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ドイツ人との結婚と親族つきあい- お祝い日の過ごし方-

今回の記事では、
ドイツの祝日や家族・親族との付き合い方について語ります。

休みは州によって異なりますが、ドイツ全土で共通の休日「Pfingsten(プフィングステン)」のお休みが5月19日(日)、20日(月)にありました。

ドイツでは、祝日に家族や親族との付き合いが非常に大切にされます。
イベントを通じて家族との時間を大切にする文化が根付いています。

独身はちょっと寂しいかもしれませんが、やっぱり自由です。
家庭があると「親族のおつきあい」を避けては通れません。

ドイツ人と結婚した場合、具体的にどのように親族と付き合うのか、
をお見せします。

「総括」では、ドイツでの結婚も簡単ではないよ、そんな話をします。
細かい内容を読みたくない人は、「総括」に飛ばすこともできます。


Pfingsten(プフィングステン):聖霊降臨祭


Pfingsten(聖霊降臨祭)は、ドイツで重要な祝日です。
イースターから50日後にあたる日曜日と月曜日に祝われます。
宗教的な意味だけでなく、季節のイベントとしても扱われます。

聖霊降臨祭月曜日は、Pfingstmontag(プフィングストモンターク)と呼ばれます。

金曜の夜から月曜までお休みになるので、家族の元に帰ることができます。

*ドイツの企業は、ワークライフバランスを優先するので、前後の時短やお休みを取りやすいです。

17日(金):ミュンヘンからベルリンへ


今回はアウトバーンで最大時速200キロを出しました。
アウトバーンの速さに慣れると、こんなもんかという感想w

夫の仕事を早く切り上げて、13時半にミュンヘンを出発。
ドイツ人の大移動で渋滞がところどころにあって、ベルリンの夫の実家に着いたのは21時半でした。8時間もかかってしまった。

ケーキを食べて、義両親と談笑して就寝。
くたくたです。

18日(土):Pfingsten(プフィングステン)前夜

ベルリンの「孔雀島」Pfaueninsel


人馴れしすぎの孔雀さま

ベルリンとポツダム間のハーフェル川に浮かぶ美しい島に、夫の両親と訪問。フェリーに乗って島に。
孔雀が放し飼いにされ、自然と歴史的建築物が魅力。
ユネスコの世界遺産に登録され、観光地として人気があります。

とにかく島とその周辺を歩く、歩く、歩く!

ベルリンのBlockhausというレストランで食事


ここの眺めは絶景。ぜひ早めに予約を!

ベルリンのWannsee(ヴァンゼー)エリアにある歴史的なレストランで、美しいハーフェル川を見渡すことができます。

季節の料理や伝統的なドイツ料理を提供しています。広々としたテラス。

ドイツの義両親に、一番眺めの良い席を予約してもらいました。
この魚料理めっちゃくちゃ美味しかった!!!


夜の会

夜は、家族でお酒を飲みながら談笑します。
また一緒にドイツ映画やドラマもみます。

バイエルン訛りのドイツドラマは結構苦痛でしたが、頑張って鑑賞してると最後はちゃんと楽しくなります。とほほ。
でもリラックスではなく、頭を使ってるので、くたくたです。


19日(日):Pfingsten(プフィングステン)


ベルリンからシュヴェリーンへ

シュヴェリーン城はすごく美しいので、行った方がいいです!


