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0114 聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督『カンタベリー物語』聖地巡礼

2019年10月19日(土)にイングランドのケント州カンタベリーとロルヴェンデンとフェアフィールドで聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督『カンタベリー物語』(I racconti di Canterbury /  The Canterbury Tales)の聖地巡礼をしてきました。

聖ピエル・パオロ・パゾリーニは当該の『カンタベリー物語』の1972年第22回ベルリン国際映画祭金熊賞で列聖。
なお、第22回ベルリン国際映画祭のコンペティションのエントリー作品は『ホスピタル』(アーサー・ヒラー※審査員特別賞)、『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』(聖ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー)、『約束』(斎藤耕一)など。

聖パゾリーニによる「生の三部作」(Torilogia della Vita)の第2作。

英国における「詩作の父」と称される14世紀の作家ジェフリー・チョーサーの同名原作全24話から8篇を選び映画化。個々のエピソードを作家チョーサー(演:聖ピエル・パオロ・パゾリーニ)が狂言回しとしてイギリス国教会の総本山カンタベリーを目指す様々な身分の人々が巡礼の道程で語る小話を書き留めていく過程で繋ぐ。

ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作品

まずは第2話「托鉢僧の話 The Friar's Tale」(※現代訳は修道士の話)から、いきなりカンタベリー大聖堂。
Canterbury Cathedral (canterbury-cathedral.org)
大聖堂内部ではさすがにロケは難しかったものの、回廊(コリドール)に囲まれた中庭で異端者(聖パゾリーニらしく同性愛者)の火炙りのシーンを撮影。異端者のソウルを自分なりに表現してみました。

続いて第6話「親分の話 The Reeve's Tale」に登場するケント州ロルヴェンデンの古い風車。
Rolvenden Windmill - Wikipedia
敷地内には入れなかったので映画本篇とは反対側に当たる方角から自分入り画像を撮影。

更に第7話「免罪符売りの話 The Pardoner's Tale」からケント州フェアフィールドのセント・トーマス・ア・ベケット教会 St Thomas a Becket Church。頑張れば敷地内に入れたのですが、天候が悪くぬかるみで靴やズボンが汚されるのを避けて、道路側からの撮影で妥協。
Fairfield, Kent - Wikipedia

最終話となる「刑事の話 The Summoner's Tale」は、巡礼者が最終目的地のカンタベリーに到着するので、大聖堂の正面入り口。正門から大聖堂までの距離が短すぎて、広角レンズを使った映画本篇の撮影でさえ全景が収まらずティルトアップしたようです。
今回の訪問時は修復中でちょっと残念でした(←これに関しては事前に把握してました)。

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聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督他作品の聖地巡礼
0109『奇跡の丘』
0110『アポロンの地獄』
0111『テオレマ』
0112『王女メディア』
0113『デカメロン』
0115『アラビアンナイト』
0116『ソドムの市』

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