選択肢を、減らさない
なんとなく最近考えていたこと。
恩師の先生から、「決めつけないこと」という指導をよく受けました。
リハビリにおいて、「決め付けること」は非常に危険性の高い行為であると感じます。
例えば、自分は最近、脳や脳画像を勉強し、臨床でも取り入れるようにしています。
ちなみにこの取り入れ方については、別途noteを執筆中で、これは年内には公開したいと思っていますが。
それはさておき。
こういう勉強していると、脳画像こそが答えである、と考えていそうな風潮に出会うことがあります。
でも。
そこに答えがある、となると、他の選択肢が消えるんですよね。
当然ですが、脳画像は答えではありません。
それに、今の段階では、脳科学といったものも、答えにはならないと思います。
いろいろ勉強していくと感じますが、実は、本当にちゃんとわかっていることなんて、ほとんど無いんじゃないかな?
わからないのに、選択肢を減らしたら、マズイですよね。
そして、勉強することにより、いろんな言葉や考え方を学びます。
これにも落とし穴があって。
臨床での現象を、その言葉や考え方に当てはめて、安心しようとしてしまうことがあります。
これは正に自分自身の経験談で、恩師の先生から指摘されて、ハッとしました。
上手く臨床を型にはめられると、安心して、そこで思考が停止するんですよね。
その後、猛省したことを覚えています。
(ちなみに、これはそんなに昔の話ではありません)
自分は今までいろいろなリハビリを見てきて。
ボバース的な介入で良くなる人、そうでもない人。
装具療法で良くなる人、そうでもない人。
その他徒手的なものだったり、運動療法的なものだったりで、良くなる人、そうでもない人。
結局、どれをやっても、よくなる人もいれば、そうでもない人もいる、と思っています。
絶対がない以上。
選択肢を消してはいけない。
「自分はこれでいく」
と決めたほうがいい、と思っていた時期もあったのですが。
実はそれって、自分を楽にしたい、ってことだったんじゃないかな、と思います。
予め選択肢を制限していたほうが、その分思考を広げずに済むので、楽チンなんですよね。
あれも、これも、って考えなきゃいけないのは、実際しんどい作業だと思います。
ただ、その中に、可能性が混じっているかもしれない。
そう考えれば、しんどいなんて、言ってられないですよね。
患者さんからしたら、1つの方法に特化したセラピストよりも、広範囲を網羅しているセラピストの方が有難いのではないか、と、そんなことを考えていました。
少なくとも、病院の保険内でのリハビリにおいては。
まずは、そういった、「選択肢を減らさないセラピスト」になっていきたいなぁ、なんて思っていたのでした。
では、おやすみなさい。
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