ベルリンからシュヴェリーンにいるおばあちゃんに会いに行きます。
車で約2時間半。

Hotel ARTEで食事

シュヴェリーンのHotel ARTEのレストランでお祝いの会食。

ここのラム肉とヨーロッパナマズ(?)の魚料理、トンカ豆アイス最高に美味しかったです!メニューが実に良いのでオススメします。

おばあちゃんのおごりで、おこづかいとプレゼント付き。 ありがとう、いつも可愛いおばあちゃま。

アート展

現代アート展で絵画や写真などを鑑賞。

おばあちゃんの家で談笑

おばあちゃんと、義両親、私たち夫婦でケーキとお茶、コーヒーで、
ずっと談笑します。

お話大好きなおばあちゃん、おばあちゃんの性格が大好きです。
好きだけど…夜はもう疲てくたくたです。

20日(月):Pfingsten(プフィングステン)の月曜日

ハンブルクの妹家族を訪問

妹夫婦が赤ちゃんを産んだので、プレゼント片手に訪問。
日本のカレーを夫と作りました。
また「散歩」「ボードゲーム」をして遊びながら、談笑。

今時、便利な子育てグッズがいっぱいあるのね!
テーブルに乗せれる赤ちゃんチェア

散歩とボードゲーム

ドイツ人は散歩が大好き。日本の散歩とは概念が違い、相当の距離を歩きますので、要注意。
ドイツ文化の遊びは基本アウトドアで、身体も強く、とにかく体力が違います。

また、「ボードゲーム」を遊びます。
これも覚えておくといいと思います。ドイツ人と仲良くなるにはボードゲームを楽しめるようにしておくといいです。*日独の遊び方が本当に違うことを先に覚えておいてください。
日本の遊び方は、ドイツ人にとって不思議なもの。ドイツにいるからには、ドイツの遊びに迎合した方がいいです。交友関係が広がります。

赤ちゃんに癒されましたが、最後はくたくたです。

21日(火):一般的には仕事始め

夫の商談がキャンセルされたので、2−3時間北ドイツを楽しんで、帰ることになりました。

ハイタブのヴァイキングの古代遺跡

ハイタブのヴァイキングの古代遺跡、ドイツ最北の地へ。
現在はドイツですが、かつてデンマークだった場所です。
とても美しい場所でした。(いつか動画で紹介します)


ちなみに、遺跡跡と博物館までかなり歩きます。

バイキングの素敵な喫茶店とお店


駐車場の近くにバイキングのお店があります。
お土産も買えます。

先に、カフェをしてから見学に行くのもいいかも。


METと呼ばれる人気の蜂蜜ワインを買いました!


モーテルで宿泊

新築のモーテル


流石にこのまま帰るとミュンヘンに夜中に到着になるので、ミュンヘン近くギリギリまで車を飛ばし、
マイン川近くのモーテルで宿泊して帰ることになりました。


綺麗なモーテルでよかった。やっと休める…!

22日(水):夫の仕事始め

朝6時にモーテルを出発して、ミュンヘンには8時半ごろつきました。
私はもう体力が持たずのそのままベットで爆睡。

夫は家でホームオフィスを開始。さすが体力お化け。

私はそのまま爆睡です。

総括

親族で集まるドイツの祝日やお祝い

Pfingsten(フィングステン)以外にも、ドイツでは家族や親族との付き合いが大切にされる祝日がいくつかあります。

クリスマス(Weihnachten)と新年(Neujahr), 復活祭(Ostern), 夏の休暇(Sommerferien)…

他に、個人的な「誕生会」、「冠婚葬祭」,「Konfirmation(堅信礼)」等のキリスト教のお祝いや「地域のお祭り」…

ドイツは「家族の絆」を大切にする文化なので、とにかく気がついたら家族や親族で集まっています。そのためのお休みももちろん簡単に取れます。
話によると、他のヨーロッパ諸国も割とそんな感じみたいです。
この家族付き合いが、外国人のパートナーの悩みの種になります。

外国人が日本で住む場合、その逆のパターンも起きてる模様です。
外国人が、結婚して他国に住むとなったら、何かしらの「忍耐」が必要になるのが一般的なようです。

本来、外国人を親族に迎えるくらいなので、異文化を理解する素敵な家族に違いない(?)
それでも、お迎えする方には、なかなか見えにくいハードルを
外国人のパートナーは乗り越える必要があります。

ハードル1:すべてドイツ語です

親族のほとんどがドイツ人です。

日本のケースでもわかるように、日本でも、日本人の集まりで日本語で話すことの方が一般的ではないでしょうか。
実は、それぞれの国ではこれが普通なんですよね。

夫のいとこの奥さんがチェコ人ですが、ドイツ語は流暢です。
しかも、チェコはドイツの隣の国でもあります。

大きな集まりでチラホラとヨーロッパ籍の人を見ましたが、全員ドイツ語を話します。*アジア人は私の他にいませんでした。

いつも思うのですが…

私が「英語」のみだったり、「英語すら怪しかったら」、この結婚生活は成り立たないのではないかと疑問を感じます。でも、そういうパターンもあるに決まってますよね!

