14ヶ月の育休で、 僕に起こったことを語れるだけ語り尽くしてみた

去年の2月末。コロナが関東から京都に上陸したニュースをジョークに変えられていた頃、僕は育児休業期間に入りました。

あれから1年と2ヶ月。

子育てはもちろん、やってみたかったコーチングの勉強を始めたり、夏には茨木市文化振興財団と共催でアートイベントを企画したり、秋からライフコーチの活動をスタートさせてみたり、とにかく色々ありました。

このnoteでは、育休期間中に学んだこと、復職直前の今、感じてることを大小関係なく、思いついた順に脈絡なく並べてみたいと思います。

二人なら、 子育ては楽しいことばかり

子育てより、仕事のほうが楽?

うそうそ。

確実に育児のほうが楽しいし、やりがいもあるし、自分の裁量で意思決定できるし、検証も楽しいし、子どもかわいいし、絶対に育児のほうが楽です。二人でやれば。

元々「新しいことを、どう楽しみながら習得するか」を考えるのが好きなので、育児スキルの習得や家庭内の体制づくりは、楽しくて仕方ありませんでした。


唯一意見がぶつかったのは、一時期子どもがミルクをちゃんと飲んでくれなくなったとき。

奥さんの主張は、

少し体が小さいとはいえ標準の範囲内で育ってるし、本人が飲みたくないと言うなら無理に飲ませなくていいんじゃないか。

一方、僕は、

小児科の先生からも「頑張って飲ませてください」と言われてるし、一般的に必要な目安量に足りてなさすぎる。本人が飲みたがらないからと言って、飲ませなかったことで、もし何かあったら、後悔してもしきれない。

最終的に、

小児科の先生が飲ませろと言うなら飲ませる、そこまで無理しなくていいと言うなら無理しない

という判断になり、小児科の先生の

「まぁ大丈夫でしょう。」

の、一言で ”ミルク論争” に終止符が打たれました。

それ以外は、本当に楽しい事ばかりでした。

なぜ僕らは意見がぶつからないのか。。

振り返ってみると、

・第一優先は、親の「睡眠時間」
・家事の引き継ぎは、出産前に完了しておく
・家電で自動化できることは全部任せる
・育児タスクを属人化させない
・相手のやり方には(なるべく)口出ししない
・分担は柔軟に。互いの得意不得意、その時の気分に合わせる
・効率よりも、気分や気持ちを優先する
・お互いの判断の背景を詳細に話し合う
・心の中では共感できてなくても「あなたはそう思うのね」と口に出して伝える
・数日に1度は、一人の時間を確保
・ネガティブ感情は溜めない。できるだけポップに、愛とユーモアを持って伝える
・意識的に新しいことにも触れる

パッと思いつくだけでもこのくらい。案外色々工夫してますね笑

いま自分がなにをしてほしいか、どうしてほしいか、どうしてほしくないか。

意見の前に、その時の気持ちをお互いにきちんと言葉にすること

が、意見がぶつからない、健全で建設的な話し合いができた理由じゃないかと思います。

そのために心と時間の余裕を創り出すのが大事。


読んでくれてる人の中に、これからもが生まれるよって方がいるとしたら

『睡眠時間の確保』

は、本当にすべての鍵を握るので、絶対的におすすめです。寝れなくなったら、人はもれなく壊れます。


蛇足ですが、奥さんが感情優先なタイプ(家では愛情を込めて「気分の奴隷」と呼んでます)なので、

理屈や論理、目の前の効率より「それをやって気分が上がるかどうか」を大切にして、ルールやフローを整備してました。

最もコスパがよかったのは『朝ごはんを優雅にする』こと。

明日は、”朝ごはん”じゃなくて、おうちで ”モーニング” にしよか!

と言うだけで、一日機嫌よく過ごしてくれるので、こっちもハッピー。

たぶん僕、奥さんのマネージメントの才能ありますね。

突き詰めると 『心の余裕』

これにつきます。

心に余裕がないと、健全で建設的な話し合いもできません。

いかにパートナーの『心の余裕』を演出(デザイン)できるか

が、育休を成功させるコツなのかも。

うん、我ながらいいこと言いますね。笑


いつか「あのときは大変だったね」なんて、笑いながら話す日がくるはずなので、

そのときに

ひたすら苦しかった

思い出より、

大変だけど、それを楽しんでいた

思い出のほうが良くないですか?

大変なことを大変な顔してやっても何も面白くないです。

どうせやらなきゃいけないなら、楽しんでやったほうが面白いなって思うんですが、どうでしょう?

