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ジ・エッジ・アー・ノー・ロンガー・パラレル/希望を持つこと

The Edges Are No Longer Parallel - Morrissey

The edges are no, no longer parallel
その両端はもはや、もはや平行ではない
The edges are no, no longer parallel
その両端はもはや、もはや平行ではない
And there is no law of averages here
そしてここには平均なんてものはないんだ
If you feel down
もし君が落ち込んでいるなら
Then you're bound to stay down
ずっとそこに居続けなければならない
All of the things you said
君が言った色々なことは
So meaningful
とても意味があるものだった
They are all so suddenly meaningless
それらがすべて突然意味になってしまう
And the looks you gave
そして君が見せた表情は
So meaningful
とても意味があるものだった
They are all so suddenly meaningless
それらがすべて突然意味になってしまう
Oh ...
ああ…

And there is no law of averages here
そしてここには平均なんてものはないんだ 
If you feel down
もし君が落ち込んでいるなら
Then you're bound to stay down
ずっとそこに居続けなければならない

My only mistake is I'm hoping
僕の唯一の過ちは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
My only mistake is I'm hoping
僕の唯一の過ちは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
My only mistake is I'm hoping
僕の唯一の過ちは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
My one mistake is I'm hoping
僕の間違いのひとつは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
My only mistake is ...
僕の唯一の過ちは…
My only mistake is I keep hoping
唯一の過ちは期待し続けてるってこと
My only mistake is I keep hoping
僕の唯一の過ちは期待し続けてるってことさ
My only mistake is I'm hoping
僕の唯一の過ちは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ
I'm hoping
望んでいるんだ
My only mistake is I'm hoping
僕の唯一の過ちは期待してるってこと
I'm hoping
僕は望んでいる
I'm hoping
望んでいるんだ

ソングライター: Steven Morrissey / Alain Whyte
The Edges Are No Longer Parallel 歌詞 © Artemis Muziekuitgeverij B.v., Barrow Gang

★★★

この人の歌は何故こんなに優しいんだろう。

97年にアルバム「マルアジャスティッド」を発表したモリッシーの98年日本のみ発売の6曲入りミニアルバム「ロスト~レア・トラックス」。どれも美しい曲ばかり。他の人も言ってたが、何故オリジナルのスタジオ・アルバムに収録されなかったのか不思議なくらい。

わたしはどうも同じアルバム、同じ曲を何度も何度も繰り返し聴く癖がある。CDを手に入れてからはほとんどそればかりを聴いていた。好きなものをとことん好きになれるのは才能かもしれない。

5年前、わたしはこの廃盤のミニアルバムがどうしても欲しくなってしまった。その頃アマゾンでは中古のCDにやたら高値がついていて買うのを躊躇していたのだが、他で探してみるとebayで手頃な価格のものがあったので速攻で購入した。それが6月ぐらい。

その後わたしは乳がんが発覚して、9月から翌年3月まで家族と離れて日本に滞在し治療することになるのだが(参考記事:チェンジズ)、その間もiPodに入れたこの「ロスト~レア・トラックス」の曲をひたすらリピートして聴き続けた。

ただ聴きたいというだけではなくて、聴かずにはいられなかった。手術後のからだも精神的にもめちゃめちゃ弱っていた日々を乗り越えられたのはモリッシーの歌のおかげだったと本気で思っている。聴くと今でもあの頃を思い出してちょっと切ない気持ちになる。

「ジ・エッジ・アー・ノー・ロンガー・パラレル」という曲は特に繰り返し聴いた曲。

以前からずっと”The edges”というのが何を意味しているのか考えていたのだけど、今回翻訳のために調べていると、”the edges of one's lips(唇の両端)”という表現があるのを見つけた。

人は落ち込んだり不安になっているとだんだん口角が下がって口がへの字になってくる。この曲で歌われているのもそのことなのではないかと思った。

ここで話は飛ぶが、昔経済的に苦しかった時代、雑誌で口角を上げると運が良くなるっていうのを読んで実践したことを思い出した。顔が筋肉痛になったけど、その後バイトに呼ばれたり、仕事が決まったりして少しづつ好転していったのだった。長い間まともに聴いていなかった音楽を再び聴き始めたのもこの頃だったな。

手術後の苦しかった約2年間、この曲にわたしはずっと励まされていた。モリッシーの歌声は心の隙間にスッと入り込み寄り添ってくれ、ガチガチに硬くなっていたわたしの気持ちとからだに共鳴して、少しづつそれを和らげる。

そして希望を持つことを忘れさせないでいてくれた。”I'm hoping” 期待をすることは執着なのかもしれないが、間違ってはいない。いつまでも落ち込んでいるものか、いつかここから抜け出す時が来るんだと自分に言い続けた。わずかでも希望を持つということは、本当に辛い時期にこそ大切なんだと思う。それでどうにか日々をやり過ごしていくことができる。

この曲は今でも気持ちが少し沈んでいる時は必ず聴きたくなる。これは勝手な想像なのだけど、この曲がこんなにも優しいのは、モリッシー自身が精神的に苦しい時期を乗り越えて書かれたものだからじゃないのかなって気がする。癒しの波動が半端ない。

ちなみに2009年のリマスター盤「マルアジャスティッド」は「ロスト~レア・トラックス」の全曲6曲が追加され、旧盤からの2曲が削られている。

まあそれも良いのだが、大好きな「ロイズ・キーン」と「パパ・ジャック」が削られたのは残念すぎるし、旧盤「マルアジャスティッド」のあのダサいジャケットデザイン(←本人が変えたかった気持ちはわかる。笑)も愛着があって好きなので、個人的にはやはり別々に聴きたいかも。

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★見出し画像にも使った写真、CD3枚長男に頼んでカッコよく撮ってもらった。左から旧盤「マルアジャスティッド」、「ロスト~レア・トラックス」、リマスター盤「マルアジャスティッド」








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