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学歴より学習歴が大事。

Voicy「コテツのブランディングと商売の話」コラム
読めばブランディングができて商売が上手くなる

このコラムは、コテツがVoicyのブランディングと商売の話で語った内容を文章化し加筆したものです。
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Voicy No.0046 2021年9月28日収録
学歴より学習歴が大事


必要な知識がコロコロ変わる

生き延びていくために、時代を乗り切っていくために何が必要でしょうか。

俺の学生時代、少年期、青年期は受験戦争だったんです。親も「コテツちゃん、勉強しなさいよ。いい大学入れないよ」みたいなことで、すごかったのですが、実際に大人になって会社を始めて、おかげさまでビジネスがうまくいって、人生の歩みとして何とか乗り切っていけるようになって今になって強く思うのは「学歴」ではないです。

「学習歴」がすごく大事。

何をどう学んできた歴を持っているかというのが自分をつくり上げるから、30、40になって10年、20年前に勉強した場所のこと――学歴というと一般的には「どこ大学卒」とか「高校がどこです」だけど、10年、20年前に学んだ場所の話をしてどうするんだというところがある。

これは会社をやっていたり就職して結構大手の会社で働いている方は実感すると思いますが、全否定も全肯定もする話ではなく、あくまで個人差ですが、学歴が高い社員がいい仕事をするわけでは全くないのです。

自分が1社目の会社を26歳で経営し始めて最初の3年ぐらいつぶれそうだったんですが、30になったぐらい、4期目ぐらいから非常に好調になった。これならあるニッチ分野のカテゴリーで日本でナンバーワンを取れると思って、採用にめちゃくちゃお金と時間をかけてみたときがある。

伸びているベンチャーだったこともあって、特定分野で結構成果が出せるようになって急激に伸びて、自分の30代前半ぐらいが会社の急拡大期で、いい人を採ろうとしたし、いい人が採れるようになったのです。

そこで1つの材料として、学歴を見て選んだりもするじゃないですか。学歴ではない人も入社していただくじゃないですか。結局のところ、新卒であれ中途であれ見てみて思うのは、学びを止めた人ってダメなんですよね。

大学は22歳ぐらいまでしか行かないので、32歳の時点で10年前に学んだ場所と10年前の知識です。「学習歴が大事な時代」と自分が言っているのは、必要な知識がコロコロ変わるからです。

経済のベースとなっている基本原則はもちろんあるけれど、それを動かしているツールやシステムが変わっていく。商売でいうと時代の流れがあっても根源は変わらないけれど、消費者心理の表現の仕方とか購入する手法に対してどういう行動を取るかが変わっていくから、今学習する気があるかないかです。

学習歴というのは、何を学習してきたかという、連なっているものが大きく影響すると思います。昔でいう学歴は暗記勝負ですが、暗記してもしょうがないです。暗記できることはスマホに任せて、暗記できないことで勝負するとなると、問題解決力と論理的能力があっても、現行の世の中の状態という元データが入っていないと解けないのです。

なので、「今学ぶ」「学び続ける」ことが、その人の価値かなと思います

では、学生時代は何したらいいのとなる。

今の受験も暗記前提だから、暗記する学習をして、それが10年後に意味がないんですかとなると思うけれど、学び方を学べばいい。学びの練習として、大学であれば、ある研究をしてきた教授が、それををまとめて説明してくれているので、こんなふうに物事や要素や構造をまとめて人に伝えていくやり方があるんだなという意味で捉えて学び方を学ぶなら、意味があると思う。

学生時代にやることは勉強だと俺は思っている。「学生時代しか遊べない」というのはうそで、大人になってからいくらでも遊べるけど、学ぼうと思ったときに学びの状況を用意してくれるのは学生まで。世の中に出てから勉強しようと思っても、自分でそういう段取りをして、ある程度強制力を自分で付けられる人じゃないと学ばなくなります。

プチ成功しておかしくなっちゃう社長がいます。お金が入って飲み歩くようになって、買い物とか浪費だけするようになって、学ぶ時間を減らしていく人は大体ダメになる。

飲みに行くことや消費をするのがよくないのではなく、飲みに行こうが消費しようが学ぶ時間を取り続けている人は伸びるし、状況が一時的に悪くなっても絶対乗り越えてくるので学び続けることが大事。

学生時代は半強制的に環境が用意されている状況なので、学び方を学んで勉強したほうがいいですよね。

では実際に、学習歴って何をするの?ということです。

ジャンルには理系とか文系とか、もっと高校生中学生まで戻ると科目というものがありますが、生きていく上においてはリベラルアーツだから統合された学習での勝負になる。ある専門分野をよく知っていることは大事だけど、世の中の変化をうまくかいつまんでいって、それを自分でまとめて解釈をして、こういう流れかなと読む力が必要だと思っています。

