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予備校講師も務め受験生を合格に導いたPTが指南!脳の機能を最大限に活かす勉強のポイント七箇条

【目次】
○ はじめに
○ 七箇条の前の大前提(其の0)
 〜記憶の忘却曲線について〜
 ・忘却曲線では、どれだけ忘れる⁈
○ 其の一
 〜脳のメカニズムを利用した復習の仕方について〜
 ・やみくもに復習するのはどうなの?
 ・短期記憶を長期記憶に変えるポイント
 ・「記銘力」というもの
 ・完全に忘れたものを復習すること
○ 其の二
 〜ベストな復習のタイミングとは⁈〜
 ・タイミング次第でやりやすさが変わってくる
 ・覚えている度合い4パターン
 ・なぜそのタイミングが良いのか
○ 其の三
 〜手帳やカレンダーを利用した効率的復習法〜
 ・復習をタイミングを忘れてしまう
 ・復習を実行するためのツール
 ・具体的なやり方
 ・穴がなくなる
○ 其の四
 〜つながりで記憶を強固に〜
 ・心臓の右心室と左心室どっち⁈
 ・エピソード記憶とも繋がる
○ 其の五
 〜集中力アップに効果を発揮する方法〜
 ・「○時○分までにここまで終わらせる!!」の意識がもたらすもの
 ・パッと切り替えるのもあり
○ 其の六
 〜憶えにくい、聞きなれない言葉の覚え方〜
 ・なじみに触れる
 ・いっぺんに 覚えるのははっきりいって難しい
○ 其の七
 〜復習するときの気持ち→「もったいない」〜
 ・復習は大事なのは分かっているけど・・・
 ・復習は面倒くさい
 ・英単語の例
○ おわりに


記憶のメカニズムを知っていますか?

普段、国家試験対策などの勉強をしていて、

「なかなか覚えられないんだよなぁー」
「勉強してもすぐ忘れちゃう」
「私って頭悪いなー」

って感じてしまうこと、ありませんか?

じつはそれは頭が悪いのではなく、勉強のやり方に問題があるのかもしれません。

実際に無駄の少ない、効率的な勉強法というものが存在します。

ここではわたしが実践して効果を実感できている方法の1つとして、人間の脳の記憶のメカニズムを利用した勉強方法を紹介していきます。

はじめに

現在理学療法士9年目の小島一範と申します。

私は、大阪大学の理系学部を卒業後、とある企業の研究職として勤めた後、医師を含めた医療人への転身を志し、そこから大学受験の勉強を始めました。

2年間の大学受験生活の間では、とにかく効率を求めて勉強法を探していました。

そうして自分なりの効率の良い勉強のやり方を確立していきました。

その結果、全国模試では国公立大学医学部医学科でA判定をもらうほどの学力を身につけました

PTの養成校に在籍していた時代には、とあるプロ家庭教師会社や、県家庭教師ネットワークにてスーパー家庭教師として非常勤で働いていたり、また医歯薬系の予備校講師も務めておりました。

教える際に、下に書かれている勉強法をみっちり教え込むことで、生徒のほとんどはグングン成績を伸ばしていきました。

2ランクから3ランク志望校のランクを上げることもできたりしました。

そしてここでの内容、じつは一生使える勉強法になるはずです!

というのは、国家試験の勉強に限らない他の勉強も、基本的に同じやり方でできてしまうからです。

このスキルを身に付けたあなたは、明日から、いや今日からの勉強ライフが一変するかもしれません。

私自身も、現在の日々の業務などで学習をする際は、この勉強法にのっとって意識しながら身に付けるようにしています。

「これはゼッタイに覚えよう!」と思ったモノは、取りこぼしなく自分のものにすることができます。

このように人間の脳にも合理的なやり方で勉強すると、効率も2倍にも3倍にもなって、効果的ですし、人生も有意義に過ごせます。

それでは、そんな多くの人に有効と思われる勉強法について詳しく解説していきましょう!


◯其の0 記憶の忘却曲線について

記憶のメカニズムを理解するために必要なことを書いていきます。

 まず、「人は忘れる動物だ」ということを完全に認めてしまいます。
 そのうえで、脳の仕組みを知る必要があります。
 これを知っているのと知らないのでは、その後の勉強効率に大きく影響します。

 その脳の仕組みを知るのに参考になるのが記憶力に関する忘却曲線というものです。

 そのなかでも、19世紀のドイツの心理学者であるエビングハウスが人間の記憶力についての研究成果を発表したいわゆる「エビングハウスの忘却曲線」というものがあまりにも有名です。

最近では難関私立中学校を受験する子たちも塾で教わりこの方法を取り入れているようです。

  このエビングハウスの忘却曲線によると、意味のない言葉の暗記など、普通の単純暗記であれば、1回覚えたと思っても、1時間後には56%、9時間で64%、1日たつと約70%忘れています。

 ではなぜ人は長期的に覚えることができるのかというと、繰り返し覚えなおしているからです。

繰り返し覚えなおすことによって、記憶は強化され、忘れにくくなっていきます。

  ですから、例えば、今日あった出来事を思い出すだけでも、その出来事に関する記憶が強固になります。

これがまさに復習の効果です。
この脳の仕組みを勉強に利用してやればよいということです。
 

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