これは、私がドイツ語を話せることをマウントしたいわけではなく、
10代からドイツ語を学んできた私でさえ、ドイツ学を専門で仕事してきた私でさえ、この状況は疲れる…
そのことを伝えたい。

言語もできない、文化もよくわからない人のハードルは計り知れません。

そしてもちろん、逆にできるからといっても誰も褒めてくれません。
むしろ、足枷になることもあります。

「ドイツ語がここまで話せてすごいね。すごく努力したんだね。」
なんて誰も言ってくれない。

「なぜドイツ語ができるのに、〇〇ができないの?!なぜやらないの?」
となるのが不思議ですが、これが現実です。とほほ。

日本人がドイツ語を話して、文化についていけることを、誰もすごいとは思ってくれません。アジアおよび日本のこともよく知らないのです。

ハードル2:  アウトドアの趣味が当たり前のドイツ

むしろ、日本人の体力がドイツ人に比べて全然ないこと、鍛えないこと、アウトドアの趣味がないことを不思議に思われたり、何キロも散歩をしないことが不思議で仕方ないのです!

ちなみに、夏は家族でバイエルンの山を歩くことに決まりました。
近々、トレッキングシューズを買いに行きます。
また、水泳とサイクリング、ダンスが待ってます…。

私もさらに体力がつくし、夫がクラス代を払ってくれるということで了承しました。

このくらいの寛容性がないと、ドイツ人との結婚はもしかしたら難しいかもしれません。とほほ。

さらに、既に私がこれだけのドイツ語を話しているのだから、「こうしないのは不思議!」「私だったらこうするのに!」と会うたびに言われてしまいます。(*ドイツ語やドイツに迎合する今までの血の滲むような努力と時間は、むしろ無いことになってて、もっともっと!となります。)

いえ、私は結婚していろいろと相当疲ています。
結婚して、日本の家族や友人、文化、慣れた仕事は一気になくなって、
新しいドイツ生活がスタートしました。心もすぐには追いつくはずがありません。むしろ鬱とも無縁で、元気に社会に溶け込んでる私ってすごいなと自画自賛です。大成功なはずです。でも、ドイツ人にはそうではない。

結局、
移住経験もあるし、ドイツ語も話すし、前回の仕事はドイツ人上司だった。
これを夫も見てきたので、どうして同世代のドイツ人と同じことができないのだろうと思ってる模様です。

私に何が起きてるかというと、
頭ではわかってたけど、仕事のフィールドでも、日本とドイツのあり方が違いすぎて、リズムが狂ってしまう。

それが夫には理解できない。


ハードル3: 仕事のリズムが違う

休みの日には、仕事をしないのがドイツの基本。

オンラインで始めた仕事のメールチェックなどもしたいのですが、できるタイミングがない。ただ仕事のメールをチェックしたいだけでもすごくハードルが高い。

思った以上に休みが多いドイツ。親族との付き合いの中、どこかへ行ってパソコンをいじることがとても変な感じ。それは、多分できない。

日本では許容されるでしょう。少しくらいの仕事のチェックなら、問題ない。別に変なことではない。

でもしっかり休む時は休むヨーロッパでは、その作業する姿はとても変にうつります。労働者の権利がしっかりしているし、それは絶対にダメなことでもあります。

それにいつも、親族と付き合う日には、心も体も疲てしまい、夜は寝ることしかできない。
ドイツのリズムと、日本での仕事のリズムが違いすぎて、うまくリズムが掴めません。日本にいるドイツ人は、日本社会に迎合して日本人を理解していたのだ、とつくづく思うのです。

