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夜と空のコラボは最強

現在のところ募集されているnote公式さんからのお題は、ハマった沼を語らせて、なのだそうな。

そうですね。ハマった沼は、小学生の頃に住んでいた家の目の前にあった畑の沼で、その高台にあった広場から畦道まで一気にジャンプしたところ、見事に着地に失敗、スニーカーをボロボロにしてオカンにすんげえ怒られた夕暮れの景色が印象に残っています。

が、このお題の内容としてはたぶんそういう沼ではなく、オタクがハマる沼のことで、つまりは推しのアイドル、好きな漫画、毎日のように飲んでいるドリンク、嫌なことがあった時にいつも行く公園などを指すのでしょう。

ということで自分を顧みて、果たしてそのような沼へと入ったことはあるのだろうかと思い返してみたのですが、胸を張って、私はこれを失ったら生きていけません、といえるようなものが全然ない。

もちろん、この世の中の何にも興味がないというわけではなく、推しのアイドルというのはいないけど昔も今も宮﨑あおい様のことは崇拝しているし、ドラえもんは0歳の頃からマイフェイバリットコミックだし、このところ角ハイボールはプリン体ゼロだから健康にいいということに気づいて毎日のように呑んでいるし、嫌なことがあった時に行く公園は市内だけでも3つある。

しかし、どっぷりと夢中になり、1日も忘れることがなかったのかといえば、そうとは言い切れない。

宮﨑あおい様は素晴らしいが星空凛ちゃんも素敵な女性であり、いつからかドラえもんの出すひみつ道具よりもエスパー魔美のヌードシーンの方に興味を持っていたし、セブンイレブンのアプリの抽選に当たったので昨日はアサヒビールを買ったし、少し前に行こうとした公園はベンチにカップルがいたので邪魔するのは良くないからやめたりと、まるで一貫性というものがない。

ならば、このところおまえがうるさく書いている銭湯やサウナはどうなのかということになりますが、いかんせんまだハマってから日が浅い。まだ5年も経っていない。

もっとぬかるみに突っ込み、聖地と名高い静岡のサウナしきじや、温泉がコンビニ並みにあるという大分県別府市に行ってきちんと勉強しなければ、沼に踏み込んだとはいえない。

自分が生まれてから現在まで、一度も飽きることなくハマっていたものはなんだろう。街灯がぽつりぽつりと光を放ち始める頃、歩きながら考えた。信号待ちで立ち止まり、ふと上を見たら気づいた。

空だ。

そう、空。

ほとんど毎日のように見ているので、1日に1回として数えたとしても10000回を優に超える頻度で見ている。なのに飽きない。あれが宇宙に繋がっているという事実に、無限大の可能性を感じる。

日本の景気がどんどん悪くなり、100円と書いてある自販機のペットボトルが110円に値上がりしているクソみたいな社会でも、空さえあればなんとかなるだろうという気持ちになる。

さらに、夜の空は格別にいい。昼よりも宇宙に近づいている感じがする。夜と空のコラボというのは最強だ。

B'zとGLAYとミスチルの共演というのは凄いニュースだったが、さすがに夜と空の共演の規模には及ばない。なにせ、全世界で開催されている年中無休のライブなのだ。しかも全席無料で観られる。

通常のライブコンサートでは、開演中は客席の明かりが消えている。

照明がステージに集中して充てられ、チケットを手にした観客たちは舞台に魅入り、推しへの愛を伝えようと、団扇を揺らしたり、拳を上げたり、名前を叫んだりする。

それと同じように、今夜の空に輝く宇宙というステージに向かって、熱い声援を送ろう……、などと公園のベンチでふと思いつきましたが、隣のベンチにカップルがいたので、あと、通報されたら困るのでやめました。

それにしても、星空凛って素晴らしい名前ですよね。


サウナはたのしい。