すてきな贈り物〜しあわせ刺しゅう時間14〜
こんにちは、ぷるるです。
刺しゅう世界をのんびり旅する、このシリーズ。
前回は『Tシャツに刺しゅうし、外出しようプロジェクト!』を立ち上げたところで終わりました。
でも伸縮性のある生地への刺しゅうは、ちょっと手強いそうなんです。
そこで、まずは家着Tシャツで練習することにしました。
このアドバイスは私の手芸先輩、インソムニアさんからいただきました。助かりました、ありがとう!
インソムニアさんはアクセサリーづくりの名手で、作品とっても可愛いんですよ〜!
さて今回は久しぶりに、お手本を真似て刺すことにしました。
図案は私の師匠、川畑杏奈先生(無許可・未遭遇)の作品から。
果たしてどのくらい師匠の腕に近づけるか。頑張ってみたいと思います。
せっかくですから、刺しゅうの手順をちょいとご紹介。
今回は7号針を使い、糸は2本で刺します。ステッチはすべて「サテンステッチ」。
まずは図案をチャコペーパーで移しとって・・・
師匠はサテンステッチの名手。糸がそろい実に美しいのです。私も弟子(無許可)として、恥じないステッチを刺したい。
でも、ちょっと集中力に欠けてしまいました。
というのも先日すてきな贈り物をもらい、ついついそのことを考えちゃったからなのです。
年初め、私は友人Tと食事に行きました。そして前回完成させたエコバッグを彼女に見せたんです。
「今、刺しゅうにハマってるんだよね〜」と言って。
実は私、刺しゅうのことをリアルの友達には言っていませんでした。
作品を見せるの照れちゃうから。あと絶対に驚かれるので・・・
でもTは東京で働いており、会うのはお盆以来と久しぶり。
だからちょっとテンションが上がっていたのだと思います。
Tは驚きながらも、作品を結構ほめてくれました。
「まだまだ下手だよ」と言いつつ、ちゃっかりご満悦の私。
でもだんだん照れ臭くなり、話題を変えようと思いました。
するとその時、Tが真顔でこう言ったんです。
「あのさ、白シャツ買うから胸元に刺しゅう入れてよ」と。
最初私はヨイショだと思いました。女子的社交辞令というか。
でもTは「柄は任せるね。買ったら送るんでよろしく」と、続けるではありませんか。確認すると本気だと言うのです。
本当に、心の底から驚きました。
私はこれまで針仕事に縁のない人生でした。今も縫い物は下手ですし、家庭科で作ったスカートやパジャマときたら!!
だから自分の刺しゅうを人様にあげるなど、考えたことがなかったのです。
でも・・・・
誰かのために刺しゅうを。それは私にまろやかな喜びをもたらしました。
心の中でろうそくの火が灯ったような感じです。
「ありがとう、本当にいいの?」と私。
「もちろんだよ、楽しみにしているから」とT。
そこで刺しゅうの話題は終わりましたが、私はこの時Tからすてきな贈り物をもらったと思ったんです。
唯一無二の、それは美しいものを。
さて、思い出しニヤニヤをしているうちに、刺しゅうが完成しました!
アドバイス通り、途中で何度も木枠(フープ)を締め直し、布地が張り詰めた状態を保つように努力しました。
でも、右羽根が全体的にたるんじゃいました。伸縮性はほんと、糸のゆるみを呼ぶんですね・・・・締め直しと糸の引っ張りをもっと行うべきでした。
でもコツはわかったので、トライして良かった!!
また今回は、久しぶりに師匠の作品と並べて検証をしました。
上達するには『検証→原因洗い出し→再トライ』が欠かせないですからね。
上が師匠、下が私です。
こうして並べると、師匠がどれだけ丁寧かつ慎重に糸を刺しているかわかります。あと師匠のアヒルはちゃんと空飛んでますね。風の流れも感じますし。
私は図案トレースの前に、まずアヒルをスケッチするべきでした。
体の構造を理解してないのは痛かった。深く反省です。
師匠はすべてcosmoの糸ですが、私はcosmo、DMC、Yヤクニタツの糸を混ぜています。でもポイントは糸の違いじゃないですよね。
師匠の腕に心から感服。まだまだ道のりは遠いなあ・・・
でもだからこそ、楽しいんですけど!!
次はオリジナル図案を、外着のTシャツに刺しゅうする予定です。
今回の検証を活かしてみせますよ〜。
そしてTからのお願いに、ふさわしい腕となりたい。
私も彼女に、すてきな贈り物をしたいのです。
しばらくはそれが、一番の目標かな。
友人Tはこちらの記事にも出演中。
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