パートナーへの劣等感がなくなり、 健全なリスペクトが持てるようになった

僕にとって奥さんは、すごい人、変態(いい意味で)

仕事もできる、家事もできる、メンタルも強い、人から頼られる、健全な交友関係がある etc…

自分で自分の人生を歩む、ちゃんとした大人だと思ってるんですが、

育休中、子育てに関しては、圧倒的に僕がイニシアチブを取れたんですよね。

奥さんは、根っからのマイペースな人なので、赤ちゃんのペースに合わせることの精神的負担が大きかったらしいです。

結果何が起こったか。

それまで僕は、マイペースに生きられない自分、メンタルが弱い自分と奥さんを比べて、劣等感を抱くときもあったのですが、

ひと目を気にして、自分のペースで生きられない根っからの気にしい

だった自己認識が、

人のペースでも割と楽しく生きていける自分

に変わったんですよ。

すると不思議なことに、自分を認められたことで、より彼女を認められるようになったというか、、

僕は、僕で素晴らしい

彼女は、彼女で素晴らしい

そして、その彼女に認められていることが、今、とても誇らしい

そんな感じ。

おお、これがリスペクトか…!(知らんけど)

何かをすることだけが、 人を幸せにする方法ってわけじゃない

子どもは僕に何かをしてくれるわけじゃない。

僕が子どもを育てるのは、別に奥さんのためでもない。

でも、僕は子どもといると幸せだなと感じるし、奥さんも僕が子どもと遊んでいる姿を見るのが幸せだと言ってくれる。

僕の親も、もしかしたら同じように感じながら僕を育ててくれたんでしょうか。

そう思ったとき、

何かをすることだけが、 人を幸せにする方法ってわけじゃない
真に人を幸せにするのは、自分を幸せにすること。思いっきり幸せに生きること

と、素直に思えたし、それを続けていきたいと思えるようになりました。

彼女は確実に僕を幸せにしてくれているし、おそらく僕は彼女を幸せにしていると思います。

それを素直に言葉に出せる関係の尊さを思い知らされている毎日です。

いい感じに相づちを打つスキル

育休中、当然ながら奥さんとの会話が爆増します。なんでもない他愛もない話も腐るほどあります。

その結果、

なんでもない話に、なんでもない相づちを、いい感じに打つスキルを身につけました(どんっ!)

これ、誰も教えてくれないけど、結構大事なスキルな気がしていて、

アドバイスはいらないから、ただ話を聞いてって言ってるのに、全然いい感じに話を聞いてくれない人

って、いるじゃないですか(僕のことです)

あれって、実は

コメントする以外に、相づちのレパートリーがない。ただ話を聞く、の具体的なやり方がわからない

からじゃないかと思うんです。

だって、ただ話を聞いてって言われて、

へぇ〜

と返すと、

「え、ちゃんと聞いてる!?」って怒られるじゃないですか?笑

怒られるから、ちゃんと聞こうと思って会話するのに、それはそれでアドバイスなんかいらない、正論なんか聞きたくないとか言われるし、

よくわからないから色々聞いてるだけなのに、そんなこと言ってほしいわけじゃなかった!とか、、ぶっちゃけ興味がない話もたくさんあるわけで。。

でも、僕はそれに対して

結局、何を求められてるの?
ただ聞くってなに?

と思ってたわけです。

ただ聞いてほしいだけのときは、俺じゃない人に聞いてもらって、俺向いてないから

と、実際に言ったこともあります。笑


しかし、この育休で答えが出ました。

『いい感じに相づちを打つ』

褒める褒めない、認める認めない、全部忘れていいです。ひたすらいい感じに相づちを打って、話が自然に最後まで流れるように、左手を添えるだけ。

大事なのは『リズム』であり『間(ま)』

というと?
そうなん!めっちゃ面白いやん笑
え、それは〇〇(相手の名前)的にはどうなん?
ん〜〜?笑  どゆこと?

このあたりが、しげ的王道。

慣れてくると、

うん
うんうん
ふ〜〜〜ん

を、使い分けられるようになります。


「いい感じの相づち」は、言い換えると

「何もしない」をするスキル

わからない人にはわからないのかもしれないけど、何もしないでいられることも一つのスキルなんです。

思考する必要はありません。リズムよく相づちを打ちましょう。これができると一度聞いた話も、毎回初めてのようなリアクションができます。笑


あ、ちなみに我が家では、「というと?」を使う意図がバレている上に、初期の頃過剰に連発しすぎたせいで『というと?禁止令』がしかれています。用法用量を守ってお使いください。

