちた顔をしています。きっと作業を通して本来の自分を取り戻すのだと思います。

人はやりたいことや実現したいことが明確になるとそれに向かって前進を始めます。その前進は自らの力となり、自信に繋がっていきます。試す価値はあるので、実際に取り組んでみてください。

■まとめ

以上、私が経験し、現在も実践している事になります。特別なことをしている訳ではありませんが、どれも自分と真摯に向き合うことは必要になります。

冒頭にもお伝えしました【自信】は自分を信じる能力でありスキルなので、意識と努力しだいで誰でも身につける事ができます。必要なのは変わりたいという【覚悟】だけだと思います。

最後に私が大好きなジョン・レノンの言葉をご紹介して終わりにしたいと思います。

”根本的な才能とは、自分に何かが出来ると信じることである”

この記事が1人でも役に立つことを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?