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熱いブランドは、ウケるワンパターン。
Voicy No.179 2022年6月27日放送
ファンが喜ぶ、アレをつくれ。
ファンの方が熱くて長く続くブランドは、鉄板の「ウケるワンパターン」のアイコンを持っています。
最近コテツ的には「アイコン」と言っていますが、アイコンというのはブランドコンセプトでもロゴでもいいし、何かデザイン的なものでもいい。有形のもの無形のものに関わらず、「そのブランドはこういうものだ」というのを人から人にパスできるようなシンボリックなものをアイコンと呼んでいます。
つまり、ファンの熱い期待の高まりに対して、ブランドは期待を外さないように応えていき、ファンが熱狂しているという図式になります。
矢沢永吉はロックスターです。
今お幾つになったのでしょうか。
キャロルから始まって、リーゼント、革ジャン、白いスーツ、マイクアクション(マイクを足で蹴ってぐるっと回す)、裸にスーツ。
これらが矢沢永吉のアイコンです。
最近では那須川天心が、キックボクシング入場のテーマ曲に使っていますし、松本人志が主催する大喜利の番組の「IPPONグランプリ」でも、矢沢永吉の曲が流れたりしています。
しかし、ファンの方は矢沢さんの好きなスタイルがあるので、急にアコースティックギター1本で、じめっとしたフォークソングを歌っても困ってしまうんです。
長く続いているブランドのブランドオーナーは、その期待をしている範疇をつかんでいるから応えられる。当然、矢沢さんは「矢沢ブランド」のイメージを中心線としては外さない形で活動を続けています。
サザンオールスターズといえば、ちょっとふざけて、わいせつな意味不明なアップテンポの曲を桑田佳祐が、がなりながら自由に歌うようなイメージがある。
もちろん、才能とか興味がそっちにあるとは思います。それが変わると、ガラッと変わってしまったりしますが、基本線はサザンオールスターズとか桑田佳祐というブランドに、ファンが期待していることを中心線としては外さない範囲で、さまざまな工夫や新しいチャレンジを加えてくるのが実際です。
熱いブランドは、ファンが熱狂するワンパターンを持っているのです。
宝塚も大階段から歌を歌いながら降りてきます。
けれども、「もう大階段はやめよう。創設以来やっていて飽きられているんじゃない?」といって「階段やめました」とはならないわけ。
ワンパターンの重要性
ここまでの例というのは、聞いている人が共通認識を持てるように芸能の例で言っています。どうしても矢沢永吉さんとか桑田佳祐さんとか宝塚となっていますが、ずっと続いているブランドも、そのブランドのファンとの間で期待されているスタイルがあるのです。
これらは芸能のようにわかりやすくなかったりしますが。期待されているアイコンスタイルがあって、それがカチッとはまってファンは熱狂するようなところがある。
ですから、そういうものをつくり上げられるかどうかは、ブランドとしてファンとの関係を続けていく上では結構重要です。
ファンが熱狂するブランドアイコン、ワンパターンの何かをつくるとき、その一歩手前で一発当てることも必要です。
一発当てるために、買いたくもない方が買うところまで広がる必要はないですが、ファンの方が「やっぱりあれが代表作だよね」「あのブランドといえば、あれだよね」という多少色が残るような活動とか商品が、あったほうがいい。
大体ブランドがダメになっていくときは、ワンパターンを崩されてしまったか、みずから崩しているかです。
崩されているというのは競合が、そのイメージをさらに上回る形で出してきているか、自分たちで変えなきゃいけないと思って変えてみたら、そのワンパターンが意外と重要だったということ。
「そうだ京都、行こう。」というフレーズ。
あれもJRが一時的に使わなくなった時があるんだよね。
でも、変えちゃダメだということで「そうだ京都、行こう。」に戻したのですが、あれも華麗なるワンパターンじゃないですか。
CMにしても、フレーズにしても。
ああいうものが、ブランドであるか、ないかなのです。
水戸黄門が印籠を出さなかったら、ドラえもんがひみつ道具を4次元ポケットから出さなかったらと思うと、どれだけワンパターンが重要かということにもなると思う。
ワンパターンは、ファンとの関係のある種の記号です。
だからワンパターンだけをやっていればいいのではなくて、ベースとしてそれを持っていることが重要。それ以外のチャレンジをやりしながら、飽きさせない工夫もしていかないといけません
それはちょっと今日のテーマから外れるので、また別の機会にします。
ワンパターンだけをやり続ければいいわけじゃないということです。
何がブランドアイコンになるか。
それでアイコンというのをコテツ的には最近、めちゃくちゃ言っているのです。
ブランドアイコンが必要だと。
アイコンというものは、一昔前だったらロゴだったりメイン商品だったりしますが、何でもアイコンになります。今はSNS やネットを活用して、さまざまな情報の伝え方ができるので、ビジュアライズの演出でもいい。
もっと言うと「コテツのブランディングと商売の話」を聞いていただいている方は、コテツの声がアイコンになっている可能性があると思っていたりします。
また、何かものづくりをやっているブランドであれば、つくっている現場がある種シンボリックなアイコンになるなら、それでもいい。人をメインで押してくるというのは昔からあります。
例えばシャネルがココ・シャネルをアピールして、いまだにやっているわけです。もうお亡くなりになってかなり経つのに。
アイコンは何でもいいですが、アイコンとワンパターンは、あったほうがいいよねという話です。
以上、久々野智小哲津でした。
本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
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