見出し画像

学校の勉強をしておく理由

小・中・高と勉強が嫌いだった人の方が多いのではないだろうか?

好きな科目に関してはまだしも、全く興味のない元素記号を覚えさせられたり、歴史上の出来事や人物が山ほど出てきたり、

「こんなんいつ使うねん」って思っていた方も少なくないはずだ。

僕もそうだった。特に高校に入ってからは化学や数学が分からなさすぎて、開き直って「こんなん生きてても使えへんやろ」とか言いながら避けていた。

しかし、これも大人たちから散々言われてきたかもしれないが、学校の勉強はしておくに越した事はない。

なぜなら、まずIQについて考えてみよう。

IQとは「Intelligence quotient」の略で、知能を測る尺度である。

過去のヨーロッパでの研究を見ると、人生の「成功」に最も関係の深い要素がIQである事も分かっている。

ここでの「成功」は経済的、または社会的な「成功」を意味しており、「成功」の定義は人それぞれ違うので、IQが低いと幸せになれないとかそういう事ではない。

しかし、IQが高ければ高いほど経済的・社会的に「成功」しやすくなるという事である。

ただ、IQとは、ただ単に学校の勉強が出来ればいいという物でもない。

「知能」には2種類の知能がある。「結晶性知能」と「流動性知能」である。

結晶性知能とは、簡単に言うと、過去の経験や学習から得た知識量の事である。

これは大人になればなるほど高くなる。これは至極当然の事だ。大人になるに連れて知る事も増えていく。

そして、「流動性知能」とは、その知識や経験を使って抽象的に物事を考えたり、問題解決をしたり、物事の中に規則性を見出したりする能力の事である。

これは皮肉な事に大人よりも子供の方が高い傾向がある。

なぜなら、子供の方が分からない事をとことんまで考える傾向が強い。

「これはなんだ?」「なんでこうなるんだ?」「これはどうすればいいんだ?」という風に知らない事が多い分、自分自身で考えようとする。

その点、大人になればなるほど、自分の知らない事は知らないままにし、考えもせずに放ったらかしにしてしまう人が増えていく。

しかし、IQテストを受けた事がある人は分かると思うが、IQテストで問われる問題はどちらかと言うと「流動性知能」を測るものが多い。

規則性を見出したり、頭の中で形を変えたり、学校の勉強とは少し違う事が問われる。

つまり、流動性知能が高い人ほどIQが高くなりやすいという事である。

では、好奇心旺盛な子供たちの方がIQが高いかと言うとそうではない。

なぜかというと、知識や経験を踏まえた上で抽象的に物事を考えたり、予測をしたり、問題を解決する事で初めてIQの高さに反映するからである。

つまり、「結晶性知能」と「流動性知能」の両方が高い人が最もIQも高くなる。

もっと言うと、「流動性知能」を高め、問題解決能力や抽象的に考える能力を高める為には、知識を増やし「結晶性知能」を高めておく事が重要である。

その「結晶性知能」を補う場所が学校なのである。

学校での勉強をどこで使うかと言うと、未知のことについて考え、自分自身で答えを出し、問題解決をする為の材料として使うのである。

もちろん、ろくに高校や大学に行ってなくてもIQが高い人はたくさんいる。

しかし、彼らも本を読んだりニュースを見たりして知識を増やしているからこそ、「流動性知能」が高くなるのである。

せっかく子供の頃から、実質無料でIQの基盤となる「結晶性知能」を高める機会があるのだから、利用するに越した事はないだろう。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?