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人生編4 時を重ねるものにこそ

清明の頃 新緑の庭を歩きながら 師匠が 語りました

友よ
四季を通じて行う 農作には 
日々の労働が欠かせない

けれども わかるだろう
その労苦は 収穫の時に 報われる

木々の成長は はた目には 見えない

けれども わかるだろう
長い歳月なかで 少しづつ成長するものは 
ふと気付くと どっしりとした幹に育っている

短い時間で 果実を得ようとする行いは 
すべて 失敗する

けれども わかるだろう
長い時間をかけて 真摯に育んだ行いは
必ず 報われるんだよ
時を重ねるものにこそ 価値があるのさ
時の試練に打ち勝つものにこそ 意味がある


だから 一瞬では 光り輝いているが
時を重ねると価値がなくなっていくものを手放すのさ

刹那には 高揚するけれど
歳月を重ねると 不安 と 猜疑心が 増すものから 離れるのさ

わかるだろう
時を重ねるだけの 価値があるものを 目指すんだよ
時の試練に 打ち勝つものを 追いかけるんだよ

歳月を重ねても 
自分の 覚悟 と 共感が 続くものに 集中するのさ

考えてごらん 

それが 夢を持つ ということだよ
それが 独自を追求する ということだよ
友よ 実は  難しいのは ここからなのさ

正しい問いを立てれば 
あなたのまわりが あなたを導く

覚悟と 共感を 発揮すれば
次第に 夢が見えてくる

歳月をかけて 独自の道を追い続ければ
いずれは 必ず 収穫を得る

しかし 気をつけてほしいんだ
歳月を重ねれば 重ねるほど 状況は変化するのさ

気付いてほしんだ
それ相応の 覚悟と共感で 始めた夢でも 
社会の変化で それを追いかけ続けることが 
とても難しくなるときが あることを

そうさ  問題は 「歳月をかけて 追い続ければ」 
ということ なんだ

厳しいことを言うようだけど
どんな道でも どんな夢でも
追いかけ続けることが困難になるときが来る

そういう時が いずれ 来るのさ


わかってほしい
歳月を重ねて独自な道を求めるには知恵がいるんだ
それを追い続ける間には 予想もしない変化が起こる
それに対応するには それなりの 知恵がいるのさ


夢を追いかけても無駄だから
あきらめろという連中は
みんな こいつに からめとられているのさ

夢を追いかけることが 無謀だと
忠告する連中は
みんな こいつが こわくて しょうがないのさ

時を重ねながら 独自の道を追い続けるには
水のように しなやかに生きるのさ

変化に対応するには しなやかで なければならない

そうさ 水のように しなやかに生きるのさ

しなやかな目は 状況を ひとつの面からは 捉えない
しなやかな耳は 意見を ひとりから 聞いたりしない
しなやかな手は 決断を ひとつから 選んだりしない

しなやかに 生きているか どうかは 
道に 岐路が現れたときにわかるんだ

夢を追いかけていけば 必ず 岐路が現れる
独自の道を歩んでいれば 
いずれ 選択を迫られる時が来る

その時に あなたが しなやかか どうかが 試される

怖がりの旅人は 選択を尻込みする
無謀な旅人は 選択を軽くみる
しなやかな旅人は 選択を楽しむ

わかってほしい
旅路は はるかに長いんだよ
変化は 友だちさ
選択は 数限りなく 現れる 

あなたは そのとき 必ず 選ばなければならないのさ 
だからこそ しなやかに 知恵を使うんだよ


しなやかな水は 袋小路が嫌いなんだ
袋小路は 水をよどませる
袋小路は 水を腐らせる
袋小路は 水を氾濫させる

だから 
袋小路にはまり込んだら ダメなんだよ
選ぶときは 袋小路を見極めるさ
その選択が どんなに 本命に見えても 
その選択が どんなに 安全に見えても
それが 次第に 自分の選択肢を
絞り込んでいくようなものは
袋小路への近道さ

その選択が どんなに 無謀に見えても 
その選択が どんなに 危険に見えても
それが 次第に 選択肢を
広げていくようなものは
しなやかな 選択さ


歳月をかけて 追い続けるためのコツは
自分の選択肢を 増やし続けることなのさ

いいかい しなやかな旅人に なるんだよ

いつでも 袋小路を避け 
選択肢が増える道を 選ぶんだよ

それが しなやかな 旅人さ
わかってほしい
いつでも 自分の選択によって 
次の選択肢が増える方法はあるんだよ

気付いてほしい
いつでも 自分の選択によって
選択肢を更に増やしていく 方法は 必ず あるんだよ

知恵を使ってほしい
選択肢を更に増やすためには 
どうすればいいのかを

本当さ 道は とても しなやかなんだ

あまたの選択のなかで
大きくなったり 小さくなったり

状況の変化のなかで
はっきり見えたり かすんで見えたり

しなやかだからこそ はるかな歳月のなかで続くのさ
いいかい 言葉の奴隷になっちゃいけないよ
自分がつけた 夢の名前に 固執したらいけない

道は とても しなやかなんだ
長い年月のなかで 姿や名前を 
変幻自在に変えていくのさ

あまたの選択のなかで 
大きくなったり 小さくなったり

状況の変化のなかで 
はっきり見えたり かすんで見えたり

だから しなやかに 知恵を使うのさ 

歳月をかけて 独自の道を 追い続けるためのコツは
しなやかな 旅人になることさ

時を重ねるものにこそ 価値がある
それを続けるためには
しなやかな 選択を し続けることだ
友よ

種を蒔く 努力を惜しんではいけない
毎日せっせと 自分に水やりをしながら
収穫を待つ我慢を養うんだ


そして 選択するときには
それが どんなに 無謀に見えても 
それが どんなに 危険に見えても
選択肢を広げ続けるんだ


変化を続ける道を見失わないように 
しなやかに 選ぶんだ

あまたの選択のなかで
大きくなったり 小さくなったり

状況の変化のなかで 
はっきり見えたり かすんで見えたり
時の試練に 打ち勝つものにこそ 意味がある
袋小路に誘い込まれぬように
しなやかに 知恵を出すのさ

それが 夢を追い続ける ということだよ

それが 独自な道を追い続ける ということだよ


その時 風がそよぎ 若葉が輝き 庭が光に満ちました。

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