それには本を読む。

俺のやっていることを話します。

多くの方に向いているかどうかは別として、俺はAmazonでも本を買うけれど、つまらなかったら読まないし、軽くしか目を通さないものがいっぱいある。本が正解だと思っているからではなくて、こちらにまず問いがあって、問いに答えてもらうために俺は本を読んでいるので、何も考えずに200ページも300ページも読むというのは、ちょっと時間がもったいない。小説じゃない読書の場合ですよ。自分が言っているのはビジネスとか情報を仕入れるという意味です。

大きな本屋に行ったら、ぐるっといろいろな棚を周ってみるのです。そうすると平積みされている本がある。棚に背表紙ではなくて面が出ている本は、今の時代、出版社が売りたいこととか著者が伝えたいエネルギーが強いものが並んでいるので、平積みを見て気になるものを手に取ってみることです。

今の時代はリコメンド社会だから、お勧めされているものだけ読んでいると結局、自分の好きなところに偏ってしまう。つまみ食い的に自分が望んで読まない本も手に取って、場合によっては買ってみたりもする。ただ、読まないものも相当あります。実際に読み始めてみたら全然ぴんとこないとか頭に入らないとかがあるので。でも、本は安いからね。


死ぬまで学び続けるよ

・本を読む
・現場に足を運ぶ
・第一人者に会いに行く
・本気でレベルの高い仲間と情報交換をする

この4つぐらいを計画立ててやっているのが実際です。

まず現場に足を運ぶことに関しては、俺は定点観測をしに行くところがあります。東京の「ここ」と「ここ」を、ちょこちょこ見に行くという定点観測です。人が買っているものの変化とか、そこの人出の変化を見ていくことで、ざっくりですけど、あくまでもデータよりもっと感覚的なところに近いけど、消費者心理の変化みたいなものを見るようにしています。それが1カ所ではなくて何カ所かあるので、ちょこちょこ行く。

第一人者に会うという点でいうと、自分のブレーンとして定期的にお話を聞きに行く方がいらっしゃる。食事をするかたちもあるし、アドバイスが欲しくて明確にそういう場として行っている方もいるんだけど、自分の中でリストがある。3カ月に1回はこの方と食事に行く、2カ月に1回は行く、毎月行くみたいなのがあるのです。

これは重要度の違いではありません。何か用事があったらその人に会うというのももちろんいいけれど、自分の場合は、自分の学びになる人とか、自分の仮説をぶつけて検証できる人に定期的に会う。各分野の第一人者に意図的に会いに行きます。

もう一つ、本気でレベルの高い仲間との語らいというのも、各分野で頑張っている方と定期的に会う機会をつくっています。

それはゲーム会をやるのもあるし食事会をやるのもある。そこに行くと、こっちも新しい情報とかトライを話さないと変だからさ。俺だけ止まっていると、おそらく会ってくれなくなるから、本当にある分野である程度頑張っている方と定期的に顔合わせして情報交換とか語らいをすると、自分も次に会うときまでに、いいチャレンジをしておこうと思うじゃない?

そこに行って「こんなことがうまくいっているぜ」と自慢するのではなくて、「これをやっているけどなかなかうまくいってなくて」という部分も含めて、成長している方と定期的に会うと、会うときは緊張するよね。

年齢が上とかキャリアが上とかじゃなくて、年齢が全然下の方でも本当に生きるという部分とかビジネスという部分においてチャレンジしている方に会うというのは、自分の気持ちを背筋が伸びるようなかたちで高めてくれる。そうやって学習・成長し続けるような状態を自分につくっていたりします。

これをいつまでやるかというと「死ぬまででしょう」と思っている。

俺は年を取ったら記憶力が悪くなるとか、何かの意欲が下がってくるというのは信じていないんです。もちろん筋力が下がってくるとか、体の中の機能として、集中という部分において、いつまでも最高潮の状態ではないのはわかっている。

ただ物事への取り組みとしてテーマを決めて、周りの人たちと関わり合っていたいと強く心の奥底から思いながら、いろいろな新しい学びとか新しいトライをして日々生活していく。その人個人が、それを意思として持っていればできるなというのを自分は親とかを見て非常に強く思っているので、年齢を重ねても意欲が下がったと思うことなく、死ぬまでトライしていきたい。

学習歴は、最後に棺おけに入って燃やされるまで伸ばし続けたいなと思っております。

以上、久々野智小哲津でした。


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