正義とは何なのか
『正義の教室』(ダイヤモンド社出版 著/飲茶)、読了。「30人の幼児と自分の娘、どちらを助ける?」というセンセーショナルかつエモーショナルなオビ通り、かなり衝撃的な内容でした。
「平等の正義(功利主義)」「自由の正義(自由主義)」「宗教の主義(直観主義)」という異なる正義・主張や、倫理・哲学から本当の「正義」とは何なのかを炙り出していく講義・対話形式の作品。各個人が持つ主義主張や倫理ってほんと深いな……。そしてそれぞれの主張の欠陥というか欠点もかなり興味深かったです。
『神は死んだ』 これを言ったのはニーチェだったのか……。言葉だけは知っていたのですが、つい最近までニーチェの名前は聞いたことがない、と思っていました。ソクラテス以来の哲学の歴史がその一言で一変したことも初めて知りました。
描かれた舞台、描かれている内容(正義とは? 主義主張とは? 倫理とは?)、話の流れ、どれをとっても面白かったです。なぜもっと早く読まなかった……。そして物語の結論と現代社会への警鐘が興味深かった。そして結末が完全に予想の斜め上どころか完全に真上でした。
各正義や主義主張、倫理をもっと詳しくするために、そして、結論を知った上でもう一度読み返すとどんな違った氣付きがあるのか、近々また本書を読み返してみたいと思います。
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