海外ミニマムノマド生活が教えてくれたこと
定住しない暮らしを始めて4ヶ月が経った。
私たち夫婦の荷物は、100Lのスーツケースに、45リットルのバックパックを1人ひとつずつ。
真夏のオーストラリアから、涼しいフィリピンのバギオ留学、氷点下のカナダまで全てその荷物でやりくりしている。(カナダに来てからダウンジャケットは購入したけど。)
オーストラリアではキャンプや車中泊、フィリピンでは備え付け寮、カナダでは家具付きのアパートを借りて住んでいる。
そんなに移動ばっかりして、自分の家に帰れないなんて心が落ち着かないのでは、と思う人もいるかもしれないけど、慣れてしまえばなんてことない。
むしろ、思い立ったらすぐ移動できる気軽さが心地いいぐらい。
このミニマム移動生活を通して、人生に必要な荷物ってそんなに多くないのかもしれないと思うようになった。
この4ヶ月間で気づいたことを簡単にまとめてみる。
最低限のレベルを知れた
オーストラリアロードトリップでキャンプや車中泊をして、自分が耐えられる最低限のレベルを知ることができた。
日本でのキャンプはお風呂は近くの温泉に行くのが当たり前だったけど、オーストラリアのキャンプ場にあるのはプール場のシャワールームみたいな感じ。
意外ときれいなところが多かったけど、もちろん虫とこんにちはすることも多かった。
衛生面が少し気になったりもしたけど、シャワーを浴びられるだけで幸せ、と思えるようになった。
これは無料で使える施設のシャワールーム。
私たちが旅行したのは12月~1月だったので、向こうは灼熱の季節。小さなクーラーボックスしか持っていない上に、食材も腐りやすいからたくさん買い込むこともできない。
その上物価も高いから、パスタとお米をメインとして、安いトマト缶と肉を駆使した料理ばかり食べていた。
お皿などは買わなかったので、出来上がったプライパンからそのまま食べるスタイルを貫いた。
キャンプというより、野営??
お金を使えばいくらでも贅沢できるけど、これくらいでも全然いいかもしれない、と思えるようになった。
この生活のおかげで、自宅軟禁生活も『屋根がある部屋に住めて、冷蔵庫にストックできるだけで生活レベル高いなぁ』とすら感じている。
キャンプって衣食住のトライアルだと思っていて、それを42日間かけて向き合うことができたのはすごく良い機会だった。
半分くらいはエアビーに泊まったけど、それもまた新しい生活スタイルを試す機会。
トヨタのRAV4というSUVを借りたけど、あれぐらいで車中泊全然できることも分かった。ある程度涼しい夜は、車中泊はテント泊よりも快適だった。
車中泊と言えばトイレやキッチン付きのキャンピングカーのイメージもあるけど、普通の乗用車で私は満足できるということにも気づけた。でもやっぱりキャンピングカーやトレーラーハウスは憧れるけど。
前の座席に全てを押し込んで、寝るスペースを確保。オシャレ車中泊とは無縁。笑
シェアの精神が根付いている
オーストラリアのキャンプ場には、キッチンに最低限の家電が備え付けられていて、調理器具や食器類も使える場合もあった。
張り切ってカセットコンロとボンベを買ったものの、買わなくても良かったぐらい。
また、エアビーは自分の住む家の一部を貸し出している人ばかりで、食料も使わせてもらえる場合が多くて、シェア精神に衝撃だった。
だって、日本なら日常生活を送る家に見ず知らずの他人を泊めるってあまり聞いたことないもん・・・。
お家ごとに雰囲気が違うから、毎回どんな家だろう?って楽しみだった。
いま暮らしているカナダもシェア精神に溢れていて、賃貸アパートはシェアや家具付き物件がほとんど。
渡航前はワーホリ経験者に『そこまで備え付けられてるの?』と質問したけど、ほぼ備え付けられているということが分かった。
そして住む際も日本みたいに敷金礼金も無く(保証金のデポジットはある)、引初期費用も0だから身一つで生活を始められる。
こんな暮らしをしていると、ベッドやソファは他人と共有なんて嫌だなぁ、なんて抵抗もなくなってくる。むしろ大型家具家電を高いお金払って買うのがナンセンスとさえ思えてくる。
容姿のこだわりがなくなる
スーツケースとバックパックに入る量の荷物しか持ってこれないから、必然的に洋服の量もごく一部になる。
よく海外に住むとラフな格好になるというけど、本当にその通り。
私の場合はキャンプもしてたから、なおさらすごく適当になっていった。キャンプ場にはドライヤーはもちろん無いので、自然乾燥が当たり前になっていたし。
おかげでオーストラリア旅行中の写真はほとんどノーメイク&サングラス着用という結果になってしまったけど・・・。
物理的に洋服を多く持てないと、あの服ほしい!と思うこともなくなって、衣類を身に付けられればいいやというマインドになってくる。
いまは外出できないことも相まって、なおさら容姿へのこだわりがなくなっているのを感じる。
きっと、この事態が収束したら化粧が薄くなった、という人が増えるんじゃないかなとひそかに予測。
無駄なものを買わなくなる
上の話に繋がるけど、収納のキャパシティが少ないがゆえに、荷物は厳選しないといけない。
お土産はもちろん、かさばるような荷物も買おうと思わなくなった。
もし何かを購入したいなら、何かを捨てないといけない。
移動する生活=ミニマムな荷物=無駄づかいしなくなるという方程式が成り立つ。移動生活はメリットしかないかも。
帰国したら、夫の実家に置かせてもらってる荷物もほとんど処分していいものばかりだろうから、すぐにクリーンセンターに行くか、メルカリに出品しよう。
いつかどこかの土地で定住することになるのか、今は想像できないけど、定住するまでに世界中のいろんな暮らしを見て、自分たちに合っている生活スタイルを見つけられたらいいな。
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