デスクワークの多い方に取り入れてほしい腰痛予防・改善方法

 上記内容で書いてみます。

デスクワークと書きましたが、普段から猫背になりやすい方には役立つかもしれません。

デスクワーク中、ずっと良い姿勢を維持するのは非常にキツイと思います。

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※https://www.research.johas.go.jp/22_kin/past01_03.html

Bの姿勢から、徐々にAに近づいている方がほとんどではないかと思います。

よく言われる「猫背」の姿勢です。

 専門的に言うと、胸椎の後弯が強まっている状態です。胸椎については、人間の骨格上、元々後弯しているのが通常になります。
(生理的弯曲:頚椎前弯・胸椎後弯・腰椎前弯)

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 しかし、この胸椎の後弯が強まることで他の関節には悪影響が出やすいと思われます。

今回は、猫背、ウォーキングやランニングでの腕振りとの関係性について書きます。

 ランニングにおける体幹の回旋は、骨盤の回旋運動と連動することで足を前に出すswing動作を行っています。

体幹の回旋における胸椎の役割

 背骨と言われるものは、頚椎(7個)・胸椎(12個)・腰椎(5個)・仙椎に分けられます(人によって数に違いがある場合もあります)。

 体幹の回旋は、椎間関節面(上下の椎体の椎間の関節が接する面)の向きにより、腰椎に比べて胸椎での割合が高く80%程度を担っていると言われています(White AA 3rd, Panjabi MM: The basic kinematics of the hu- man spine. A review of past and current knowledge. Spine, 1978, 3: 12-20.)。腰椎は、回旋運動よりも屈曲(前に曲げる)・伸展(後ろに反る)に優位とされています。

 胸椎の後弯角度の増加は肩甲骨の位置にも影響します(肩甲骨外転、上方回旋位)。適切な脊柱の位置を保つことで、胸椎の回旋をスムーズに行うことができます。

胸椎の回旋が出なくなるとどうなる?

①回旋可動域を補うために他関節(腰椎・頚椎など)への負荷が増える
→腰や首、肩が痛くなったりする可能性も。。。

②腕が振りにくい、足を前に出しにくくなる可能性。。
→胸椎後弯up→胸椎伸展・回旋可動性低下→骨盤の回旋・下肢のswing低下

ランニングスピードが上がると体幹の回旋は少なくなる可能性も...?

  西守.伊藤らによる歩行・走行の移動速度変化における骨盤と体幹回旋運動の相互相関分析の研究結果によると、最高速度の走行では、下肢以外の骨盤、体幹においては回旋運動が減少する結果となりました。

 また、青田らによると、ランニング熟練者と未熟練者を比べると、熟練者の方が体幹の回旋運動は小さく、宮地らは体幹上部と下部の捻れの位相差は熟練者の方が小さい事も報告されています。

 上記の事もあるため、必ずしも可動域が増えたからといって走る速さが速くなるとは言えないということも調べてみると分かりました。

しかし、回旋出来る余裕度を持つ事も大事だと思っています。

トレーニング方法ついて

 まずは、左右差があるのか確認します。

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 上の写真のように四つ這いで頭に手を置いて、開きます。

私の場合は、右の方に身体を回すのが苦手なようです。

では、エクササイズに進みます。

・胸椎回旋エクササイズ(臥位・立位)

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 寝て行う種目の注意点は、上側の脚は必ず曲げることです。理由としては、骨盤が回ることを予防する目的です。写真では、右の手を少し前に伸ばし、グルッと回して、胸を開きます。

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 立位での注意点としては、壁側と反対の足は前に出して下さい。これも理由としては、骨盤付近が回るのを予防する目的です。これもやり方は、寝て行う方法と同じになります。

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  壁側の足(右足)を上げて、壁側と逆の腕(左腕)を開きます。 

・胸椎伸展エクササイズ(ストレッチポール・ハーフカットポールでも可)

自宅にストレッチポールがある方はこの方法もいかがでしょうか(バスタオルを丸めて代用するのもokです)。

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 肩甲骨の一番下あたり(第7胸椎付近)にポールがくるようにセットして下さい。両腕を背伸びをするように上に伸ばします。ポールの位置は少しずつ変えても良いですが、腰にセットすると、腰の反り(腰椎前弯)を強く助長してしますので避けることをオススメします。

・胸椎伸展+回旋エクササイズ(ストレッチポール)

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 上記の伸展エクササイズと同様の位置にポールをセットします。頭に手を置いて(このやり方が自分はやりやすかったです)、身体を左右に回旋させます。注意点は、伸展エクササイズと同じですが、追加で両足は曲げて行うことをオススメします。理由は、これも骨盤付近の回旋予防です。

 上記のエクササイズを、1種類1分程度ずつ行った結果が下の写真です。

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まとめ

 今回は、ランニングの腕振り・足のswingに関係する可能性がある胸椎の回旋をデスクワークの際になりやすい猫背姿勢と合わせて書かせて頂きました。ランニング以外にもゴルフ、バッティング、投球動作にも胸椎の回旋運動は重要になりますので、競技力up、将来の腰痛予防のために毎日行ってみてはいかがでしょうか。

ありがとうございました。



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