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なぜサッカーが人を健康にするのか

こんにちは。
サッカーを通じて健康寿命を延ばす。ということをテーマに活動しています。イットです。
今回は、「どのようにサッカーが人を健康にするのか」、「なぜサッカーじゃなきゃダメなのか」について深堀りします。

健康とは何か

まず、「健康とは何か」についてです。
WHOによると、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と定義されています。

1938年から現在進行中で行われているハーバード成人発達研究によると、人々を幸福に、そして健康にするものは、良好な人間関係に尽きるとされています。

たしかに肉体的、精神的、社会的満足度は、良好な人間関係に因るように思えます。上司と良好な人間関係を築けず、理不尽に怒られてしまったときは、体が重く感じるし(肉体的不健康)、ストレスも感じるし(精神的不健康)、仕事へのモチベーションも削がれる(社会的不健康)でしょう。もっと大きな人間関係の問題だと、いじめ、虐待、パワハラ、離婚などがありますが、これらの問題もやはり人々を健康から遠ざける原因となります。つまり、良好な人間関係が人々を健康に導いてくれると考えられます。

サッカーは人間関係の連続

そして、サッカーはというと、まさに人間関係の連続です。作戦を立て、仲間と話し合い、鼓舞しあいます。チームのために汗をかき、仲間が取りやすいようなパスを出し、それを受け止め、点が入ればみんなで喜ぶのです。試合前も試合中も試合後も、仲間も想い続けます。サッカーを通して、人間関係をいかに構築していくかを経験することができます。

仲間と考えが違ったらどうするか?

話し合いで仲間と意見が違ったり、プレーの息が合わなかったりしたときはどう対処するでしょうか。反発する、のではなく、受け止めることが大切になります。「ああ、そういう狙いがあったのか。俺はここを狙っていたんだよ。次はそこに動くからそこに出して欲しい。」というように相手の意図を受け止め、自分の考えと相手の考えをすり合わせることが必要になります。サッカーをしていれば仲間とのずれを埋め合わせる能力が身に付き、それによって誰とでも良い人間関係を作れるようになります。多少パスがずれたとしても、「大丈夫大丈夫、俺が上手くトラップするから!」というように広い心を持つことは日常生活でも活かされます。

フローな状態はすごく健康に良い

フローな状態とは、ある活動に完全に没頭し、集中している心理状態を指します。いわゆる、ゾーンに入るというやつです。フローな状態になると、ドーパミンやセロトニンという幸せを感じるホルモンが脳から放出されます。ボールを追いかけ、敵や味方の位置を見て、ゴールを狙うという集中力を大変必要とする活動は、フローな状態へ導いてくれます。さらにサッカーは、やっている側だけでなく、観ている側もフローな状態になれます。観客は皆、ひとつのボールの行方を観ることに没頭します。そして幸せホルモンがドバドバ出ます。日常的にサッカーをしたり、観たりすることは人生の幸福感を上昇させ、肉体的・精神的・社会的健康に近づけてくれると期待できます。

他のスポーツじゃだめなのか?

人間関係が健康に結び付くのは分かったけど、サッカーではなくて他のスポーツじゃだめなのかと疑問を持つかもしれません。ここからはサッカーがいかに健康に良いかお話しします。

有酸素運動と無酸素運動どちらもできる

サッカーはゆっくり走ったり、止まったり、急に走ったり跳んだりします。有酸素系のエネルギー供給は持続的で低負荷の運動でなされ、無酸素系のエネルギー供給は主にダッシュやジャンプなどの瞬間的で高負荷の運動でなされます。有酸素運動は脂肪を分解することで効率的なエネルギー供給しているため、ダイエットや体力向上に効果があります。無酸素運動は大きな力を生み出す筋力をつけることができます。筋力をつけると、良いことが3つあります。それは、「引き締まった体になる」「筋肉自体の代謝が良くなり、太りにくくなる」「立ち上がり、階段、持ち上げ、握りなど日常生活上での便利が増える」という点です。代謝をあげ、脂肪を分解し、体力と筋力をつけて、健康的な体作りするにはもってこいのスポーツです。ダッシュやジャンプなどの無酸素運動を高頻度にするスポーツや、マラソンなどの長時間低負荷のスポーツに比べて、サッカーはエネルギー供給の点から2つのメリットを大きく得ることができます。

下半身を鍛えられる

サッカーはやはり足腰が鍛えられます。足腰の筋肉は全身の筋肉のうちの大半を占めます。そのため足腰の筋肉がしっかりあると、スポーツをしていない時間でも筋肉がたくさん汗をかいてくれます。そうなると基礎代謝量がグンと上がります。基礎代謝量が十分にあると、太りにくい体になるだけでなく、体内環境も良くなり病気になりにくくなります。さらに、足腰の筋肉がしっかりあると転倒リスクが小さくなるため、老後の転倒骨折対策にもなります。高齢者の転倒・骨折は大きな問題で、転倒・骨折の経験により行動が制限されたり不安をもったりと、健康に大きな影響を及ぼします。将来のためにも今のうちから足腰を鍛えておくことが重要です。

