見出し画像

局所循環からみた筋弛緩理論とその実践

どうもー、シータです(^_^)



いつの間にやら、

前回noteから3ヶ月以上もの月日が流れていました

が、ついに、

新作が、

完成致しました~!👏👏





今回は、記念すべき第10弾noteになります。


というわけで、相当に気合を入れて執筆した

そのテーマは
「局所循環からみた筋弛緩理論とその実践」
と題しました。



ではまず、なぜこのテーマにしたかについて、少しお話していきます。







臨床で悩む問題点として取り上げられることの多い

画像1


これは、日本理学療法士協会の理学療法白書(2005年)における実態調査でも、理学療法の対象障害として関節可動域制限は全体から見て13.1%で2位に君臨しています。ちなみに1位は筋力。(1)




また、2010年の理学療法白書でも「治療した患者の最も問題となった障害について多いものから順に5つ選んでください」という設問に対し、1位~5位全てにおいて関節可動域制限がTOP5にランクイン(2)しています。



そんな関節可動域制限ですが、ここで一つ皆さんに問いかけます。



責任病巣として最も可能性が高いのは、

何の組織でしょうか?



その答えの前に、



ここで、ある報告をご紹介。


ラットの足関節を最大底屈位でギプス固定した後に、下腿後面の皮膚の切開と下腿三頭筋の全切除を行い、各不動期間の背屈方向のROM 制限に対する皮膚と骨格筋の関与率を求めた。
その結果、骨格筋は不動1週後で80.5%、2週後で65.4%,4週後で54.8%,8週後で35.5%,12週後で25.4%関与していた。(3)

動物研究ということもあり、参考程度ですが、


この研究で、不動期間が長ければ長いほど骨格筋以外の組織が影響してくる可能性が高いが、


1ヵ月以内の不動で起こる拘縮は,
骨格筋由来が大きく、拘縮を引き起こす初期段階の貢任病巣の中心は骨格筋にある。

とも捉えられます。




よって、【筋・筋膜】の状態をいかに改善させるかが重要になってきます。



そして、その筋筋膜が制限因子となる場合、


画像2


大きく分けるとこの3つに分類する事が出来ます。

①の高筋緊張状態は、徒手的なアプローチで改善が見込めます。


・治療の初期段階では適切に筋収縮を抑制する必要があり、その結果として関節可動域が改善する可能性が高いと思われる。(4)

まずは、筋収縮=筋緊張を抑制する必要がある。というわけですね。




②の器質的に筋筋膜が変化した状態は、いわゆる【線維化した拘縮】であるとも言えますね。

現段階では不可逆性とみられています。

つまり、一度起きると治らない。


ただ、


③の両者が混在した状態が臨床では非常に多い。

この場合は、こう考えるのがベターです。↓

拘縮に対し何かしらアプローチを考えるにせよ、

関節運動を行った際に最初に抵抗してくるのは異常な筋収縮であり、この状態のままでは拘縮に対して直接的にアプローチすることは困難であると思われる。(4)

との見解もあり、やはり前者と後者、どちらを意識したアプローチにせよ筋緊張を抑制するアプローチを行う必要がありますねら、




では、ここからジワジワと、今回のテーマへと入っていきます。



この両者を考えたアプローチをする際最も重要と言っても過言ではないのが

画像3


だと臨床でも考えています。



それでですね。ここからが、今回のnoteを読んでいただきたい最大の理由になります。




局所循環を是正すると、

画像4

をもたらす事が可能となります。
これが、最大の理由で、結論です。





実は、第8弾の【臨床ストレッチングnote】で、局所循環についてはある程度執筆しています。ただ、あくまで臨床に繋がる部分だけを切り取った、総説と言いますか、全体をまとめた様な内容にしていました。
ですが、実はまだまだ追記だけでは収まりきらない程、お伝えしたいことが山ほどあります。笑
※ちなみに今回は、ストレッチに関してはある程度深堀はしていますが、ストレッチングのみってわけではないです。



以上より・・・第10弾note、脈管学は局所循環にフォーカスを当て、筋を弛緩するための理論と実践を執筆していきます。




では何故、
局所循環を理解する事が拘縮予防や即時的筋弛緩に繋がるのか?




倉田は、ROM制限の筋性因子を、筋短縮とは別に【筋弛緩不全】を挙げている。

その状態は局所の循環障害によるATP 産生効率の低下を原因とし、改善には局所の微小循環障害の是正と、加えて筋弛緩を完成するために伸張力を加える必要がある。


としている。




これを踏まえ、結論からお伝えしますと
筋を弛緩させ痛みや可動域を改善させたいのなら、局所微小循環を是正しましょう。
って話です。





この理由と実践方法を、今回は事細かに臨床で応用出来る様に執筆しています。
本noteの主な流れは、

画像6



こんな感じでいきます。

内容に入る前に、1点だけご留意いただきたい点がございまして。

留意点
・筋を緩める方法は、局所循環のみで語れるものではなく、神経学や解剖学、また物理学的な見方等も必要です。(アプローチをする時のエッセンスとしてご一読ください)


それでは!序論はこの辺にしまして。
本編に入っていきましょう!



画像5


〜ご感想〜






ここから先は

9,533字 / 5画像

¥ 780

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?