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イースターの楽しみ方「イギリスのエッグハント」


イギリスでは3月23日よりロックダウン(都市封鎖)が始まり、我が家でもエネルギーを持て余した子供の扱いに頭を悩ますようになりました。

日本のご家庭でも状況は似たようなものだと思うので、そんな子供たちを束の間でも楽しませる外国の行事イベントとして、季節柄イースターの「エッグハント」をご紹介します。

イースターとクリスマスの関係

エッグハントはイースター期間中に楽しまれる子供の遊びですが、そもそもイースター自体なんなのか、詳しくは知らない人も多いのではないでしょうか。かく言う私も、こちらに来るまではその意味など一切知りませんでした。けれど例年なんとなく日々を過ごすうちにキリスト教徒にとってはどうやら、かの有名な、日本人からするとそれこそキリスト教の象徴のような「クリスマス」よりも大切そうな様子が伝わってきました。

そもそもキリスト教徒ではない私たちにとっては、クリスマスの意味すら実はよくわかっていなかったりします。クリスマスは「キリストのミサ」という意味で、一部の教派が行うイエス・キリストの降誕祭です。これはあくまで誕生を祝う日であって、イエス・キリストの誕生日ではないそうです。毎年12月25日に祝われますが、国や宗派によっては使用する暦が違い、グレゴリオ暦の1月7日に該当する日にクリスマスを祝うところもあります。

一方、イースターとは「イエス・キリストの復活を祝う日」であり、年によって日にちは異なりますが、どのキリスト教徒も一様に同じ時期に祝います。その重要度はクリスマスを上回り、キリスト教徒にとっては最も大切な祭となるようです。

と、ここまでは日本語で検索をかけてまとめた事項ですが、これが一転、英語で調べてみると、より現代事情に即したリアルな状況を垣間見れます。いわく、大抵の論調は「とは言っても実際はクリスマスの方が今や商業的にデッカくなり過ぎて、キリスト教徒自身ですらイースターなんてただのもう一つの長期休暇ぐらいにしか考えてないよね〜」といった感じです。(参照:Christianity.com

イースターは必ず日曜日

ちょっと拍子抜けした気分ですが気を取り直して、何故イースターの当日は毎年日曜日なのか、という事について触れたいと思います。キリスト教では今から二千年以上前に、イエス・キリストが十字架に掛けられて一度は亡くなりましたが、その後復活してその後人々の救済に当たっていたことになっています。

そのイエス・キリストがなくなったのが金曜日で、復活したのがその3日後の日曜日とされています。よってイースターを祝う日は必ず日曜日であり、それも「春分が終わり、最初の満月の次の日曜日」とされています。2020年の今年は4月12日がその日曜日にあたります。

エッグハントのやり方

さて、ようやくここで「エッグハント」のお話です。エッグハントとは、あちこちに隠された卵を探して集める「卵集めゲーム」のような遊びです。何故エッグ(卵)が用いられるかと言えば、卵は新しい生命の誕生を意味し、上で述べたようにイエス・キリストの復活の象徴としているからです。

実際にどのように行われるかと言うと、公園や商業施設などで公のイベントとして代々的に企画されるものの他に、各家庭で個々に行う場合があります。今回は「家で退屈した子供向けの遊び」が主題ですので、家庭版をご紹介します。

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一般的なやり方としては、卵形のチョコレートを庭など家のあちこちに大人があらかじめ隠しておきます。用意が整ったら子供を呼び、集めた卵を入れるためのカゴなどを渡します。兄弟など複数の子供がいる場合は、「誰が一番早く沢山取れるか」競争させるのも面白いかと思います。イースター期間中、こちらでは春休みなので我が家ではお友達を呼んで一緒に行ったこともあります。

その時は単純な卵形のチョコだけでなく、もう一つのイースターの象徴、バニー(ウサギ)が入ったチョコなど、より本格的なエッグハント用のセットを購入したので、中にはチョコを探すためのヒントが書かれたメモも一緒に入っていました。

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なお、庭でなくても室内に隠すという方法もあります。実際、別のお宅で行った時はお友達ママが家中に隠してくれて「いーよー」という声を合図に、子供たちは一斉捜索スタート!それも、チョコだけでなくマシュマロや他のお菓子も隠されていて、大人からしたらバレバレな隠し場所でも子供たちは真剣で、大喜びでした。今年はそんなお友達との行き来を懐かしむ事しかできない非常事態ですが、子供を楽しませる一つの方法として参考にして貰えれば嬉しいです。

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