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私と書店員時代のはなし

 いつか書かねばならない話のひとつで、そろそろ時効だったり自分を伝える上で不可欠な内容だと思ったので書店員時代のことを書かせてもらいます。

 某書店で働いておりました。
職場的には、本沢山ある!楽しい!
とオタクなものですから毎日楽しかったです。うん、朝荷物の数数えて、きちんと搬入されたものと伝票が合っているか?から始まり、雑誌の付録づけをし、出して、書籍の新刊も箱から出して売場に出して。レジやったり客注やったりお問い合わせがあったり補充の箱開けをして午前中が終わる。

で、
午後になったら大体担当の仕事。
どうしても在庫で欲しいものとかあったら午前中には電話かけたりPCガンガン使って注文かけてTVで紹介された、とか、ネットでバズった系は押さえたり。(紹介系はまれに出版社さんからFAXが来たりしていましたが全部目を通せる時間がなかったり)諸々補充で来たもの出しては棚のメンテしつつ在庫確認して補充して注文かけて。
明日とか明後日入荷する本の入荷数調べては少ないと思えば連絡とってもっとください!
とか。POPもその時間とか持ち帰りで、とか。
そんなことをして一日を過ごしておりました。

ざっと書店で働いていた時の一日の流れはそんな感じ。

東京の某有名書店さんでは主にレジや時間指定の客注品のご連絡、担当箇所はサブでついていたので在庫の補充だったり棚抜けを入れたりしてました。

書店はずっと体力勝負だと思っています。
年賀状ROMシーズンとか、夏文庫の入荷時期になるといつも以上に体力勝負、どれだけ時間と体力との闘いか。そんなのですし、時間かつ効率化で生まれたのが私の自己PRの特技に繋がるのかな?
とも思います。あんなのずっとやっていました、文庫出すときとか(笑)

で、
ここまでは綺麗な話です。

綺麗というよりかは、所謂普通の書店員の活動でした。
のお話。
ここからは自分のもっとつらい、それこそ辞めるきっかけになったお話を書きます。

某書店は約2年毎に店長さんが変わります。
多分どこでも店長さんが何年周期かで変わるのが接客業ではあるかと思うのですが、東京から震災を期に帰ってくるとなった際にいた店長さんにはご縁があり拾っていただけた、というのもあります。
色々あるけれども、その店長さんの時は色んな視点から?俯瞰と、それこそ今の個人書店を開く上で必要なものも少しは教えてもらえたのでそういうのは凄く勉強にはなったし、ただ、色々あります苦笑
良いも、悪いも、かな?
現実男社会なんだよな、とは感じたものはあります。

さておき、
その店長さんから次の店長さんは新人さんで。
新人さんだから知らないこともあるから先輩のサブとして付きつつも1人で店舗関係もやらなければならないから、元々いたスタッフさんが「手伝ってくださいよ!」と繁忙期とか手が回らない時に表に出なくても箱を開けたり何かお母さんスタッフさんたちからそんな風に声かけたり、私もすいませんが…と声をかけてもキレられたりもしました。
1年目、新人さんだからいっぱいいっぱいなのは分かっていたし、私の中では色んな報告書だったりも作成しなければならなくても売上を出すために1人手伝ってくれるだけで(クリスマスとかクリスマスとかクリスマス…)大分違うものなのに、何もしてくれなくてストレス!!!
とはなっていました。
他の店長さんってある程度本が好き、って方ばかりだったから納得していたけれども、この店長さんの時だけは本当に本が好きで受けたのかな?
ともうどうでも良いことだけれども、名前も忘れたし本好きじゃなきゃ何店舗も見るって大変だよな、とは思っていました。

で、辞めるきっかけになった店長さん時代。
その頃ってネットでの炎上、冷蔵庫に入ってみた!とか、食品を勝手に食べました。とか今で言うと迷惑系ユーチューバーさんのような、それよりも酷い系のものを発信されたチェーン店のスタッフさんがおりました。

それで全店舗、全スタッフ対象でツイッターに対しての聴き取りをされることになりました。
勿論私にとっては店舗に関すること、書店さんとはやりとりはしていましたが、お客さまの個人情報であったり変なことをすることなくただただあの頃はお笑い実況と面白いものの感想つぶやいたり気になった本やチェーンの他スタッフさんとのやりとりをしていました。

で、
聴き取りの際、「このツイートはあまり良くない」とか他愛もない、でも少し毒があるようなつぶやき、それでも一度感情をすぐ吐露する訳ではなく、こういうものはしんどい、ということで自分を守る為につぶやいていました。あとは出版社さんと一番近くやりとりが出来ていたので、メールより早く感想であったり「これ面白そうですねー!」とかゲラ読ませてほしいです!
とかそんな感じで利用させてもらっていました。

ただね、
その事情聴取(聴き取りとかのレベルじゃないから)で言われた言葉は、

「九時さん(←ここは本名です)のツイートはスタッフみんな見ているから」

と、
言われました。

全世界に発信している。その一端ではあるけれども、エゴサをしない限り、あとは出版社さんフォローしていないと分からないものなのに…
私の気持ちというものを調べたい、調べたくなる?
そんなことしているの他の人って。
というあの一言で疑心感が生まれ、特に私がレジに入っていたりした時に近くで他のスタッフさんがコソコソ話をしているだけで自分のことを喋っているのではないか?
毎日毎日、他のスタッフさんへの不信感しか生まれない、好きなものに囲まれているのに、私の仕事についてムラ社会のようにはみだし者でいなければならないのか?
みたいな。
無理をしてはいたけれども、ここも同じように身体への精神への負担が多すぎて毎日イライラして何をしても『怒り』の感情、お客さまに対しても表には出さないけれども、我慢が出来ないくらいの意味のない怒りが毎日襲われて、これをお客さまにぶつけたらそれこそお店が、他のスタッフさんに迷惑がかかる、と思って辞めることにしました。

本への愛はあってもそれだけではやれない。
環境面であったり、それこそ慣れないものへの対処についても、それこそあの一言で人に対する懐疑心の芽が出て膨らんで花が咲いて心を蝕んだので好きな場所でも辞めないと「死ぬ」という選択肢しかなかった。
一言言われた後は
「どうやったら人に迷惑をかけずに死ねるのか?」
ということを考えるようにはなりました。まぁここで心療内科さんへ行く、自分で調べて行くようにはなったのですがまだ今思うと序の口の序でした。

ツイッター
知っている方の?しかも仕事をしている同じスタッフのもののツイッターなんか見る、という概念がなかったから勤めていた仕事場が怖くて行けなかった。
やっと何年かぶりに行くことは出来たけれども、それでも疑惑は、自分のツイッターというものは思っている以上の人に見られている、という気持ちがあるので、ね。
SNSは思っているよりも闇、なのですのでみんな気をつけよう、ね。

【本日の読書】
「炉辺の風おと」 梨木香歩(朝日新聞出版) 大体半分いきそうなくらい読み終わり

 梨木先生の森の書斎を作っていく上での夢とこうしたい!での思い。あとは8月に寒くてストーブをつけたお話での表現として、

『炎がオーロラのように舞い始める』

がこの一文だけでも凄く美しさに溢れていて。普通のストーブでは感じられない表現だったから印象的でありました。

段ボールとプラスチックの話もまだ少し途中なのでまた明日に回します。

本日はこの辺で!

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