あと、どうしてもコメントしたいときは許可を取りましょう。

「え、ちょっとそれに関してはおれの見解も言ってみていい?」

と、一言添えるだけでだいぶ変わりますよ。

育休を通して見えた僕は、

育休中、かなりの時間をNetflixに溶かしました。

見たいけど見れてなかった名作アニメ(ジョジョ、ガンダム、攻殻機動隊、AKIRA、シュタインズゲート、パプリカ、PSYCHO-PASS、まどまぎ、Re:ゼロ、Fate/Zero  etc…)も、いっぱい見たし、

Netflixオリジナルドキュメンタリー(タイニーハウス、クィアアイ、ネクストinファッション、マイケルジョーダン ラストダンス etc…)もめっちゃ見た。

中でも、僕の価値観を大きく変えてくれたのが『クィア・アイ


ファビュラスな5人のゲイ(ファブ5)が、それぞれの専門技術を活かしながら、相談者の人生を変えるドキュメンタリー番組です。

子どもが大きくなったら、人権教育に絶対見せる。義務教育でも、道徳の授業で見せればいいのに。

日本を舞台にした回もあります。全部神回です。


そんな『クィア・アイ』の中で、相談者に目標を立ててもらうシーンが何度か出るんですが、

ネガティブで自信がない相談者が、ありのままの自分に目を向けられるように、”自分に有るもの”や”新しく気づいた自分”、”ポジティブな自分”を「わたしは、、」から始まる文章で表現させるんですね。

ぜひ実際にNetflixで見てみてほしいんですが、本当に感動するシーンなんです。

前半でも触れたとおり、僕は自分を劣等生だと思ってる節があります。

が、今あえて、育休を通して見えた自分を言葉にしてみるとするならば、

僕は、

・子育てがうまい
・物事を、もっと面白くするのが好き
・嫌なことも、工夫して楽しむ
・真面目に、人に対して誠実であろうとする
・非言語情報に、わりと敏感
・誰からも愛されるキャラではないけど、たくさんの人に愛されてる
・前向きで、協力的な人たちに囲まれている

こんな気分です。

面白いよね、いつもまわりの人が僕に言ってくれていることばかりでした。見えてなかったのは、たぶん僕だけ。

時間はかかったけど、やっと素直に受け取れるようになりました。

いつもありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします。

愛したいより愛されたい派です、ぼく。笑

これからの課題

mentoの木村さんが、コーチングは

資本主義と人間性の統合

とおっしゃってましたが、まさにそこが今後の課題だと思っています。

自分の在りたい姿(理想)とキャリア(現実)をすり合わせていく作業、そのプロセスが必要。

ここでは、今の僕に咀嚼しきれるか心配なところもありますが、垂水さんのnoteがとても大きなヒント(もはや答え?)になると感じています。

彼ら/彼女らは、食べるための仕事において、限られた自由の範囲で”好き”を志向していく。そうした努力を惜しまない。そうすることで、本来食べるためにやっていた仕事の中に、”好き”の要素が織り込まれていく。しかもそれは自分が”好き”であるだけでなく、他者(顧客や組織)にとっても価値のある仕事として、徐々に広がっていく。

限られた自由の範囲で”好き”を志向していく努力を怠ってないか?には、心当たりがありすぎるので、復職してからのテーマはそこです。

少し前のnoteでも、自分で同じようなことを書いてました。


ぜひ、 あなたの話も聞かせてください

このnoteを読んで、僕の話を聞きたい、話したい、と思ってくれた方がいらっしゃったら、ぜひお話しましょう!

話聞いてくれる人大好きなので、雑談でも何でもOK!気軽にお話したいです😄

悩んでることがあって、どうにも前に進まないなと思ってることがもしあるなら、ぜひお話を聞かせてください。

ご要望があれば、コーチング※ も提供できます。

※コーチングとは、、
平たく言うと「悩み相談」
でも、僕が話を聞いて何かをアドバイスするわけじゃなくて、話を横で聞きながら、適宜質問や要約、例えをしながら、自分が納得いく答えにたどり着けるように、あなた自身が自分で考えるのをサポートしていく感じで進めていきます。

特になにか必要なものはありません。強いて言うなら、頑張って自分と向き合うための心の準備だけしてきてほしいです。

おわりに

この育休期間は、本当にたくさんの方に支えられて過ごした14ヶ月でした。人生のターニングポイントであることは間違いないです。


僕に関わってくれるすべての皆さんに、

心から感謝を。



ちなみに、本文とは関係ありませんが「スキ!」を押してもらえると、ランダムで僕が好きな名言が出るようにしてみました。

このnoteを面白い!と感じてくれた方は、ぜひ「スキ!」をお願いいたします!笑


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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