ハードル4: 自国にいるパートナーには理解が難しい

その人の家族は、パートナーにとって他人です。
もちろん夫のいう通り、夫の家族は最高だと思います。
でもまだ出会って間もない他人であることに変わりはありません。

皆、明るくて親切です。
いろいろよくしてもらってます。経済的にもいっぱい助けてもらってます。

でも、それとこれと話は別で、私はやっぱり時々疲れてしまう。
日本人同士だってそうですよね!
ましてや私だけは、異国で外国語と異文化を頑張らないといけない。
全員言語も文化もリラックスしてるドイツ人!(笑)

でも、「疲れた」と文句を言えば、「じゃあ最初から来なければよかったじゃん」と言われてしまいます。
かといって実際に、「時には行きたくない」や「一人で休みたい」はなかなか通じません。

夫:「俺の家族が嫌いなの!?最高なのに!」
私:「あなたが日本で生活して、同じ状況になったら、そうなるでしょ」
夫:「俺は大丈夫。できる。やるよ。」
私:「でも外国語で全部コミュニケーションして、リラックスできないはずだよ」
夫:「俺はできる。俺の家族は最高なのに、嫌いなの?」
…以下ループ

結局夫は、日本語さえ話せないのに、日本文化にも迎合できないのに、
想像では「できる」と簡単に思える。
いえ、むしろそう思えるのは、日本語を話さず日本社会に迎合したことがないからかもしれません。

もう仕方ないことかもしれないのです。自国にいる人に外国人の気持ちや立場を理解してほしくても、そこは非常に難しい。
戦うより、諦めて受け入れるしかないのです。

それに、どう考えても「参加する」しか選択肢はありません。
夫の言う通り、とても良くしてもらえて、最高の家族・親族ではありますし。

解決法: 頑張らない

そんなこんなで、結婚してから親族イベントが続いてます。
ドイツの生活になれ、親族・家族、友人、近所付き合い、家事や料理もこなし、ドイツ語だけで生活、ドイツ文化に迎合。子供ができてもいい準備…。
ミニジョブも開始しました。

もちろん、移住経験もあるし、大学に行ってたし、完璧ではなくてもドイツ語もできる。ドイツ文化もよく知ってる。
だから、夫には「出来て当たり前」なんです。
でも、心身にとっては当たり前じゃない。ちゃんと頑張ってる。

実は、もっと早くメインの仕事を始めようと思ってたんです。
でも、メインの仕事を優先させていたら、親族付き合いは100
%断念していたでしょう。今でもこれは英断だったと思います。

夫から見たら、
仕事はするけど、付き合いが悪い冷たい女になっていたと思います。

夫には永遠にわからないことかもしれません。
むしろ、経済的に一馬力で頑張ってる夫は、私に早く仕事してほしいと思ってるはずです。怠けているように見えてるかもしれない。東京でバリバリ働いてたのに、意味がわからないかもしれない。

どうやっても夫には、同じドイツ人女性(もしくはヨーロッパ女性)と同じフィールドに立ってるようにしか見えないのです。

だってドイツ語を話してるし、文化も迎合してるんだもん。
心身の疲れ、リズム、リラックスしてるかどうかなどは、全部見えないものだもの。

最後に: ドイツでの一人生活も大変だった

しかし今のドイツ生活は、夫に経済的に支えられています。
私の貯金が尽きても、怖くないです。

当時は、家のこと、お金のこと、学業のこと、友達や彼氏のこと、ドイツ語のレベルなどで、たくさん悩んでいました。

ドイツ語がほとんどできなかったので、だんだん付き合いも苦痛になる。
今の比じゃないです。だから一人になって孤独になることを繰り返していました。

そういう意味では、お付き合いの悩みのレベルも変わったわけです。
今では、簡単にドイツ人の集団と溶け込めるわけです。

「もっとチャレンジしなよ!」って言われて、「既に色々頑張ってるわい」とムカついているというレベルに変わりました。言い返しもしているし。

だから、人間はチャレンジと継続していけば、成長はするのです(笑)
何かを前向きに愚直に続けていればいいんです!

なのでしばらくは、仕事や生活をゆるめて、のらくらしながら、親族付き合いや家庭平和を優先していこうと思っています。


ドイツ人との結婚、ドイツ生活、ドイツ文化、
誰かの参考になればと思い、書きました。お読みくださりありがとうございます^^






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