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【note版】英王室お墨つきの高級スーパー「ウエイトローズ」

どうも、エリザベス英女王と同じスーパーは日常使いできない(たまにしか行かないのに、行くと子供の学校のママたちとの遭遇率に驚きます・・)、庶民派パーリーメイです。

イギリスはいいのか悪いのか、追加接種ワクチンの普及やジョンソン首相の醜聞により、オミクロン株もなんのその、フランスなど近隣諸国でもまだまだ感染者数が爆発的に上がっているにもかかわらず?今週からむしろ、コロナぐらいまでのレベルまで、規制が解かれました・・!

最近では妊婦への接種を促す広告をメディアで出すなどしていますが、妊娠中のママ友は「そんな数ヶ月しかもたないで、別の変異種が出たらまた違うの打てだなんて、ふざけてるから打たないわ!」と言って、少なくとも妊娠中は打たないようです。

いずれにしましても、イギリスはまさにウィズ・コロナで、ウイルスと共存していく構えのようです。

※以下は他媒体に掲載中の記事から転載(自著)した、過去のものです。noteには私の個人的な記録として一部割愛、再編集したものをお届けします。フルバージョンの原文はこちらをご参照ください(2020年5月7日執筆分)。

コロナウイルスの発生以来、主に自主隔離をしている人などを中心にネット・スーパーがかつてない盛況を極めていますが、今回はイギリスのネット・スーパーの現状と、高級スーパーである「ウエイトローズ( Waitrose )」の実店舗についてご紹介します。

イギリスのネット・スーパー現在の状況

共働き家庭が多いイギリスではロックダウンに関係なく、世界と比べても早くからネット・スーパーが広まりました。今回コロナウイルスの影響で各社とも配達などに支障が出ましたが、イギリス大手スーパーのテスコは、ロックダウン以来毎週10万件単位で増え続けるこれらオンラインの注文に対応するため、12000人の従業員と4000人の配達ドライバーを新たに採用しました。

これにより、現在では週ベースで約120万件ものオンライン注文を受けつけることができるようになったそうです。これは「世界でも最大級の規模」だと、テスコのCEOであるDave Lewis氏は言っています。

これとは別にロックダウン以前より、普段の買い物のほとんどをネット・スーパーで済ませる人もいるようです。一方で私は、オンライン注文ならではの「写真と実物の違い」や品切れにガッカリすることも多いので、店舗を実際に見るのが好きです。幸い私は実店舗に向かえる状況にあるので、毎週店を変えて各社の違いを楽しんでいます。

王室お墨つきのウエイトローズ

ウエイトローズは日本で例えるなら、紀伊国屋やクイーンズ伊勢丹といった、デパート系スーパーのようなレベルの、イギリスの高級スーパーです。ドイツ系の格安スーパーなどに慣れてしまうと正直割高感は否めませんが、他社とは絶対的に違うブランド力で差別化が図られています。

そのひとつに、ウエイトローズは「女王からの王室認定状を授与された唯一のスーパー」ということが挙げられます。チャールズ皇太子が1992年に設立したオーガニック食品、ダッチー(Duchy)ブランドも他店では手に入らない、ウエイトローズ独自の商品です。

センスが光るPB商品

ガーデニングを愛するイギリス人にとって欠かせない花は、どこのスーパーでも店舗に入ってすぐのところに売られています。それぞれのスーパーの格、グレードといったものはその花束や鉢植えのデザインによってある程度判断できる、と私は常々考えているのですが、ウエイトローズのそれはやはりほかとは明らかに違い、格段に華やかです。

スーパー独自のブランド「PB商品」というと、通常ほかの品よりパッケージが簡素で寒々しい印象がありますが、ウエイトローズのそれは違います。素朴なタッチのラインがおしゃれで、むしろあえてPB商品を買いたくなります。

ショート・ブレッドは紅茶と並ぶイギリスみやげの定番ですが、こちらのPBシリーズにはラベンダーやコーヒー、ジャスミン茶といった味があり、間違いなく他社にはないものです。ハート型というのもめずらしく、こだわりを感じます。

現在ではすっかり手みやげを買う用事もなくなってしまいましたが、コロナウイルス以前は日本へのおみやげや訪問先への手みやげとしてよく利用していました。昨年頃からこのカバー写真のように、シンプルなデザインとは別に、黄緑色が爽やかで愛らしいタッチのイラストが描かれた、新ブランドを見かけるようになりました。こちらはパッケージも紙だけでなく缶や陶器などもあり、よりグレード・アップした高級感あふれるデザインになっています。

味と品質にこだわった製品

ウエイトローズで買い物をしていると、「値段と質は比例する」という言葉をよく思い出します。その際たるものが、牛肉ではないでしょうか。豚や鶏肉の場合はどこも同じような味で遜色がないのですが、こと牛肉に関しては店によって大きな違いがあると感じます。イギリスにはもともと薄切り肉が売っておらず、身もステーキ肉以外はすべて赤身です。私が料理下手なせいもありますが、他店で購入した牛肉はとことん硬く、ゴムのようになってしまいました。

ウエイトローズの製品でも、調理法を誤ると同様になってしまい難しい食材ですが、そうでなければ味、食感において他社より優れている気がします。値段も角切りの場合は案外高くなく、3パックで£10のセットははずせません。バーベキューやロースト・ビーフ用に塊肉を買うのも楽しみです。

ちなみに、卵も他店では見かけない薄紫色の殻のものがあったり、なにやらこだわった製品を仕入れているようで、やけに高いです。こちらに関しては正直味の違いがわからないのですが、ウエイトローズは他社同様、特に生産者の立場も大事にしています。よって、この価格の高さは生産者による適切な生産管理や、ていねいな生産工程へ対する正当な報酬によるものでは、と考えています。

今年に入ってホウズ(Hoads)というブランドのフリー・レンジ(放し飼い)卵が、実際は放し飼いとはほど遠い劣悪な環境で飼育されていることが判明し、消費者に衝撃を与えました。販売していたスーパー各店は、問題が完全に解決するまで販売を見合わせるなど対応に四苦八苦していましたが、さすがはウエイトローズ、知ってか知らずか不明ですが、大手各社が揃って仕入れていたなか、ウエイトローズでは始めから取り扱っていませんでした。

最後に、「他店で売っていないおいしいもの」としてJackson’sの雑穀パン、seeded bloomerをご紹介します。「ヨーロッパはパンがおいしいに違いない」と思い込んで住み始めたイギリス。単に日本人好みでないだけかもしれませんが、あまりおいしいとは思えませんでした。

それが初めてこちらの製品を目にしたときは、フワフワそうな生地がいかにもおいしそうで惹かれ、買ってみるとこれが大当たり。生地が茶色いものやsuper seededなどいくつか種類がありますが、あくまでも「白のseeded」タイプが1番おいしくおすすめです。値段も£1.45とむしろsuper seededより安く、2斤分とタップリ入ってお買い得でもあります。

階級社会のイギリスでは「上流階級の人はウエイトローズでしか買い物をしない」なんて噂を聞くので、敷居が高すぎるのではと心配になりますが、上質かつリーズナブルな商品も意外にあるので、私のようなごくごく普通の一般庶民でも十分に楽しめます。

Waitrose: https://www.waitrose.com


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