頭をめっちゃ使いながら動く

サッカーは広いピッチで敵味方合わせて22人が動き回ります。敵の動きも味方の動きも、敵の戦術も自チームの戦術も、見て、考えて、その時の最適解を選択することが求められます。さらに、これらのことを考えながら足でボールを扱います。めっちゃ脳に良いです。脳トレになります。これ以上脳に良い負荷になるスポーツはないのではないでしょうか。人間は自分ができるかできないかくらいの難易度のものに挑戦するときに、脳が最大限活性化すると言われています。私は、サッカーを始めて18年ですが、未だに脳が最大限活性化してくれています。なぜならサッカーは今までと同じ状況が二度と来ず、常に頭を使い続けなければならないくらい難しいスポーツだからです。選手のポジショニングや、時間帯、スコア、自分の調子、天候、グラウンド状況など、様々な因子が絡み合い、今と同じ状況は二度となく、その時の最適解を選ぶことが求められるのです。生涯スポーツを楽しみ、脳にも喜んでもらいたいならば、サッカーは最適だと考えられます。もし、サッカーが難しすぎる場合は、フットサルをお勧めします。フットサルはサッカーに似ていて、サッカーより人数が少なく、コートも小さいため、初心者にとって始めやすいスポーツだからです。脳に刺激をいれることにより頭がスッキリするという即時的な効果だけではなく、頭の回転が速くなり仕事の質や生活の質が向上することも期待できます。

他のスポーツに比べて圧倒的にミスが多い

先述の通りサッカーは難しいスポーツです。そのため、他のスポーツに比べて圧倒的にミスが多いです。それにより、サッカーをやっている人たちはミスに寛容になります。味方のミスにも自分のミスにも広い心を持ってくれます。いちいちミスを気にしていたらやってられません。サッカーをしていれば、その寛容な心が育てられます。味方がPKを外してもそれを責める選手はいません。しかし、時には味方を咎める場面もあります。それは、味方が消極的なプレーをしたときと、同じミスを繰り返したときです。サッカープレイヤーはいつも、味方に積極的なプレーを求めます。同じミスを繰り返さないようにミスを修正し、チャレンジした結果のミスなら誰も咎めません。この考え方は日常生活にも活かされます。同じミスを繰り返さないために思考し、チャレンジするという力が身に付きます。そして、自分がチャレンジ出来たことを経験した人は、味方がチャレンジしやすい環境を作ろうとします。サッカーで言うと、味方のスペースを空けるために自分がわざと狭いスペースに走り込んだり、声でおとりになったり、というような具合です。ここに人間関係の好循環が生まれます。健康には良好な人間関係が必須です。そのためには、自分自身が積極的な心を持ち、他人と自分の積極的なミスを許容する心が大切になります。サッカーでは、その心が育てられます。

1点の重みが大きい

サッカーはそう簡単に得点が入るスポーツではありません。そのため1点の重みが大きくなります。しかしその分、得点したときの喜びも大きくなります。得点が入ったときはもう体の中からノルアドレナリンやドーパミン、セロトニンという幸せホルモンがドバドバでます。これらの物質は健康に良いということが科学的に分かっています。サッカーをしている人も観ている人も共に熱狂し、共に健康になれるのがこのスポーツの良いところです。

ボールを蹴ったときの爽快感が忘れられない

なんといっても、サッカーの良いところはボールをバシッと蹴れたときの爽快感でしょう。この世の中で、唯一蹴り跳ばしていいものはサッカーボールです。それも罪悪感なしで、むしろ爽快感を得られます。日常生活でなにかを蹴り飛ばしたときは警察に囲まれますが、サッカーボールをゴールに蹴り飛ばしたときは仲間が囲って祝福してくれます。日常生活でのストレスは、溜め込んでいくと大きな健康問題になります。病気の原因で最も多いものはストレスです。良い汗かいて、サッカーボールを蹴り、仲間と喜び合い、ストレス解消を目指すことが出来ます。

サッカーを通して家族関係を良くする

サッカーは人間関係を良くすると繰り返し言っていますが、さらに家族関係も良くしてくれます。サッカープレイヤーは、仲間と意見が違ったときや、ミスが起きたときの対処法を知っています。そのため、サッカーをすれば家族関係も良くなることが期待できます。さらに、もし夫婦や親子間でお互いにサッカーが好きなのだとしたら、それは共通の趣味になります。サッカーをやるのが好きでも観るのが好きでも、それは共通の趣味になるでしょう。共通の趣味があれば、これもまた家族関係を良くしてくれると期待できます。

職場がサッカー場に見える?

サッカーを通して人間関係の礎を築くと、職場がサッカー場に見えてきます。例えばですが、部長というキャプテンがいて、チームで一番走るサイドバック社員がいて、斬新なアイデアを出すテクニシャンがいるということが何となく見えてきませんか?そしたら職場がめっちゃ楽しくなります。さっき部長と定食屋で話してた内容を仲間に伝えたら、仲間が斬新なアイデアを持ってきて、それが成功に繋がった場合、それはもうキャプテンとのパス交換から最後はテクニシャンがゴールを決めるって形と一緒じゃないですか。サッカーで育てた人間関係の縮図を仕事にも活かせるかもしれません。

未来の展望

僕はサッカーを通して健康寿命を延ばすサッカースクールを作ります。怪我せずサッカーが上手くなる体の使い方を指導します。加えて、サッカーの楽しさや、人間関係の作り方、健康になることを教えます。

理学療法士としての経験とサッカー経験を掛け合わせて、皆さんのサッカー寿命と健康寿命を延ばします。

事業としては、サッカースクール運営、パーソナルトレーニング、オンラインストレッチ、サッカーチーム向けセミナーを行います。

最後に

自己紹介

私は東京都立大学で理学療法を学ぶ大学3年生です。サッカー歴は約18年で、現在は埼玉県3部のランゲ浦池に所属しています。サッカー、フットサルのコーチ歴は約3年です。本気でサッカーしてきた経験と、理学療法の知識を活かし、サッカーとフットサルと健康に役立つ情報をTwitterで提供しています。是非フォローしてみて下さい。




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