自分への思いやり力(self-compassion)
前回のNoteにも書いたマインドフルネスストレス低減プログラムへ参加し始めて、毎日のように瞑想をしたり、その関連の実践をしているが、たまに「これってなんの役に立つのだろう」と考えることがある。ちなみに、目的的に瞑想をするのはマインドフルネスの本質と異なるんだと思うけど、「目的」を知りたがる(持ちたがる)のは私の癖だと思う。。
もちろん、日々の継続的な瞑想などが、大きく言えば「精神的健康」にいい影響を与える、ということは、よく知られているし、科学的にも証明されている(脳科学や心理学の研究は数えきれないほどある)。
でも…!どのようにいい影響を与えるの?メカニズムは?とずっと疑問だった。なんでかというと、日々の瞑想自体が、その時(その日?)の気分を良くしてくれるわけでは必ずしもないから。前のNoteにも書いた通り、毎日のように瞑想をしても、心地いい日もあれば、悪い日もある。心地悪い日は、瞑想をやっても「すっきり」はしない。瞑想はリラクセーションでもなければ、気分を和らげる薬でもない。
最近は、瞑想自体には、その時の気分や気持ちを楽にする即効性はないかもしれないけど、瞑想をすることで、自分の状態に敏感に気づくことができる、ということが重要なんじゃないかと思ってる。「気分が悪い」「そわそわする」という状態に気づいたら、「じゃあ、私、今何が必要なんだろう」と考えられる。ある意味、自分で自分のカウンセリングをしているみたいな感覚に近いのかもしれない。そうやって、瞑想で、「自分の状態に気づく→自分のニーズを探る」という練習をしているのだと思っている。その練習を瞑想ですれば、日常でもそれが応用できるようになっていくのかな、と思う。
上の考えたことに関連する記事を読んだ。
「瞑想はなぜ精神的健康にポジティブな影響を及ぼすのか」という疑問を解き明かすために行われた研究についての記事。その研究のよって明らかになったのは以下のこと。
・瞑想は精神的健康にポジティブな影響を及ぼすが、日々の継続的な実践が重要な要素である。より頻繁に瞑想をしている人のほうが、そうでない人に比べて精神的健康状態が良いことが明らかになった。
・継続的な瞑想の実践は自分への思いやり(self-compassion)を増幅させる
・自分への思いやりが増幅することによって、より「人生の意味」を感じることのできるようになり、回避的な行動が減り、結果的に精神的健康にポジティブな影響を及ぼすことになる。
「困難な時期を乗り越えるためには、自分のへの思いやり力は特に重要である。」と書かれていて、それが瞑想によって増幅するとのこと。
自分への思いやり力(self-compassion)の定義は、
・自分自身に対して優しくあること、そして、自分自身を許せること
・人生には様々な痛み、苦しみ、困難があるものだ、ということを認識すること
・自分の中に生起する不快な考えや感情に支配されず、気づくこと。
とのこと。
この定義を見ると、瞑想の練習でやっていること(生起してきた感情や感覚に気づき、それに伴って自分のニーズを探る)は、確かに、自分への思いやり力を増幅させることになりそう。
…目的的であることは、本質ではないのかもしれないけど、妙に納得したので、とりあえずNoteに書き留めてみました。
#マインドフルネス #心理療法 #メンタルヘルス #精神的健康 #心理学 #コンパッション #思いやり
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